分析と発想の抽象と具体
話の"抽象度"の違いや思考の"方向性"で話が噛み合わない…
多かれ少なかれ、こんな「あれ?話が噛み合ってないなー」と感じる経験は誰もがあるはずです。それは、専門性や考え方の違い、はたまた勘違いや認識の違いなどなど…原因を探って行こうとするといくらでも挙げられます。
しかし、ある程度の大枠で「今はこの話をしています!」という共通認識を持つことで改善されることも多いと思っています。特に様々な人が集まるワークショプでは、それぞれの領域にとどまらず、この枠の中に(一時的にでも)収まりながらそこに思考を傾けることで思いもよらない気づきや対話が生まれると思います。
さて、その大枠をどうつくるのか?ですが
「今、自分は何を考えればいいのか?」の軸で4象限を設定しました。
分析して探る or 発想して飛ぶ
抽象的に捉えて考えてみましょう or 具体的に構築していきましょう
縦(y)軸には抽象と具体、横(x)軸には分析と発想と置きました。
※ここで4象限で表現したのは、枠として閉じ込める境界線を引くのではなく向かう方向を示したかったからです。「的」や「化」の言葉も、それぞれのx,y軸で変化があることを表しています。
中心に「現状」と置いてみると、どういう方向に向かえばいいのかが見えてきます。左が経緯?右側は未来?と、なんとなく時間軸が見えてもきますね。
これをもとに、ワークの設計や問いの立て方も考えられるのではないでしょうか。
また、ワークショップ参加者もこれからどんなレベル感で話をすれば(考えれば)いいのかがわかることで冒頭のような齟齬が生まれづらく、ワークも円滑に進むようにも思います。
商品開発のデザインワークでの活用
では、自分はどう使っているのか?という話ですが
主に商品開発の場合には、左下の象限から始めます。なぜなら、開発対象たるモノやコトは既に存在する物(あるいは類似のものが存在している)だからです。
そこから、そのモノゴトの抽象度を高めて本質的な「意味」に迫っていきます。(左上の象限)そして、人との関係性の中でそのモノゴトにはどのような存在の「意味」があるのか発想します。(右上の象限)最後は、存在の意味を解釈しながらアイデアを発想していきます。(右下の象限)
モノゴトの意味を開く、存在の意味を拓くのフェーズに関しては、こちらで詳しく書いています。
4象限の軸を越えることが重要
最初に"それぞれの領域にとどまらず、この枠の中に(一時的にでも)収まりながらそこに思考を傾けることで思いもよらない気づきや対話が生まれると思います。"ということを述べましたが、その枠にとどまり続けることは危険です。
その象限の中で得られた気づきや思いをエネルギーに、新しい象限へ向かって思考を変化させていくことが、ワークショップという形でモノゴトを考える意味だと思っています。
※このnoteはワークショップデザイン Advent Calendar 2018に参加しています。ぜひ、ほかの参加者さんの記事も読んでみてください!すごく参考になります。
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