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BtoB SaaSマーケティングのきほん 1

本記事は#SaaSLovers のバトンブログ企画記事で、18日目を担当させて頂きます戸栗(とぐり)と申します。株式会社LEAPT(レプト)という会社でBtoB、特にSaaSの支援を行っています(会社ウェブサイトはこちら)。

前職はHubSpotというマーケティング、営業、サービス支援を行うSaaS企業の日本支社の立ち上げと、マーケティング責任者をさせて頂きました。

詳しくはアドベントカレンダーでの記事をご覧くださいませ。

本日はHubSpotで経験したマーケティング、今のクライアントさんから感じるSMB SaaS マーケティングについてボソボソと独り言を残せればと思います。

このnoteは、割と基本的な内容だと思います。「こんなの知っているわー」という方、すいません。

そもそもSaaSマーケティングってなんぞや?

米で有名なマーケターNiel Patelに言わせると、SaaSマーケティングの大きな特徴は、定期購読型で無形商材であることに全てが集約されているとのこと。

コーヒー、衣服、水、Mabookなどの有形物の商売では、販売と当時に利益を生み出すことが求められます。これはサプライチェーン、商流の上下にいる関連企業、原材料、資源などの様々な不確定要素や、多くのステークホルダーが絡み合うため、物の所有者が移動した時点で利益を発生させる必要があるからです。

一方で、クラウド化されたサブスクモデルのソフトウェアであるSaaSは、その生まれた背景や特性上、販売の瞬間では利益が出ず、損益分岐が10ヶ月ほどかかることが普通です。R&D、人件費、マーケティング費用によっては、損益分岐点が12ヶ月以上先になることも一般的。

仮に、損益分岐点が12ヶ月以上なのであれば、当然最低1回は契約更新をしてもらはないと利益が出ないということになります。

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Lean Startup, Day 18 : Determining The Break-Even Point

このイメージでは、Total Revenue(収益)がTotal Costs(トータルコスト)と重なり、Break-Even Point(損益分岐点)に到達するまでおおよそ17-18ヶ月かかっています。

このような特性があり創業10年連続赤字計上のSaaSも珍しくありません

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(前職HubSpotの業績グラフ)

このグラフは前職HubSpotの売上と営業利益のグラフですが、あと少しで営業利益率が+に反転するところまで来ていますが、創業は2006年です。

このようにビジネスモデルとして損益分岐点がかなり先にある上、契約後一定数解約が発生するため、その日が来るまで顧客数を増加させ続けないといけない運命にあるのがSaaSのビジネス(契約解除数も減らしながら)。

ここが物の販売とは大きく異なる点で、マーケティング活動にも大きな影響を与えるポイントで、売上に貢献するためSaaSのマーケティング担当者が常に意識をしなくてはいけないことは、

- 顧客数を積み重ねるために
   → 獲得アカウント数の成長
- 顧客を維持し続けるために
   → アカウント維持率の成長

と、いうことができます。

しかも、(極端な表現をすると)人材のみでソフトウェアを開発販売できるため、物の商売と比較するとSaaSは参入障壁が低い業界とも言え、顧客数を積み重ねるためには参入してきた後発企業に追いつかれないために市場を一気に占有していく必要も出ます。

この2つを常に意識し、損益分岐点を引き寄せるために、市場占有を意識しながら猛烈ダッシュをしつつ常にこの2つの指標を右肩上がりで維持しないといけません

この収益構造を理解した上で、貢献ポイントを強く意識しマーケティング活動を行うことがSaaSマーケティングの基本です。

では、BtoB SaaSとはなんぞや?

BtoB SaaSとは、Software as a Serviceの略で、企業や組織が必要としているサービスをソフトウェアを介して提供することを指します。部門をまたがり利用されるソフトウェアや、特定の部門に特化したソフトウェア、また、特定の業界特化型や業界横断型などが存在します。

SaaSのマーケティング部門が本来見るべき指標とは?

