"伝える"ときに大切なこと
”伝える”ときに大切な3つのこと。
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僕が起業してから学んだことのうちとても重要なことの1つに、人になにかを伝えるのはとても難しいということがあります。
管理職に就いたことのある人なら誰でも経験していることだとおもいますし、そうでなくても仕事に限らずプライベートでも人になにかを伝えるのはいつもとても難しいです。
社会人経験の浅い人や管理職に就いた経験のない人は、「私はその役職ではないから聞いてもらえない」と勘違いする人がいますが、役職があってもなくても感情を持つ人間に何か伝えてそしてさらに動かすのは大変難しいものです。
大変難しいことである前提で、私が普段から気をつけていて、社内のマネジメント層にも教育している3つの大切なことを共有したいとおもいます。
① 言い方
当たり前ですが、言い方によって伝わり方が全然変わります。
例えば、
「これは仕事なんだからいいからやれ!」
と言ってみたらどうでしょうか?
その言葉の中身よりも
「ああ、こんな人が上司なら辞めてしまいたい」とか
「なんで言うことをきかなければならないんだ!」とか
「納得できない」とか
相手に色んな感情が浮かんでしまうことが容易に想像できます。
それを、
「私は〇〇さんの仕事ぶりをいつも高く評価している。君には本当に素晴らしい強みがある。ぜひこの仕事をやってほしい。」
と伝えてみたらどうでしょうか?
同じ仕事をお願いする上でも受け手の情報の受け取り方は全然変わります。
「私のことを評価してくれていたんだ」と嬉しい気持ちにもなるかもしれません。
言い方ひとつ工夫するだけで、物事の伝わり方は変わるものなのです。
② タイミング
次にタイミングです。
例えば、ミスやトラブル続きの人に厳しい伝え方をしても自分を責めて自虐的になってしまうだけかもしれません。
相手にこちらの話を聞く姿勢がなければ、ものごとはちゃんと伝わらないのです。
また、ここで言及しておきたいよくある議論として、「みんなの前では叱らない方がいい。」という考えがあります。
それはその人のプライドを傷つけたり、自尊心を傷つけることで聞く姿勢になれないということなのですが、私はそれは時と場合によるとおもいます。
かの有名な経営者である京セラ創業者の稲森さんは講演会にて塾生にこう伝えていらっしゃいました。
「人の前で叱るな。後で呼び出して個室でしっかり伝えろという人がいますが、私はそうは思いません。実際私もやってみたときに、叱るべきその瞬間を過ぎてしまっていたら、何のことでしたか?みたいな全然伝わらない。みんなの前でいいから、愛情を持って思いっきり叱れ!」
私はずっと違和感を持っていたこの議論を経営の神様のような稲盛さんがはっきりと言ってくれたことで大変スッキリしました。笑
別の機会で個室でしっかり伝えた方がいいときもあれば、それこそみんなの前で、みんなにも聞いてほしいときもあります。
これもまた、その時々でタイミングが重要だということなんだとおもいます。
③ 関係性
最後に関係性です。
受け手との関係性がなければ、人にものはちゃんと伝わりません。
例えば、はじめて会ってまだろくに話もしていない新しい上司にあれやれこれやれ言われても、人間むしろ反抗したくなるわけです。
ここでいう関係性とは、信頼の残高みたいなものだとおもいます。
信頼を積み上げなければ、人にものは伝わりません。
信頼を失うようなことが続いているときには残高がほとんどないかマイナスなわけなので、いくら役職があってもその人のいうことを受け手はちゃんと聞いてはくれません。
では、信頼を積み上げるとはどういうことなのか?
それは約束をしてその約束をちゃんと守ることです。
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いかがでしたでしょうか。
この記事を読んだ感想や、みなさんが誰かに何かを伝える時に大切にしていることがあればぜひ教えて下さい。