改めて問われている「撤退の農村計画」のリアル〜部外者が是非を議論しなくても良い、生活者による合理的選択〜
能登地震からの流れで、復興の際に集落の集約を行うべきでないかというテーマでxがもりあがり、集落撤退論などについても触れられるようになっています。まぁ中には田舎の人間をすべて都会に引っ越せというのか、という勘違いしている極端な話も多くてうーむという感じです。
そもそもとして、そのような集落集約の是非を問う議論はもう既にコンパクトシティ論が出てくる2000年代には一度もりあがり、さらに農村計画においても全てを過去の職住接近型で残すことは困難ということもわかっていたので、2010年には撤退の農村計画というこちらの本を林直樹さんたちが編著者となってまとめています。今読んでも意味のある内容なので、ぜひ読んでみてください。
ということで、集落の戦略的撤退と集約の現状と今後どのようになっていくのかについて私なりの見解を述べていきたいと思います。
正直議論とかする段階ではなく、もう切実なる生活者たちが合理的選択をして地域のあり方を変化させていっています。そういう現実を我々は知り、粛々とその流れを受け入れていくほかないと思います。
◯ 着実に進んできていたDIDへの人口移動
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