水害体験記 火災保険について
ヘッダーイラストは、イラストACよりお借りしました。
我が家は、住宅を建てたハウスメーカーが、住人が転居後に中古住宅として販売した、中古住宅です。つまり、購入した際の不動産屋さん的な役割をしてくれた会社=家を建てた会社……という構造でした。更に、そこの会社から紹介された保険代理店さんで火災保険を契約しています。
夫から「もうダメ、絶対床上浸水したから」と言われ、さらにテレビのニュースと、ご近所さんのSNSで床上浸水を確信した浸水初日の夕方、土曜日でしたが、ダメ元で保険の代理店の担当者さんに電話をかけました。
担当者さんは、もしかしたら休日だったかもしれないのに、すぐに電話に出てくれて、水害特約の有無を確認してくれました。あの時は本当に助かりました。心から感謝しております。
ご近所の方々は、代理店を通さず契約した方が多く、保険会社に直接連絡をしても全く繋がらない、と困り果てていました。代理店ってすごいな……! と実感いたしました。
また、契約当時のことをわたしは全く覚えていないのですが、担当者さんによると「よくわからないのでオススメコースでお願いします」って感じで契約したんじゃないかと思うくらい、担当者さんのオススメ契約内容だったそうです。
担当者さんによりますと、わたしがお世話になっている代理店さんでは、水害特約に関しては本当に浸水のおそれのある地域の人には、絶対オススメしているそうです。
なので、お家を購入して、保険会社の方と火災保険の相談をする際は「こいつは金もうけが目当てで、無駄に高い契約を持ちかけているな?!」とか頭ごなしに思わずに、彼らのオススメには根拠がある……と思った方がいいと思います。
担当者さんにすぐ電話した結果、かなり早い段階で家の様子を見に来てもらうことができました。
◆我が家に保険料が入るまでの流れは以下です。
・水がひいてから最初の平日に、代理店担当者さんが現場を見に来る。
この時、修理業者さんから見積もりを出してもらうよう指示を受ける。
・2週間ちょっと経過したのち、他県から鑑定士さんがきて、被災状況を確認、査定をする。
この時、建築業者さんが「元の生活に不自由なく戻れるための、理想の修理工事」という想定で用意してくれた見積書を提出する。
・鑑定士さんが査定の結果、見積書の中に「この工事は不要」と判断したものを省いて、元丈回復に必要な工事と判断した費用を保険会社に報告。
・被災からおよそ1か月後(査定後1週間ちょっとで)支払われる保険料が確定、振り込まれる。
この通り、保険屋さんとのやりとりはだいたい1か月から2か月で完結したと記憶しております。
中には査定の結果に納得がいかず、何度もやり直す方もいたようです。査定のやり直しを希望された場合は、もっとかかると思ってください。
保険屋さんは、被災の連絡があった顧客に対し、被災状況のひどい人、かつ連絡の早かった人を優先にして鑑定士さんを派遣してくれていたように見えました。
この経験から、普段から保険会社の連絡先は把握しておくとよいかと思います。
すぐにはつながらなくても、災害時はどこにどうやって連絡するのかを把握しておくだけでも、備えのひとつになると思います。
また、支払われる保険料は、保険の契約内容によりきりです。査定の厳しさも、担当者や保険会社によりきりなようです。
ご近所さんは同じくらいの被災状況でしたが、うちより多く貰ったそうですよ。笑
その辺、調べて保険会社を選ぶのも、ありかもしれませんね。
また、これを読んでいて、うちは水害特約に入っていない……! という方々へ、うちのご近所や、市内の水害特約に入っていなかった人たちの対応を、風の噂できいた内容ですが、ないよりはましかと思うので、以下に記載しておきます。参考までにご覧ください。
・車の保険料のいくらかを、家の修繕費用に充てた(アルファードとかでっかくて高級な車の保険料はウン百万だったりするそうで。そういう車をご利用の方は、いい車を再度買うのを諦めて、そのうちの半分を家の修繕費用に充てた……なんて噂も聞きました)
・業者に頼らず、自力で可能な限り修繕した(断熱材なんかは、大きなホームセンターにも売っています。床下の断熱材は、割と皆様、床下に潜って行って自力でひっぺがしてましたので、はがしたところに、乾いたあと自力で差し込んでいくなど、されたようです)
火災保険が降りたかどうかは関係なく、水害後転居されたかたもたくさんいます。
空き家、売り家、空き地、そういう状況になったご家庭も、たくさんあります。
賃貸の方で、避難中に転居を決意された方は、本当に生活を取り戻されるのが早かったです。家の修繕に冬までかかった身の上としては、賃貸っていいな~と思わざるを得ませんでした。賃貸って、いろいろと効率的な面がありますよね。