ガーデニング・メモ[2]
アジサイ、カットオフ
全国的に梅雨が明けつつあり、夏空がまぶしい、今日このごろ。
ふと目をやれば、あれだけみずみずしく美しさを誇っていたアジサイも少し、くたびれモードに見えました。
でも、萼片の色が褪せて移ろっていくさまは、むしろそのニュアンスカラーに心が奪われます。
お気に入りの移ろい色を街角や公園で見つけてみるのも、この時期の愉しみのひとつですものね。
ところで、アジサイの剪定時期って、ご存じですか?
実は、今がそのちょうどよい時期なんです。
剪定というと難しそうに聞こえますが、ポイントを押さえてカットすれば、来年もきれいな花を咲かせることができます。
アジサイの剪定のポイントは、
「今年花が咲いた枝」と「今年花が咲かなかった枝」で、別々の切り方をすること。
ではまず、今、まさに花がらがついた状態でわかりやすい、「花が咲いた枝」からカットしてみましょう。
花が咲いた枝は
△ 花がらが傷むと見映えが悪いうえにカビなどを呼ぶので、2〜3節をカットしておきます。カットする位置はこんな場所。
その後、カットした位置のすぐ下にある芽が伸びてきますが、夏の高温期に伸びる枝には花の元になる花芽はつかないので、秋にもう一度カットしてもOK。
花が咲かなかった枝は
△ 花がらがついていない、今年花が咲かなかった枝は、カットせずにそのままにします。
葉のつけ根には、丸くふっくらとした芽がついているのがわかりますか?
この芽が冬を越し、翌春に伸びて花が咲きます。
株が大きすぎる場合など、秋以降にもう一回切りたい場合は、この芽を切らないように、枝先だけ切るようにします。
プラスアフファのカットオフ
△ こんな風に茶色い枝と緑の枝が伸びている場合、真ん中の茶色い枝のみ、分岐点まで切り戻します。
アジサイの枝は古くなると新芽を出しにくくなるので、世代交代のためにもカットオフしておきます。
△ 前年に切り戻した位置がわかりますか? その3節下から伸びた枝には、今年花が咲かなかったので残します。
カットオフした花がらを、楽しむ
△ 切った花は枝ごとドライにすると、色が完全に抜けるまでの期間、楽しめます。
また、適当な大きさの房、もしくは1輪ずつに分けて、スワッグやハーバリウムのパーツに利用しても。
Text & Photo ウチダトモコ