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未だ自治体に蔓延る「紙様」を信仰するパピルス教団を破壊する方法
地方自治体に行くと、いまだに紙文化が根強く残っている場面に出くわす。先日もとある自治体の会議に出席したところ、紙での資料配布、新たな授業においても、紙の管理についての議論などが始まり、頭を抱えました。さらに管理職も誰1人としてラップトップパソコン等持ってきておらず、紙でメモを書くと言う始末。そのメモの内容は、自分とこの課員や部員に説明すると言うつもりは全くなさそう。
このように令和になっても昭和と変わらず会議のたびに膨大な紙資料が配られ、業務用の書類もすべて紙という大問題に気づかず、デジタル化の必要性を訴えても「紙が一番確実だ」と頑なに拒む人々がいる。これはもはや年齢の問題でもなく、若い世代ですら就職して、すぐに紙文化の会社に行ってしまうと、すぐに紙をベースとした業務が当たり前だと言うふうに思ったりします。もはや「パピルス教団」とでも呼ぶべき、紙に対する盲信が蔓延しています。
しかし、紙での業務運用は非効率であるだけでなく、セキュリティの観点からも致命的なリスクを孕んでいる。紙の管理は破綻しているといっても過言ではないわけです。
誰がいつ閲覧したのかのログは残らず、コピーや紛失による情報漏洩も防ぎようがない。自治体の公文書が「紛失」したという報道がたびたび流れるのは、この脆弱性そのもの。
一方、デジタルデータの漏洩リスクはほとんどが人的ミスに起因する。ハッキング被害を殊更に恐れる人もいるが、実際には「パスワードを使い回す」「誰でも推測できるパスワードを設定する」「データをUSBメモリに保存して持ち歩き、紛失する」といった初歩的なミスこそが大半の問題なのだ。つまり、適切なルールを整備し、職員のITリテラシーを底上げすれば、デジタル化は紙よりも圧倒的に安全で効率的なものになるわけです。
紙文化のコストと非効率を全く理解していない
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