前述した独特なビジネスモデルのため、SaaSではユニットエコノミクスという経営指標が重要視されます。

ユニットエコノミクス(Unit Economics)=
顧客生涯価値(Life Time Value)÷ 顧客獲得単価(Customer Acquisition Cost)

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ユニットエコノミクを”3”以上に保つと健全経営のSaaSとされ、健全なユニットエコノミクスを成長させ続けるとSaaSは黒字化が早まると言われています

ゆえ、ユニットエコノミクスを最大限高めるに、分子のLTVの継続的成長と最大化分母のCACの最小化、に努めることが経営の大きな方向性となる。

前述した意識すべき獲得アカウント数の成長とアカウント維持率の成長をユニットエコノミクスの構成と比較すると、どのような指標を追えばいいかがさらに分かりやすくなります。

まずLTV(ライフタイムバリュー)に関連する指標から見ていくと...

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(マーケティングが関与すべき指標(太字)の全体像)

数式は以下(※簡易的な指標を利用)。

LTV = ARPA(Average Revenue Per Account)/ Customer Churn Rate

Churn Rateは基本的にはカスタマーサクセスが追っている数字のため、LTVを構成する指標で、マーケティング部門がより関与できるのはARPAへの数値ということができます(企業によってはマーケティングがLTVを見ていることもある模様)。

そのARPAを分解すると、

ARPA = Total Monthly Recurring Revenue / Total Accounts

となります。

ARPAを最大化するには、分子のMRRの最大化分母のTotal Accountsを最小化しなくてはいけないのですが、ビジネスモデル上、前述した通り市場占有が鍵になるため分母のTotal Accountsを最小化することはできません(ゼロに近づけることができない)

ということで、(直接貢献できそうな)ARPAの分子であるMRR要素分解をすると、

- 新規MRRの増加
- アップセルやクロスセルによる追加MRRの増加

- 解約MRRの改善

が主だったサブ指標となります(純粋プロダクトのみで簡易化、SaaSによってはサービスからのMRRも存在します)。また、解約MRRはカスタマーサクセスの指標になるので、マーケティング部門が関与することができるのは新規MRR追加MRRということになります。

ここまでは、ユニットエコノミクスを構成する分子であるLTVのお話でした(小休止...フー)。

では、大元のユニットエコノミクスの分母であるCACに対しマーケティングが直接関与できるのは、どこでしょうか。

基本的にはセールスパイプラインの入り口であるMarketing Qualified Lead(MQL)の獲得コストまでが一般的かな、と。

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ライフサイクルステージ(LCS)のよくある定義は以下。

- トラフィック:ウェブサイトへの訪問数
- サブスクライバー:リード未満の潜在見込み客
- リード:一般的な見込み客
- MQL:(マーケティング)有望見込み客
- SQL:(営業)有望見込み客

マーケティングがCACを最小化するためには、セールスパイプラインに引き渡すまでの有望見込み客数(MQL)の獲得数を市場占有のために最大化しながら、獲得単価を下げることに焦点を強く当てる必要があります。 

MQLの一本釣り法を行っている会社が多いのですが、MQLの獲得コストを最小限にするためには、数値をブレイクダウンし、異なるLCSの獲得単価を下げるというアプローチも可能。

- 新規Subscriberのコスト最小化
- 新規Subscriberからど新規LeadへのCVRの最大化
- 新規Leadのコストを最小化
- 新規Leadからど新規MQLへのCVRの最大化
- 新規MQLのコストを最小化

例えば、広告出稿でMQLの獲得単価が50,000円の場合、MQLの獲得単価を下げるために以下のようなアプローチもできます。

広告出稿でリードの獲得単価が5,000円&MQLへのCVRを15%で死守を決意!すると、MQLの獲得単価は33,333円となり、MQLの獲得単価は前者よりも抑えることができる(Yes!)。

つまり、各ステージの獲得単価を最小化&次のステージへのCVRを最大化すると、MQLの獲得単価の縮小につながることはもちろん、結果的にCACを圧縮できる可能性が高まります。

