情報爆発時代、テキストコンテンツに立ちふさがる「完読」のハードルとその乗り越え方
「1500文字程度のnoteを書く」ことを目的としたnote。書きたいことが思い浮かばなくても、ひとまずは思う所を書いていくことで、今の自分が考えていることを形に残していこう、と思って始めました。「noteの書き方」というテーマがありますが、noteの書き方なんて、そんなゆるーい感じでいいのだと思っています。【文字数:2150文字、読み終えるまで:5minほど、執筆時間:75min】
「何か書きたいなぁ」と思って、そのまま過ぎていった日は数えきれないほど。今日しか書けない文章を書きたい――なんて思っていても、「でも何も書くことないし」なんていって、たいして飲みたくもないお酒を飲んで、ちょっと気持ちよくなって、1日を終える。
そんな日々とは少しずつオサラバしようぜって気持ちでPCに向かってnoteを書く。
――そんな【1500文字noteチャレンジ】、第2段です。
※今回の記事では、【読了率向上】を目指します。
「伝える」って難しい
先日、こんなツイートをしました。
僕は新卒で今の会社に入り、そこから「編集記者」の仕事を始めて、文章を書き続けて4年目になります。
そろそろ「初心者で若造でぺーぺーで、右も左もわからない、てへっ」とは言ってられないような時期ではあるのですが、未だに、初心を忘れずにどころか、初心からずーっと変わらずに悩んでいることがあります。
いやぁ、「伝える」って難しい。
面白い出来事があったときに、大きな出来事があったときに、noteなり、ツイッターなり、所属しているメディアなり、いろいろな所で文字を書いてきたのですが、伝えたいことがしっかりと伝わっているのかなんてことは、なかなかわかりません。
それでも、「だいぶ読みやすい文章にできた気がするし、伝わるでしょう」と思って出した文章でも、思ったままのことをそのままそっくり伝えるのって、本当に難しいんですよね。
「伝わる文章を書くコツ」とかいう最強のブーメラン
以前、「伝える」というテーマでこんな記事を書きました。
これ、タイトルからわかる通り「伝わる」文章を書くコツというテーマで書いた記事だったのですが、
そもそもこの文章自体が伝わってたら、意味ないよね!!
っていう、鋭利なブーメラン記事でもあります。怖っ。
それはそれとして、この記事は、無料で会員登録すれば読める記事ではあるのですが、ちょっとそれはハードルが高いと思うので、要約すると――
・現役の文筆家にインタビューし、「伝わる」文章の秘訣を聞いた記事
・ライティングスキルは、企画書やメール文章などのビジネスシーンで役に立つ
・上手な文章を書くコツは「さまざまなジャンルの文章を書くこと」と「批評してもらうこと」
・文章を書くにあたり、「完読してもらう」ための戦略を持つことが重要
といった、ライターの自分に刺さりまくることを聞けた記事でした。(大先輩の文筆家に、いろいろと悩みをぶつけて、素敵な回答を得られる、役得なインタビューでした……。)
今は「完読」が難しい時代
このインタビュー記事、誰よりもインタビュアーの自分自身がめちゃくちゃに楽しんでしまったために、個人的に大好きな記事なのですが、なかでも面白かったのは、「今は完読してもらうことが難しい時代だ」という話でした。
今は、多くの人が、1日の可処分時間のほとんどをスマホ・パソコンを見て過ごす時代。そしてその世界には、ツイッターなりnoteなり、オウンドメディアなりWEBメディアなり、たくさんの文字が溢れています。
誰が言ったか「若者の活字離れ」なんて言葉もありますが、その代わりに「若者が消費する文字量」は過去イチにまで膨れ上がっているわけです。その中で、「どれだけの人がこの、文字だらけのnoteを最後まで読んでくれるのだろうか」と恐れている自分もいます。
この、「最後まで読まれない」ということは、非常に怖いことです。いくら伝えたいことがあったとしても、それをうまく文章に表すことができたとしても、1つの記事で伝えたいメッセージは、そもそも、1つの記事を完読させられなければ、伝えられないんです。
……みなさん、まだこの記事読んでますか? そろそろ結論に移るのでもうちょっとだけついてきてもらえませんか?
テキストコンテンツの生き残り方は?
それでは、恰好つけて【情報爆発時代、テキストコンテンツに立ちふさがる「完読」のハードルとその乗り越え方】なんて題してしまったため、その核心に触れていきます。
それはもう一言、「読者のことを考え抜くこと」しかないです。それをサボったら、もうダメです。読まれません。
好きなこと書いて、それを読んでくれた人が好きになって、それがうれしくて好きなことを書く――なんてループは、なかなかに難しいです。
テレビが視聴率を、ラジオが聴取率を調査するように、テキストメディアは「PV」なり「読了率」を見ねばなりません。もちろん、その記事の目的にもよりますがね。
テキストコンテンツを作る上では、ゲームと似ていて、戦略を立てる必要があります。ボスは「カンドク」って奴です。
そのボスを倒すために、どんな工夫をするか。
さまざまな文章を書いてレベルを上げ、小見出し等のアイテムを使いつつテンポを良くし、ボスを倒すまでのストーリーを整え、アイキャッチ/タイトルの装備を最適なものにし、どうにかボスを倒す。そこでようやく裏ボス「ツタワール」が出てくるわけです。※「ツタワラナーイ」もいます。
冒頭で紹介したツイートに、
いるよな、「読む」のが苦手でチャットだけじゃ話を理解してくれない人
って言葉がありました。たった1行程度のやり取りの「チャット」でさえ、テキストで相手に何かを伝える場合に「伝わらない」ことだってあります。
ましてやそれが1000字、2000字だったら?
考えねばならないのは「伝え方の工夫」です。そしてそのためにも、「完読してもらうための工夫」をせねばなりません。
いやぁ、「伝える」って難しい。
でもそれが、このゲームの面白い所でもあります。
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この記事を読んだあなたへ
テキストメディアで戦ってきたからこそ、思うことがあります。「動画って、情報量多いし、受動的に消費できるし、めちゃくちゃいい」。
「読む」って、動画やラジオみたいに、「ながら聞き/ながら見」ができないじゃないですか。「読もう」と思って、能動的に動かないと、テキストは消費できない。もちろん、だからこそのメリットもあるわけですが。
それでも、来る5G時代、現代の編集者やライターにとっても「動画」は一つの武器に、もしくは戦場になることでしょう。じゃあ、「これからの編集者やライターって、動画とどうやって付き合っていけばいいの?」。そんな話を、とあるイベントのレポートとしてまとめました。
是非、ご完読ください。
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