コミュニティリーダーとして失敗した経験から学んだコミュニティを継続させるためのリーダーの7つの心構えとは?
数年前に偶然参加したオンラインイベントで、このような問いかけがありました。問いかけの趣旨は、「失敗は"成功"の過程であり、一人ではなかなか振り返ることがないので、みんなで振り返りをしてみましょう」というものでした。
私は、過去に様々な失敗経験を積んできました。「どれにしようか?」と悩んでいたのですが、本イベントの場では「コミュニティリーダーとしての失敗」を中心に振り返りました。私は現在、いくつかのコミュニティリーダーを務めているのですが、実は過去にいくつかのコミュニティを終わらせてしまったことがあります。そして、コミュニティリーダーとして失敗した経験の振り返りを通じて、コミュニティを継続させていくための大切なことに気付くことができました。
では、私はどのような失敗経験をして、どのようなことに気付いたでしょうか?今回は、私がコミュニティリーダーとして失敗した経験から学んだコミュニティを継続させるためのリーダーの7つの心構えについて、ご紹介します。
私のコミュニティ運営・所属歴を振り返る!
まずは、私のコミュニティ運営・所属歴を振り返ります。一つひとつのコミュニティを深掘りするとかなりの文量になるため、全体の概要をご紹介します。
コミュニティの属性
私は現在でも、5つのコミュニティの運営・所属をしています。過去には、運営5・所属10というような日々動き回っていた時期もありました。このような過去のコミュニティも含めて振り返ると、私が運営・所属をする・していたコミュニティは、以下のような属性に分類することができました。
公務員コミュニティ
多業種コミュニティ
地域コミュニティ
趣味活動
現在は地域コミュニティ2つの代表のみですが、前職である公務員時代は、公務員コミュニティ3つの代表も務めていました。その他、そして20歳代前半の頃にも、複数の公務員コミュニティと地域コミュニティの代表も行ってきました。
規模は、全国や大阪府内、近隣市町村内、富田林市内など、コミュニティの規模感も様々です。このように、現在までの約15年間のコミュニティ活動を通じて、多くの成功経験も失敗経験もさせていただきました。その全ての経験が、今の自分に繋がっていると強く感じています。
私が様々なコミュニティ運営・所属をする・していた理由とは?
では、なぜ私が様々なコミュニティ運営・所属をしているのかについて、ご紹介します。主な理由としては、以下の2つあります。
今抱えている課題や悩みを解決したい!
新しい繋がりを作りたい!
特に、私は「新しい繋がり」をより強く求めて、コミュニティ運営・所属をしています。何事においても、一人だけで出来ることはほとんどありません。必ずどこかに寄り添える仲間がいることが、本当に大切だと考えています。そして、このような仲間は、自分がしんどい時にも助けになってくれる存在でもあります。私は「コミュニティ」という"場"を通じて、一人でも多くの人の一歩を応援するきっかけになりたいという考えから、コミュニティリーダーとして積極的に活動しています。
そもそもコミュニティ活動は、仕事ではありません。そのため、私は気軽に自由に出入りができるコミュニティの場づくりを目指しています。そして、私が全国で一番尊敬する先輩がいつも言っている「参加者の心に灯った灯りを消さないように」という内容も、コミュニティリーダーが大切にしたい重要なことです。私はこの内容に強く共感しており、今後も大切にしたい想いです。以下の記事もとても素晴らしいので、ぜひご一読ください。
私が過去のコミュニティ運営で失敗した内容と理由とは?
次に、私が過去のコミュニティ運営で失敗した内容と理由について、数多くの失敗経験の中でも、特に「これは駄目だった」と深く反省した内容を、ご紹介します。何度読み返しても、当時のメンバーには申し訳ない気持ちしかないです。
「熱量」と「スピード感」のコントロール!