ですので、一本釣り法でMQLをとってイエイ!ではなくて、各LCSの段階でこちら↓を意識した方がCACを下げるためのアプローチが広がるわけです。

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ちょっと長くなりましたが、ここまでをまとめると、マーケティング部門が徹底して見続けないといけない数字の全体像はこの様な感じになります(小さくてスイマセン..)。

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- MRRを構成する要素の最大化
   新規MRRの最大化
   追加MRRの最大化
- CAC(顧客獲得単価)の最小化
   MQLまでのCAC最小化
   MQLまでのCVR最大化

ということになります。では、実際にどのようにアプローチしていけばいいのでしょうか。

余談:先日、「データーベースにEメールを配信しても購読解除率なんて関係ない、メールは毎日送ってもいいのでは」...みたいなツイートを見かけてびっくりしました。背景は色々あると思うのですが、ここで述べているとおり、次のLCSへのCVRを上げて、相対的にCACを下げるための手段の一つとして、Eメールは、ものすごく、ものすごく、大切です。お客さんを大切に、データベースを大切に、リードジェンしているメンバーの気持ちも大切にしましょう。
ラクスの安藤さん(@comune1128)がとても本質的なツイート(↑)をされていらっしゃるので引用させていただきました。愛を感じます。

手法の分かれ目、SMB SaaS マーケティングと Enterprise SaaS マーケティング

MRRの最大化とCACの最小化を実現するアプローチ方法は、自社製品とコンセプトにかなり左右されます。それらがある程度絞られ、初めてペルソナへのアプローチ方法を決めることができます。

ペルソナとは?という方は才流の小島さんがわかりやすく解説されています(綺麗や..)。


ペルソナがある程度絞られてくると、マーケティングの大枠を作ることは可能になります。

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こちらは企業のサイズ感を簡単な図にしたものですが、日本の場合95%ほどが中小企業で構成されています。

この構造から理解できるように、エンターブライズSaaSの対象は、その名の通りエンタープライズ(大手)なので対象数が少ない。SMB SaaSの対象はその名の通りSmall and Medium Business(中堅/中小企業)なので対象数がかなり多くなります。

LTV視点でエンタープライズとSMBを比較するために変数を分解すると、

LTV=ARPA/Churn Rate = (Total Monthly Recurring Revenue/Total Accounts)/ Churn Rate= Total Monthly Recurring Revenue /(Customer Churn Rate * Total Accounts)

となり、LTVは以下3つでも表現することができます。

- MRR(Total Monthly Recurring Revenue)
- Customer Churn Rate
- Total Accounts

ここで、大企業とSMBの予算感と対象企業数を考慮するとこのように表現することができます。

エンタープライズ:
- MRR(Total Monthly Recurring Revenue):大きくなりやすい
- Customer Churn Rate:カスタマーサクセスの職責なので範疇外
- Total Accounts:常に右肩上がりが必須だが総数は少ない
SMB:
- MRR(Total Monthly Recurring Revenue):小さくなりやすい
- Customer Churn Rate:カスタマーサクセスの職責なので範疇外
- Total Accounts:常に右肩上がりが必須だが総数は大きい

MRRを最大化しながらCACを最小化するという共通ミッションながらも、限られた数に対してしかアプローチする意味がないエンタープライズSaaSマーケティングと、可能な限り多くにアプローチしなくてはいけないSMB SaaSマーケティング

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エンタープライズ SaaS マーケティングでは、精度を高めてピンポイントアプローチをするアカウントベースドマーケティングが最も効率が良くなります。

対して、SMB マーケティングでは、精度は高くはないがコンテンツにレバレッジをかけて、数多くアプローチできるインバウンドマーケティングが最適なアプローチになってきます。

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大枠の違いはこのような感じをイメージすればいいのかな、と思います。

もしも、ABMに関してはこちら知りたい方はこちらをどうぞ。實川先生のnoteです。

私は過去HubSpotのマーケティングをしており、現在は中堅企業以下のBtoBマーケティング支援をさせていただいており、SMB SaaSマーケティングが得意領域です。そのため、ここからはSMBの特化した内容とします。

SMB SaaS マーケティングとインバウンドマーケティング

SMB SaaS マーケティングは、対象企業数が多いため、より多くの顧客を速いペースで獲得し続けないといけないことは前述いたしました。

2020年3月現在HubSpotの顧客数は全世界で約70,000社、かなり多いアカウント数です。このアカウント数を実現するために行っているのがインバウンドマーケティングという考え方。

"Inbound marketing is a business methodology that attracts customers by creating valuable content and
experiences tailored to them.“

"インバウンドマーケティングとは、有益なコンテンツと顧客体験を通じ顧客を惹きつけるためのビジネス戦略のこと”
(参照元:what is inbound marketing?

