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『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜

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真文、26歳。 5番目に付き合った人は、会社の先輩でした。
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#gay

『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜 vol.1 (ゲイ小説)

『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜 vol.1 (ゲイ小説)

Olivierと別れてロンドンから日本に帰国し、22歳になった僕は、毎朝スーツを着てラッシュの電車に乗りこむサラリーマンになった。

配属された課の2つ上の先輩に『枕崎』という男がいた。

枕崎先輩は穏やかな人柄ながら仕事はスピーディかつ的確で、普段は言葉が少なく、舌ったらずでゆっくり喋るけど、質問をすれば親身になって教えてくれた。

接していて、もっともストレスのない先輩だった。

見た目は「枕

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『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜 vol.3 (ゲイ小説)

『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜 vol.3 (ゲイ小説)

なのに知り合って2年目を過ぎたころ、いつものとおり居酒屋を出て「じゃ、チューしよっか」と戯れついたら、枕崎先輩は少し無言になってから

「いいよ」

と、ひとこと言った。

ギョッとした。
100%「イヤです」と言われるつもりだった僕の心は乱れた。

「チューとか言って、もう、あれだよ、唇にチュッとするだけの可愛いやつじゃなくって、もう、口の中で舌をベロンベロンにかき混ぜてヨダレだらけになるよ。そ

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『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜 vol.4 (ゲイ小説)

『枕崎』  〜1999年 会社の2つ上の先輩の男〜 vol.4 (ゲイ小説)

「この間のホテルの件だけど、今夜どう?」

社内メールを送ると、斜め向かいに座る枕崎先輩が一瞬ちらっとこっちを伺がったのがわかった。そしてすぐに「いいよ」と返信が届いた。
どうでもいいけど枕崎先輩はいつも、チェック柄とかドット柄とか、派手な色ではけれど、可愛いデザインのネクタイをしている。

会社帰りにコンビニで缶ビールとつまみを購入し、いつものとおり社内の噂話などをしながら、新宿二丁目の近くにあ

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