ひつじサミットで考える、イノベーションに必要な「ゆるく、ふわっと戦略」
昨日、地域型のオープンファクトリー企画で近年大きく注目をあつめている「ひつじサミット」に参加してきました。岩田くんからの誘いをもらっていたのですが、昨年は予定を間違えてw 参加できず。今年は満を持して予定を確保して行ってきました。
しかも貸切新幹線で東京駅から参加者の皆とフリートーク企画をしながら岐阜羽島まで行くという。そもそも岐阜羽島自体がなかなか降りない通過駅なわけですが、ここに駅ができたのは偉大なる地元の自民党議員の功績ですね。笑
さて、それはさておき、昨日そのオープニングセッションでも登壇させていただいたのですが、ひつじサミットの首謀者たる羊毛製品などを製造する三星の岩田くん、経産省生活製品課長の髙木さんといっしょに話をする中で色々と考えたことがあるのでテキストに書いておきたいと思います。
ひつじサミットのポリシーが「ゆるくふわっと」というのですが、実は新たに成長する企画ってのはガチガチの会議室では大抵生まれないし、細かな成果管理とかされているシーンから生まれたものも見たことがほぼありません。ゆるくふわっと、がなぜに企画立ち上げでとても大切なのか、その理由を経営的視点からも分析します。
また今後のひつじサミットに期待される方向性も私なりに書いておきます。
◯ 余白を許すトップ、余白が不安なトップ
ひつじサミットのススメ方のコンセプト「ゆるくふわっと」ということでクロストークはスタートしたのですが、私としてはこの余白を作るマネジメントというのがとても大切だと思っています。
新しいことを始める際には未知のことが多数あるわけですが、そんな中で担当に「どうなるんだ」と迫り、計画の完全性を求めることを続けていれば、そこに革新性のあることであったり、未知の世界を作り出すことなんてできるはずがないのです。
しかしながら大抵のトップや管理職は、不安ばかりですから、余白なんて担当に持たせないんですよね。ギリギリのスケジュール、ガリガリの収支計画で迫るので、まぁ無理。つまりはゆるくふわっとが成立しないのは、トップの責任でもあると思っています。
かつて、サントリーの創業者たる鳥井信治郎が「やってみなはれ。やらなわからしまへんで」といったことは有名で、サントリーの企業文化を象徴するものとして知られていますね。まさにやってみなさい、からスタートするというゆるいマネジメントが余白を作り、革新を生み出したのです。
https://www.suntory.co.jp/recruit/fresh/about/history/
戦後、県庁所在地よりも同一県内で成長した都市はほぼないのですが(それだけ国から都道府県への交付税などのお金の流れが強くなったということなのですが)、その常識を覆して工業都市として圧倒的成長したのが浜松市です。浜松市には「やらまいか精神」というのが有名です。まぁこれまた「やってみよう」というようお話なのですが、こういうスピリッツによってホンダ、ヤマハ、スズキなどはじめ多様な企業が浜松から生まれて世界に羽ばたいたわけです。
結局はやってみなきゃわからないわけですからね、新しいことなんてものは。だからこそ、やってみよう、細かなことはやってみてからわかるもの、という前提でゆるくふわっと始めたことが、気づけば大きく成長するというものなのです。
◯ 柔らかい文化が生み出す創造性
実際に地域においても硬い文化vs柔らかい文化という話が語られます。
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