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muu711muu
『汝、星のごとく』凪良 ゆう
二回目を読了した。もう一度読み、三回読了し精読とみなすつもりである。
今回は女性について考えながら読んだ。ダメな女性(母)に育てられながら、独立した女性を目指す男女。
本書における独立という言葉は、経済的な自立。踏み込んで言えば、著者が意味する自立とはどこでも生活できる能力を持つ経済力。つまり、己の力のみで生きていける能力。例えば、本書で登場する漫画家であり刺繍作家である技能職といえる。
弱い犬ほどよく吠えるという面も見られる。登場人物の一人が、人間は群れを作る生き物だと語る。だから集団に属し、その集団の中で普通と認められた時に楽になると。またその人物は呈す。普通とは何なのかと。
普通の概念は崩れ始めている。この本は教えてくれる。崩れることは怖い。でも、受け入れるしかない。ま、それを拒むことも才能を否定することも普通なのかもしれない、と。
凪良 ゆう。普通でない作家。面白い。