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マイカーvs公共交通の戦いとしての「ロードプライシング」が成立するには、治安と市民理解が求められる理由

英国のロンドンやスウェーデンのストックホルム、シンガポールなどで導入されているロードプライシングですが、公共交通機関利用を促進し、大気汚染抑制などに寄与しています。とはいえ、マイカーの人たちからは大顰蹙を受ける政策でもありなかなか導入が難しい場合が多いです。

そんな中、ニューヨークでもロードプライシングが導入決定となりました。当初計画からはかなりトーンダウンですが、トランプ政権になる前に駆け込みで州政府で可決されたようです。ただし、今のマンハッタンの状況では順風満帆とはいかなさそうです。

その背景と共に、今のアメリカの大都市圏、特に民主党政権で失政してしまった都市部での導入は困難が伴う理由についても解説しておきます。

○ ロードプライシングの概要と目的

そもそもロードプライシングとは、都市中心部で渋滞が激しい時間帯などで侵入車両を有料にするという施策です。時間帯で有料道路化してしまうということですね。

シンガポールのロードプライシングは以下のような設備で、実は日本製です。三菱電機が導入していたものです。シンガポール開祖の李光耀は日本好きですからね。PM6:00-6:55はマイカー2シンガポールドル、大型は4シンガポールドル取られるという表示になっていますね。

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