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今年も母は生き延びた

先日、親しい友人が亡くなった話をしたが、今年は私たちやその先輩の親御さんの訃報も多くて、介護仲間と思っていた友人の親御さんが一通り亡くなってしまった。

しかも、ショックで初動にとまどっているうちに、大半の方になにもお悔やみもせずに今に至って、私は焦っている。次のチャンスは春のお彼岸か…。

しかし、本当に、コロナ騒ぎを乗り切ったのになぜ今年?と不思議な気がする。

それにひきかえ、うちの母は全く何事もなく、今年を乗り切ることが出来た。当たり前だと思って、毎日を過ごしているけれど、こうみんな亡くなると、一年生き延びてくれたことをありがたいと思う。過去の十年よりは認知症の進みが早いような気もするけれど、生活はそう変わらない。

そうだ、生き延びたどころでなく、今年の夏は母を連れて、家族で、アメリカ・カナダに行き、本物のナイアガラの滝を見に行ったんだった。道中は言えなかったけど、最近は冥途の土産になったねと言ってしまうひどい娘である。
まあ、写真を見せないと、現地に行ったことも、冥途の土産と言ったことも、すぐ忘れるけど。実際に見たけど、記憶があいまいになったことは、「夢で見た」とよく言う。

ナイアガラの滝は、マリリンモンローの映画で見て印象に残っていた、と繰り返し言っていた。

驚いたのは、長旅でも一度も車いすのお世話になることもなく、当然自分も歩くものと思っているので、何時間ものイミグレも全部自力で歩いて乗り切ったことだ。

普段は二か所のデイサービスに通っている。二か所に通っているのは、立て続けに二か所デイサービスがつぶれたので保険の意味が大きい。結果、内容で、「活動内容が合っているところ」と、「前からのスタッフさんがいて、ショートステイ対応あり」のところに通っている。ケアマネさんは混乱するのではと心配してくれたが、どちらにもよくしてもらい、どちらにも楽しく通っている。その日ですら、どっちに行ったのか覚えていないが、その場ではわかってなじんで楽しくやっている。

常々、母に「あと10年は大丈夫や」と声をかけていて、私も今後10年今の生活の覚悟をしている。母には今の体力、認知力をなるべく損なわずに頑張ってほしい。とはいえ、何も特別なことをしていないし、大して栄養に気を配った食事も出せてないけれど。いいことと言えば、せいぜいデイサービスまで歩いて行っていることぐらいかな。

話変わって、最近、母をまた新しい美容院にネット予約で連れて行ったら、その美容院は、若向きのファッションビルにあり隣がPLAZA(昔のソニプラ)、中から40歳ぐらいの、母からすれば相当若いイケメンの美容師さんが出てきた。なんかキラキラなシチュエーションに笑ってしまった。これから、ここに毎月通わせたい。

母が来年も、そして本当に百歳近くまでがんばってくれますように。

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サチ@祥雲工作室
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