冬支度を始める頃だ……

そろそろ、冬の暖房をどうしようか、考えなければいけない時期に入ってきた。

いつもの年なら10月に入ってすぐに灯油をたくさん買い込んで、ファンヒーターを試し運転して、本格的に稼働させる時に備えるのだが、今年は10月半ばまで夏のような気候が続いたことで、まだ冬の備えを始めるのは早い気がして、灯油の買い込みもヒーターの試し運転もしていない。

でも、10月も下旬に入ってからは、まだ気温が上がる日があるとはいえ、暖房器具が恋しくなるような気温まで下がる日も出てきた。そろそろ冬支度を本格化させようかと思う。

私は寒冷地生まれなので、子どもの頃から冬はガンガンと暖房が効いている生活を送っていた。私が子どもの頃の実家の地域は、昼間の太陽で溶けた屋根の雪が、朝、学校に登校する時間には軒下に大きなつららとなって垂れ下がっているようなところだ。

今でも、実家のあたりの天気をときどき確認すると、やはり真冬は最高気温が0℃を超えるかどうか、という日もある。温暖化が進んだ現在は、昔ほど厳しい寒さではなくなってきたというが、それでも冬の寒さが厳しいことには変わりないようだ。

だから、冬になると石油ストーブをガンガンと焚いて、家中を温めるのが当たり前だった。冬は、凍えるような外の寒さとは裏腹な温かい家の中でぬくぬくとあたたまるのが当たり前だった。

そんな私が関東住まいをはじめて驚いたのは、冬の気温が家の中と外とほとんど変わらないことだ。

関東平野は、さすがに毎朝30cmものつららが軒下にできるほど凍えるわけでもない。実家の方に比べたらかなり気温が高いが、それでも、やはり真冬は10℃を下回る日も多く、かなり寒い。

でも、そんな寒さの中でも、家の中に暖房をほとんど入れない。その代わり、こたつに潜って丸くなっている。

石油ストーブやファンヒーターのある家も少ないようで、エアコンだけで過ごしているという家も多いようだ。正直なところ、石油ファンヒーターの暖かさに慣れてしまった私としては、エアコンの暖房の風は冷たすぎて我慢できない。

自分が極端に寒さに弱いのかと思ったら、やはり私と同じような寒冷地出身で近所に住んでいる人も同じようなことを言っている。こっちの生活は実家と比べてとにかく寒いと。

外の寒さは実家のほうが寒い。でも、生活するのは家の中だから、家の中を暖めない関東の生活は、正直寒冷地生まれにはきつい。

そんな私は、関東住まいでも、せっせと灯油を買い込んで、今年も石油ファンヒーターでぬくぬくと温める。家族から文句を言われようが、灯油代が高かろうが、石油ファンヒーターの心地よいぬくもりには抗えない。

さて、今年の灯油を買いに行こうか。

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