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【読書記録】任せるコツ

今回は、【任せるコツ】についての要約と紹介を行いたいと思います。

忙しくて本が読めない貴方へ


・本の概要

タイトルにもある通り、「丸投げ」という言葉が持つネガティブなイメージを覆し、正しい丸投げが個人と組織の成長を促進するという考え方を提唱しています。

著者の山本渉氏は、大手マーケティング会社で年間100件、100億円以上のプロジェクトをまとめるマネージャーであり、自らの経験に基づいた実践的なノウハウが本書には詰まっています。

本書では、単なる業務の委譲ではなく、相手の成長を促し、組織全体のパフォーマンスを向上させるための「正しい丸投げ」 の方法が詳細に解説されています。「誰に」「どのように」任せるか、そして、任せた後のフォローまで、一連の流れを体系的に学ぶことができるのが特徴です。特に、相手の意欲を引き出すための具体的なアプローチや、モチベーションを維持するためのフィードバックの重要性が強調されています。

リーダーシップやチームマネジメントに関わる全ての人にとって、非常に役立つ内容となっています。特に、部下への仕事の任せ方に悩んでいる方、チーム全体の生産性を向上させたいと考えている方におすすめも1冊になります。

・本から学べること

正しい丸投げ方法
丸投げは、単に仕事を押し付けるのではなく、相手の成長を促し、達成感を与えるための手段であるのです。任せる人は優秀さだけでなく、意欲と適性を重視すべきです。

意欲の種類を理解し、適した仕事をアサインすることの重要性が述べられています。メンバーの適性と意欲を把握するために、傾聴と定期的な面談が不可欠であることが強調されています1...

仕事を依頼する際の具体的な方法

依頼前の準備として、感謝や褒めることが、相手の心理的な抵抗感を下げ、依頼を受け入れやすくする効果があることが説明されています。依頼時には、意欲の喚起、目的の明確化、充足欲求の提示が重要であることが示されています。意欲の喚起のためには、感謝、褒め、特別感を伝えることが有効です。
目的を明確化することで、相手のモチベーションを高めることができると述べられています。

充足欲求を満たすために、相手の意向に沿った文脈でメリットを提示することが推奨されています。相手に断る余地を与えることで、負担を軽減し、より良い結果に繋げることができるのです。

丸投げ後のフォロー
フィードバック、感謝、評価
が重要であり、これらを適切に行うことで、相手の満足度と成長を促進できると述べられ、フィードバックは、具体的で明確であることが望ましいとされています。感謝は、結果と合わせて速やかに伝えることが推奨されています。評価は、客観的かつ公平に行うことが大切です。

最も危険な丸投げ
中途半端な丸投げは、相手の主体性を奪い、成長を阻害する
ため、避けるべきとされています。任せた以上は、ある程度の失敗を許容し、最後まで任せきることが重要であることが強調されています。

任せられない人の心理
任せられる人がいない、失敗が不安
などの理由があるが、これは任せないから任せられる人が育たないという悪循環を生む可能性があると指摘されています。自分でした方が早いという考え方は、チームの成長を阻害する可能性があるのです。

信頼関係の重要性
丸投げを成功させるためには、日頃から相手の話をよく聞き、信頼関係を築くことが不可欠であると述べられています。
信頼関係があれば、仕事を任せても嫌な顔をされず、問題があれば相談してもらえるため、ミスを予防できるとされています。

・印象に残った言葉

「正しい丸投げは、個人も組織も劇的に成長させる」
丸投げに対するネガティブなイメージを覆す力強いメッセージでもあるかもしれないですね。

「任せる時の鍵になるのは『誰に』です」
適材適所の大切さを改めて認識させてくれます。

「仕事を受ける側は、全ての仕事を面倒だと思っている」
この前提を持つことで、依頼側の意識が変わり、相手の意欲を引き出すための工夫をする必要があると気づかされます。

「目的を理解することによって、モチベーションも仕事に対する意識も変わってくる」
仕事の意義を伝えることが重要なのです。

「任せた以上は、ある程度の失敗を許容し、最後まで任せきることが重要」リーダーとしての覚悟を促し、部下の成長を信じることの大切さを教えてくれます。

「感謝は、結果と合わせて速やかに伝える」
感謝の気持ちは、時間経過とともに薄れてしまうため、タイミングが重要であるのです。

「普段のコミュニケーションから丸投げは始まっている」
信頼関係の重要性を強調しており、日頃のコミュニケーションを大切にすることの必要性を説いていますね。

・最後に

リーダーとしての考え方や、部下との向き合い方について深く考えさせられる一冊です。「任せる」という行為の本質を理解し、より効果的なチームマネジメントや業務効率化ができるようになるでしょう。

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