【800字エッセイ】我思う故に我あり
あたくし、オジおばさんは短歌を嗜む歌人でもある。普段は普通のサラリーマンだが。
それ故に、色々な言葉との出会いを大切にしている。
「我思う故に我あり」
この言葉はデカルトの命題として有名だ。
「コーギトーエルゴスムー」と言う同じ意味のラテン語もあるので、人類の命題であるといって過言ではないだろう。
この言葉との出会いは高校の倫理の授業だった。全く教科書を使わない変わった先生が、この言葉についてよく語っていた記憶がある。
正直、なぜ高校生に向かって先生がこの言葉を伝えたのか当時は考えなかったが、今思いを巡らすと、悩んでるだけで自分の存在価値があるんだよと言うことを思春期の我々に伝えたかったのだと思う。
この言葉は、
自分の存在は何か?と考える自分がすでに自分の存在価値を証明している、
と言う意味にオジおばさんは解釈している。
人なので、生きていれば上手くいくこともあれば上手くいかないこともある。良い時もあれば悪い時もある。自分は何の役にもたっていないんじゃないか、そんな風に思う時もある。
そういう時に「我思う故に我あり」という言葉を思い出すと、少し心が軽くなる。自分のことは自分が一番心配してあげないといけない。厳しくしなくてもいけないが、甘やかすことも忘れてはならない。
残暑厳しい週末にそんなことを思って煙草を一服している。