クラバート 〜少女の愛は魔法をも超えていく〜 【児童文学】
【あらすじ】
物語は少年クラバートが魔法を使える親方のいる
水車小屋で働くようになるところから始まります。
小屋には11人の少年が親方の弟子として働いている。
水車小屋の生活は厳しい。
少年たちそんな環境の中で逞しく成長していきます。
クラバートは信頼する職人頭トンダの友情を受け取りながら、
魔法も覚えていく。
クラバートは近くの村のお祭りである少女の歌声を聴く。
それ以来、彼女のことが頭から離れない。
時よりふたりは夢で会話していた。
水車小屋での初めての年越しの日、トンダが姿を消した。
なぜか毎年、弟子の中の一人は入れ替わってしまう。
その恐ろしい真意をクラバートは知ることになる。
真意を知ったクラバートは親方と対峙するため、
魔法の修行に本腰を入れる。
魔法の呪いを解くには、
あの少女の協力が必要だった。
ふたりは水車小屋の親方にクラバートの開放を申しでる。
それはクラバートと少女の命懸けの試練だった。
「愛は魔法を超えるのか!」
【読書感想】
大切な人を思う気持ち、
人を恋する心は、
ときに特別な力を与えてくれる。
それを思い出させてくれた物語。
「純粋に人を愛する」
それが空虚で忘れ去られそうな現代社会。
この物語は人を愛することの
可能性を思い出させてくれた。
誰かを好きになること。
誰かを愛すること。
そのときぼくらは、想像以上の力を発揮できる。
ときに奇跡を起こす。
それが尊いことだと教えてくれた本でした。
【言葉の燈〜心に染みた言葉〜】
「クラバート」と、職人頭は言った。
「人生には、おれたちの思いもおよばないことがいろいろおこるものだ。
が、それをおれたちは切りぬけていかなくちゃいけないんだ。」
「おまえの意志力をきたえるんだ」