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軽井沢ショートショート部

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54字の物語

54字の物語

54字の物語

54字の物語

54字の物語

54字の物語

唐獅子図屏風

え、なあに?あたしたち? ええと、何者って言われても…。 大きくてビックリ?うん、それは良く言われる。 あ、彼?彼はうーんと、パートナー?って言うのかな。 すごいでしょ、ムッキムキで。 外向けには、つよっつよなんだけど、あたしには結構心配性でね、 いろいろ言ってくるわけ、あっち危ないんじゃないかとかさ。 ちょちょちょっと止まって、とかね。 あ、声、渋いんよ? でもねえ、そんな心配したって仕方ないっていうか、 心配したら、”そうなる”って思うんだけど。 それに此処って

星月夜 

ぐるぐるぐる。 遠くて近い 夜。 明るくて暗い 空。 熱くて冷たい 街。 よる。 よるがそ…

ミミズ火

 暑い夏の日、アスファルトの上で干からびているミミズを見たことがあるかい。そんなミミズを…

ゆれる水玉

けいこおばちゃんが、ワンピースを作ってくれた。ちょっとお姉さんぽい、白いワンピース。ノー…

夢消防団

「あ、あそこにもまたひとつ」 「よし、こっちは私に任せろ」 そういうと、黒スーツの男は、あ…

半径1メートルの一生

 マメは、わたしの小学校への通学路にいつもいる犬だ。森を抜け、お墓の横をとおり、公道に出…

水筒のなかに

 明日は早朝5時に家をでる。  ごく身内だけの神社での式と、親しい友人や上司、同僚だけを招…

すてきな夜

おんなのこは、夜を待っていました。 おんなのこは、夜が楽しみなのです。 夜には、夢やらプレゼントやら、 素敵なものがたくさん訪れてくれるからです。 おんなのこは、おかあさんに髪を撫でてもらい、 ふんわりした布団で包み込んでもらい、 小さな枕元のランプを灯すと、 「あのさ、あとでランプ消しに来てね」 と頼みます。 ときどきおとうさんにも、頼みます。 こんやはどんな夢が訪れるのでしょうか。 おやすみなさい。