まずは、「熱量」と「スピード感」のコントロールです。簡単に言えば、私の「熱量の高さ」と「スピード感の速さ」が、コミュニティの運営メンバーの「熱量」と「スピード感」と大きな乖離ができてしまったのです。
これは、私の「早くガツガツ進めたい気持ち」が先行した結果であり、コミュニティメンバーの顔がきちんと見れていなかったことが大きな要因でした。その結果、コミュニティメンバーがどんどん離れてしまい、このコミュニティは解散することになりました。当時のメンバーと、今では笑い話として話せるのが本当に救いです。
メンバーに任せきれなかった!
次は、メンバーに任せきれなかったことです。私は、自分で出来てしまうようなことは全て自分で行なっていました。そして、コミュニティ運営メンバーに役割をほぼ与えることができず、メンバーのモチベーション低下へと繋がってしまったと考えています。
このコミュニティは立ち上げ当初だったということもあり、うまく軌道に乗せられないまま自然消滅しました。想いを持っていた人たちが集まっていたので、役割分担をしながらメンバーの「自分ごと化」を行っていれば違った結果になっていたのかなと反省しています。
自分の生活リズムが狂ってしまった!
最後は、自分の生活リズムが狂ってしまったことです。仕事もプライベートも忙しくする中でのコミュニティ活動で、とても無理をしていた時期がありました。その時期は、私の中で全てのバランスが崩れており、体調管理も含めて何もかも上手くいきませんでした。結果として、周りにも大きな迷惑をかけてしまっていたのです。
この現状を打破するために、私は当時、いくつかのコミュニティ運営を辞させてもらいました。今ではサポート役に回りながら、コミュニティを密かに応援している一人となっています。
過去の失敗経験から学んだコミュニティを継続させるための7つのリーダーの心構えとは?
先ほどご紹介した過去の失敗経験などを踏まえて約15年活動する中で、私はコミュニティを継続させるためのコツをいくつか気付くことができました。今では、コミュニティリーダーを務めるいずれのコミュニティも、順調に継続することが出来ています。ここでは、私の経験を基にした「コミュニティを継続させるためのリーダーの心構え」について、ご紹介します。
3〜5人の運営が理想!
まずは、3〜5人の運営が理想ということです。コミュニティの運営メンバーは、数を増やせば良いというわけではありません。意思の統一やスピード感を考慮すると、3〜5人程がちょうど良いと私は感じています。
もちろん、大きなコミュニティであれば、運営メンバーの最適な人数は変化すると思います。しかし、コミュニティの運営メンバーの人数が多ければ多いほど、意見や想い、スピード感などで意識の差が起きやすく、コミュニティとしての軸がブレてしまう可能性があります。そのため、コミュニティの軸となる主要な運営メンバーは、必要最小限にするようにすると良いという考えです。
テーマやビジョンを共有する!
次は、テーマやビジョンを共有することです。コミュニティリーダーの心の中の想いだけで活動を進めると、コミュニティリーダーが孤立してコミュニティ自体が崩れていく可能性があります。そのため、コミュニティのテーマやビジョンを可視化、もしくは、言語化してきちん示すことが大切です。
例えば、「誰を笑顔にするために活動するのか?」や「最終的に、どのようなことを実現したいのか?」という問いを投げ続けると良いかもしれません。コミュニティとしての方向性を示し続けることがコミュニティリーダーの役割であり、その結果、より有意義なコミュニティへと変化していくものだと考えています。コミュニティの運営メンバーには活動に参加する想いがそれぞれあるため、その想いも意識・尊重してみましょう。
奈良県三宅町の魅せ方や考え方はとても参考になるので、ぜひご覧ください。私が尊敬する森田町長のメッセージも読んでもらいたいです。
メンバーに役割を与える!
次は、メンバーに役割を与えることです。コミュニティリーダーは、全て自分で役割を抱え込む必要はありません。他のコミュニティ運営メンバーにも役割を与えて、チームとして取り組んでいきましょう。
コミュニティの運営メンバーに役割を与えてることで、「小さな成功体験」を積んでもらうことができます。その結果、チームとしてのモチベーションを保ち続けることに繋がるでしょう。例え「自分で出来る」ような小さな役割でも、まずは誰かに役割を与えてみてください。
スモールスタートを意識する!
