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営業マンはドリルも穴も売ってはいけない

「ドリルを買いに来た人が本当に欲しいのは穴である」という教えがあります。ドリルを買いに来たお客さんにドリルの商品性能を解説してもさっぱり売れない、お客さんの話をよく聞いたら板に穴を開けたいとのこと。

それならばこちらで板に穴を開けてあげましょうか、その方が安く済むしと言ったら簡単に売れたという、営業本では有名な話ですが実践すると実はそううまくいきません。

お客さんが本当に欲しい物

売り手都合の思考を買い手都合の思考に変えて考える、ということなわけです。売り手都合の思考だと「ドリルをください」と言われたら、どこのメーカーですか?パワーはどれくらいですか?コードレスですか?予算は?と商品性能に終始してお客さんの問題解決にならないから売れない。

これを買い手都合の思考だと、穴をあけるものの材質はなんですか?穴の大きさは?穴の数は?そして最終的になんのために穴をあけるのですか?にたどりついて、お客さんの本当に欲しいものはドリルではなく穴である、になるわけです。

私のいる保険業界では某外資系の保険会社が、通称青本というやつでこれを啓蒙していて、私はそこのグループ会社のセミナーで聞きました。(そこではドリルと穴がなぜかのこぎりと犬小屋の例えになってましたが...)

なるほど~、では実際に試してみます。保険屋の私のところにお客さんが来ます。「保険相談したいのですが」「今の保険に不満でも?」「支払いが高くて」

そして最終的に「何のために保険に入るので?」「そりゃ病気になった時に困るからですよ」にたどり着きます。そして「これなら最新型の医療保険ですし、これひとつでガンでも何でも大丈夫ですよ」と自信満々に提案「では検討します」でそれっきりこれっきり。

保険屋はそれではダメ

この理論が間違っているわけではありませんし、それで売れない営業マンがダメなのではありません。保険に関してはそれではダメだというだけの話です。

お客さんは保険が欲しいわけでも、病気不安の解決策が欲しいわけでもないのです。保険なんて病気になりたいと思っていないから誰も欲しくないわけです、そんなことよりこのよくわからない保険を結局どれにすればいいのかを早く教えてくれ、このムダな時間を終わらせてくれというだけなのです。

こういう根拠で私のいうことを聞いておけば、間違いないですし、これ以降小難しい保険のことは考えなくていいですよ、と自信満々に言わないとお客さんは買う気になりません。

お客さんが欲しいのは、ドリルでもなく穴でもなく、すべておまかせできる人なのです。

ファッションセンスのない私は、ファッション講座やおしゃれな服が欲しいのではありません。「これ着て」と服を選んで持ってきてくれるスタイリストが欲しいだけなのです。

結論:人間はものぐさです

✅まとめ

✅ドリルを売らずに穴を売れ、売り手思考から買い手思考へ
✅そもそも人間は考えたくないのです
✅ファッションセンスのある人に選んでもらうほうが早いでしょ

貴重なお時間をいただき最後までお読み頂き、ありがとうございます🙂

今後とも有益な情報発信をしていきますので、スキ・コメント・フォローなど頂けますと嬉しいかぎりです😸引き続きよろしくお願いいたします🙇
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保険屋12年生。田舎の保険屋ドキュメント話
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