読書記録「徒然草REMIX」
こんばんは。図書館で鬼のように本を借りてるのに、また自分の本棚の本を読もうとしています。優先されるのは図書館の本。嗚呼複数の本を同時に読めて、個別に内容を記憶できる能力が欲しい。
それとは別に、数学検定の公式テキストもある。1次試験だけでもいいから受かりたい、なんて弱気になってはいけません。公式テキストを読んで、問題を解いての繰り返しです。テキストを読んだだけで、問題を解かないとダメだと思う。
というわけで、自分の本棚にあった本から1冊。
酒井順子「徒然草REMIX」(新潮文庫)
何気なく本棚から抜き出したんだけど、「モノを書く上でヒントになれば」という意識もありました。昨日も書いたように、古典が800年(徒然草はね)も読まれるのには、何か面白さや理由があると思うんです。noteを書いてる身としては、常に「人に読んでもらいたい」と考えながら、パソコンに向かってます。
「あー、吉田兼好って理屈っぽい!」ではなく、鎌倉時代が吉田兼好に文章を書かせたんだと思います。枕草子に書かれた平安キラキラ宮仕えとは、また違う。清少納言も、定子様にお仕えした楽しい日々を「春って曙よ!」から始まる随筆にしたわけであって。
章末ごとにある、吉田兼好と清少納言の仮想トークを読むと、時代の違いがくっきり出ます。どうやら兼好は平安時代のほうが好きだったらしい。何かと「武士の時代は野蛮」といった記述がある。
このトークも酒井順子の創作だけど、原典を読み込んでないと、時代背景からくる考え方の違い、男女の違いは表現できない。女同士、清少納言とのほうが話が通じやすい立場で書かれてます。
出家の身なので、京都のお寺のお坊さんたちの話も出てきます。そういえば、中学や高校でそんなエピソード読んだかもしれない。吉田兼好って古文や日本史で必ず聞く作品、人名じゃないですか。
※この本では、吉田兼好は「兼好」と統一されてます。「吉田兼好」だったり「兼好法師」として覚えたからw(時代がバレる)
出家した身で書かれた随筆なので、あまりガツガツしたエピソードが出てこない(特に女の人とのつきあいに関して)。
徒然草の「つれづれなるままに」という出だしは、授業で覚えましたが、その続きはほとんど読んできませんでした。「徒然草REMIX」も一気に読んでしまったわけではなく、序盤戦の記憶もあやふやです。
それでも「文章を書く上で」ヒントをもらうなら、図書館にありそうな「古典文学全集」で注と交互に読むしかありません。まあこれだけ有名な古典文学ですから、やさしい注や訳のついた文庫本も出ているはずです。
古典文学へのハードルを下げる本は、世の中にたくさんあります。受験勉強で覚えた文学作品も、実際読んだことがある作品のほうが少ない。
吉田兼好はシビアなことを書いていても、炎上しないんだよねえ。今なら毒舌キャラってところでしょうか。