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水害体験記 浸水(避難)中

 大雨が降る中、早々に避難したルウサン一家は、身体と車は安全圏にいましたが、ネットやテレビで流れてくるニュースを見て、すっかり絶望しておりました。
 そんなわたしが、床上浸水を確信して一番最初に取った行動は、非難した日の夕方、火災保険の代理店の担当者の方に連絡する、ということでした。
 これは、我ながら大正解だったと思います。
 なぜなら、中古住宅を購入して5年くらいだったんですけど、見事に保険の契約内容を忘れていたんですね。
「す、水害特約はついてますか……?」
 という問い合わせです。めっちゃ手が震えたのを覚えてます。
「バッチリ入ってます! 安心してください!」
 という返答に、どれだけ安心したことか。

 結果から申しますと、修理してくれた家を建てた業者さんの修理費見積もりの満額が保険で降りたわけではありませんが、それでも、保険で降りた額と、市と県からの助成金の合計金額内で、家の修理をすることはできました。

 とにかく、お金が不安ですよね。少しでも保険で入るとわかれば、少しは気持ちが落ち着くと思います。
 もし、ご自宅二階などに避難していて、今現在保険の契約書類が見れる、という方も、保険会社や代理店の担当者に連絡がつくのなら、しておいた方がいいと思います。
 水が引いて、家を修理しようとなって、修理費用に保険をあてようと思った場合、まず、修理業者さんからもらった見積もりを元に、保険屋さんの「審査」があって、審査確定後に振り込まれる金額が決まります。それを見て、どこまで直せるのかを本格的に修理業者さんと相談する流れになると思います。
 この「審査」の順番は、被害状況の深刻さでも前後するとは思いますが、とにかく申し込まないことには来てくれないからです。
 なので、もう自宅床上浸水。火災保険使います! ってなったらすぐ、床上浸水してますって連絡だけでもしておくといいと思います。
 保険については後ほど、別記事で書きますね。

 今になって思えば、この段階で家を建てた業者さん(または買った時の不動産屋さんなど)にも、連絡できるならばしておけばよかったと思います。
 これも、後程別頁に記載しますね。
 なお連絡する内容は「今家が床上浸水しており、落ち着いたら修理に必要な見積書を作っていただきたいので、水が引いたら見に来ていただけませんか?」ですね。

 あと、電気を使っていいのかわからない不安感などから、片付け開始から2日間は実家から通いました。2日目には夫が2階に住み始めました。なお、ホテルは夏休みシーズン目前とか3連休とかも重なってたり、大きな公共工事で既に空き部屋が少なかったのもあるとは思いますが、全く空いておりませんでした。
 人によっては、もう覚悟してビジホ予約したりもあったようです。
 ホテル避難したい方は、一斉に埋まるのでご予約をお早めに。でも、冷静じゃなくなりますので、慌てて予約する前に、ちょっと深呼吸を。ホテル予約の必要は、今思えば全然なかったし、実際工事始まってからの方が居場所が必要でした。
 ちなみに、仮設住宅は建たなかった気がします。聞きませんでしたね。みんな自宅2階や親族宅、無償提供された公共住宅や遅れて提供された「行政が借り上げたアパート」で暮らしてたと思います。
 自宅2階生活の方は、だいたいがお風呂は温泉とか銭湯とか、近場の親族宅で借りる感じでした。知るのが遅かったので利用できなかったのですが、「被災者の方は無料」で温泉提供してくれた施設もありました。

 自宅2階避難生活をされた方々の多くは、ペットを飼っていて、どこにも行けない方だったようにお見受けしました。

 とにかく被災するとパニックで、我が家の子供は小学生でしたが、乳幼児や赤ちゃんのいるご家庭では、もっとパニックだと思います。
 冷静な判断ができなくて、後から考えると無駄だったなってこともいろいろあるかもしれません。
 できるだけ冷静に考えましょう。
 そのために、わたしの記事が役に立つといいなと思います。

 浸水中、水が引くまで、避難先の実家で夜も眠れず、
「お金、どうしよう。ローンまだ残ってるのにな。保険ちゃんと入るのかな。県や市って、ほんとに10万とかしかくれないのかな」
「万が一近くの大きな川が氾濫したら、家はもう流出かな。そうなったら、あれもこれも流れちゃうのか、嫌だな」
「仕事、どうやって行こう。子供、どうしたらいいんだろう。もう夏休みだし」
 とか、こんな感じのことをぐるんぐるんぐるんぐるん考えていました。

 現在、避難中でこれを読んでいる方がもしいましたら、心中ほんとにお察しいたします。
 不安で、不安で仕方ないですよね。
 でも、あなたが避難して、スマホなりPCなりでこの記事を読めているということは、あなたは自分の安全と電源を確保しているというわけで、それだけでもうハナマルだと思います。
 これからのこと、不安だし、絶対大変なこと面倒なことなかなかございますが、今現在、無事に避難できたことだけでも、ハナマル大正解です。

 避難したってことだけでも、ちょっとだけ、ご自分をほめてあげてくださいね。