次は、スモールスタートを意識することです。いきなり大きなコミュニティ活動をすることは、リスクが大きいです。仮に成功したとしても、その活動が後に引けなくなってしまい、2回目以降は「やらなければならない」という義務感が生まれやすく、次のモチベーションへ続きにくいものとなる可能性があります。
しかし、小さい規模のコミュニティ活動であれば、トライ&エラーが容易にできます。もしも失敗したとしても、カバーするべき範囲は最小限で済みます。何より「失敗」という経験を通じて、次の活動をより精度の高いものに仕上げることに繋がるのです。そのため、まずはスモールスタートを意識してみることを、私は強くおすすめします。
コミュニティ運営メンバーの「やりたい」を実現させる!
次は、コミュニティ運営メンバーの「やりたい」を実現させることです。コミュニティ活動において、参加者を笑顔にすることはとても大切なことです。しかし、まずはコミュニティの運営メンバーを笑顔にすることを意識してみましょう。私の主観ではありますが、コミュニティの運営メンバーが笑顔にならないような活動やイベントは、参加者もなかなか笑顔になっていないと感じています。そのためには、コミュニティ運営メンバーの自己実現を叶える場にすることが、とても重要でしょう。
もちろん、コミュニティ運営メンバーの意見を聞き過ぎることで、活動の目的がブレてしまっては意味がありません。そのため、コミュニティリーダーの役割として、全体のバランスは取る必要があります。これらのことを踏まえつつ、コミュニティ運営メンバーの意志や想いを高めて笑顔にさせることを意識してみてください。
とりあえず実行する日を決める!
次は、とりあえず実行する日を決めることです。コミュニティ活動でよくある事例としては、打ち合わせばかりを行ってしまい具体的な行動をなかなか起こせないことです。何人かが全力で頷いた様子が思い浮かびましたが、このような状態にならないためには実行する日を強引に決めてしまうことが良いでしょう。
コミュニティ活動の実行日を決めることで全体のスケジュールが共有され、何をすれば良いかという意識が生まれ、少しずつ行動へと繋がります。その結果、ダラダラとしたコミュニティ運営にはならず、アクティブに継続したコミュニティになるのではないかと考えています。
絶対に無理はしない!
最後は、絶対に無理はしないことです。先ほども述べましたが、そもそもコミュニティ活動は仕事ではありません。「コミュニティ活動がしんどい」や「忙しくて大変」という言葉を聞く機会も多々ありますが、コミュニティの運営メンバー自身が、楽しく無理なく行うことがとても重要です。
特に、アクティブにコミュニティ活動をしている人にとっては、仕事と家庭とコミュニティのバランスをそれぞれ保つこと難しいかもしれません。しかし、私は、仕事と家庭のバランスを崩してまでコミュニティ活動に取り組むことに意味はないと考えています。そして何よりも、自分の身体が一番の資本なので、絶対にご無理のないようお願いします。
さいごに。
今回は、私がコミュニティリーダーとして失敗した経験から学んだコミュニティを継続させるためのリーダーの7つの心構えについて、ご紹介しました。本記事では、私のコミュニティ運営の失敗経験をベースとして書かせていただきましたが、他にもコミュニティリーダーの心構えはまだまだあると思います。そのため、一つの経験談として、本記事をご参考にしていただけますと幸いです。
そして、コミュニティのあり方や役割も、時代の流れと共に日々変化しています。1つのコミュニティが同じ形で永続的に活動していくということはなく、形を変えながら動く時代なのかなと私は考えています。これからも一人のコミュニティリーダーとして、日々研鑽していきたいと思います。
公務員の自主研究グループ活動については、「さかかつ」さんのnoteがわかりやすくまとまっていますので、ぜひご覧ください。
では、また。
みなさまに心より感謝。
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