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行政・NPOなど非営利組織ほど会計知識が本来大切である理由

どうにもお金の話というのは「金儲け」の話のように受け取る人が多いのですが、そんなことはなく、「限られた資源を適切に管理する」という意味合いが非常に強いです。

昔とある役所関係の仕事のベテランから「僕らはお金を使うプロだから」というお話をされたのですが、お金を使うプロなんてものはなく、お金を稼ぐのも、使うのも同義なのです。なぜならば両方限られたお金という資源を効果的に活用するという視点で、効果的に稼ぐためには、効果的にお金を使わないと無理なんですね。また逆に稼ぐからこそ、より多くの人にサービスを提供できたり、はたまた損を継続できるだけの資金力を形成することもできるのです。稼ぐと使うは同義であるということは理解しておいてほしいところです。

何よりお金は様々な資源を調達するのに便利な道具ですから、これを効果的にちゃんと管理しなくてはなりません。が、単なる数字みたいなものでもあるので、その羅列だけでは良く分からないのがお金のたちの悪いところです。だから最低限の会計知識というものがないと、いくら使っているのか、どのくらい今後お金がかかるのか、など含めて全くもっていきあたりばったりになるのです。

これが単なるお金儲けであれば、ご本人が欲出して損して終わり、とかでいいのですが、行政やNPOという非営利組織というもの全般は、何らかの社会的ミッションであったり、はたまたセーフティネットとなるようなサービスを提供しているので、「お金がなくなったのがもうできません」みたいなことを言ってしまったりするのは大変な弊害が発生することになります。と、同時にお金があるとしても「1円で可能な限り多くの人を助ける」ためには、限られた資源で最大限のパフォーマンスを出すために必要なお金の管理をしなくてはなりません。

○ 限られた資金でどれだけの人を救えるか

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