金融機関から融資を受ける方法
目次
1. 飲食店の成功に必須!コンセプト作りでおさえておきたい「5W2H」
2. 事業計画書の作成でおさえておきたい7つのポイント
3. 独立のために必要な「自己資金」とは
4. 金融機関から融資を受ける方法
5. 物件探しの時に考えておきたい飲食店の営業に有利な立地とは
6. 店舗デザインと施工業者選びでおさえておきたいポイントとは
7. 食材の仕入れルート4パターン、それぞれのメリットと使い分け
8. オープニングスタッフの募集と採用のポイント
9. 「いつから?どうやって?いくらで?」効果的な宣伝を考え、繁盛店を築く
10. 開業後、繁盛店になるためにやっておきたいこと
飲食店の開業資金については、多くの事業者が悩むことです。
ある程度の自己資金があるとしても、物件取得費、店舗工事費、経営が軌道に乗るまでの運転資金は必要です。開業資金は、出来る限り多く確保しておくに越したことはありません。
ここでは、資金の調達について詳しく説明します。
資金の借り入れは、【日本政策金融公庫】か【信用保証協会付き融資】のどちらかで申し込むのが一般的です。また、地方自治体にも起業支援制度がありますので、それぞれの利点を吟味してから融資の申請を行いましょう。
融資の申請先
■日本政策金融公庫
主に新規事業の開始、または事業開始から7年未満の事業者に対し融資を行います。融資限度額は7200万円(内、運転資金4800万円)です。実行機関や保証人の有無、また担保の有無によって金利が変動します。
融資を受けるには、以下のいずれかに該当する必要があります。
1.現在、あるいは直近の勤務先と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する事業予定者
1.開業予定の業種と同じ業種の勤務先で、継続して6年以上勤務していること
2.開業予定の業種と同じ業種の勤務先で、通算して6年以上勤務していること
2.大学等で修得した技能に関連した職種に、継続して2年以上の実務経験を有している、かつその職種に関連した業種の事業であること
3.技術・サービス等を通し、消費者のニーズに対応できる事業であること
4.雇用の創出を伴う事業であること
5.産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援事業を受けて事業を始めること
6.地域創業促進支援事業による支援を受けて事業を始めること
7.公庫が参加する地域の創業支援ネットワークによる支援を受けて事業を始めること
8.民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始めること
9.1~8のいずれかを満たし、事業開始からおおむね7年以内であること
また、事業者が女性、また30歳未満、55歳以上であればさらに融資を受けやすくなる制度もあります。
■信用保証協会付き融資
経営実績の浅い中小企業・小規模事業者の方は、資金を調達する際に保証人を見つけるのに苦労することでしょう。そんな時、保証人となって金融機関から融資を受けやすくする役割を担うのが、信用保証協会です。窓口は全国各地にありますので、各地域に根差した金融機関との接点があります。飲食店の場合、資本金5000万円以下、または従業員数50人以下の企業にのみ融資を行います。担保無しでも8000万円の融資を受けられるため、多くの事業者が利用しています。
■地方自治体による起業支援制度
各地方自治体では、地域活性化を目的に様々な起業支援制度を設けています。融資を受ける条件や融資額は自治体により異なりますので、詳しくは直接問い合わせてみるのが良いでしょう。
融資までの流れ
(1) 申し込み
日本政策金融公庫もしくは、希望する銀行へ融資の申し込みを行います。 事業計画書や物件の賃貸借契約書など、必要書類は事前に問い合わせ、不備のないようにしましょう。飲食店の経営の場合は、推薦書または振興事業に係る資金証明書の提出が必要となることがあります。
(2) 面談
店舗の実地調査、事業計画書を元に、金融機関が事業者に対し面談を行います。事業への計画性と確実性、社会的な意義、また事業者としての信頼性などが見られます。
(3) 融資の決定
事業計画書、面談の審査を通過すれば融資が決まります。
まとめ
金融機関とは、その場限りの関係ではありません。多くの金融機関が、新規事業を前向きにサポートしたいと考えています。融資を受ける前の面談、無事に融資の申請が下りて開業が叶った後も良き相談相手となりますので、人間関係をしっかりと築きましょう。書類の不備はもちろんですが、必要書類の準備や修正は迅速に行うこと、約束の日時に遅れないこと、相手の目を見て話すなど、社会人として真摯に融資申請を進めていきましょう!