インバウンドマーケティングの考えを核にすると、コンテンツの力にレベレッジをかけ、オーガニックSNS流入、オーガニック流入、口コミ流入、リファラル流入など、様々なチャネルから巨大なトラフィックを惹きこむことが可能になります。

その1つの戦術として、オウンドメディアを構築し、ビジネスブログを運営、買い手の購買の流れ(ジャーニー)に沿って有益なコンテンツを自社ドメインに置いていき、入り口を広げる方法が非常に有効です。

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この様な流れに沿ってインバウンドで見込み客の獲得の仕組みを組み立て流ために、コンテンツの力を活用すると、半永久的にオーガニック検索流入やオーガニックSNS流入を獲得でき、CACを時間と共に押し下げることができます。

この流れをコンテンツの力を各LCSに対して組み込むと、強力なインバウンドエンジンという全体最適化の基礎を作り出すことができ、初めて部分最適化に専念することができるようになります

補足:広告を利用することもありますが、CACを中長期的に下げるために主軸に置くのはあくまでコンテンツ。コンテンツが増えれば増えるほどリード獲得の機会も増加、さらには永続的に効果を発揮する可能性があるためCACは減少を続けるからです(コンテンツを作り続けるのはしんどいですけどCACを下げるミッション背負っているのでやるしかない!)。

強力なインバウンドエンジンとマーケティングオートメーション(MA)の相性は最高。 だが...

さて、この話は避けては通れないと思うのであえて触れておきたいかな、と思っています。

どのSaaS企業もこぞって導入するマーケティングオートメーション。起業の教科書に書いてあるのかな、と思うほど、どの企業も導入しています。

実は私自身はかなり懐疑的で、導入が必要なスタートアップはそこまで多くないのでは、と思っています(資金調達してお金が余っているので導入している説...もありますが)。

なぜか?

これはリスト情報がある程度ないと一般的なマーケティングオートメーションは十分な力を発揮することが難しいから、です。

マーケティングオートメーションには大きく2つの役割があり、

- 内的アクション
顧客情報の自動整理やウェブ閲覧情報のログ収集、特定通知を自動送信、などの自社メンバーが利用する内的施策。
- 外的アクション
データベースへのメール送信、ウェブサイトのコンテンツの自動出し変え、自動投稿などの顧客が目にする外的施策。

この二つが主だった役割で、両役割を活用す流にはある程度のデータ数があ必要、データは匿名ではなくコンタクト情報が必要で、cookie情報が紐づいていることが活用の大きな鍵となります。

先日ビズリーチのしげのさん(@insidesales_job)がこんなツイートをしていました。

「マーケティングオートメーションを活用するには最低限5,000くらいのコンタクト情報が必要と思っている人が多い」ということ。

これはコンタクト情報がないと、することが何もない(とも言える)マーケティングオートメーションの特性を考えるとごく自然なことかな、と思います。

コンタクト情報が足りないが資金に余裕がある場合は、リスト購入や、サードパーティーのデータベースと連携させ、MAに大量のコンタクトデータを流し込み、自動化されたEメールを配信しまくる、その様なMA活用方法もあります。

しかしながら、この方法は焼畑農業的で継続性が低い

また、CACを構成する次のLCSへのCVRを著しく下げ、結果的にCACを相対的上げてしまうアプローチになります。特に、LTVが高くないSMB SaaSマーケティングはCACを兎に角低く抑える必要があるので、しんどい消耗戦的な打ち手....。

それゆえ、米国SMB SaaSの企業ウェブサイトには多くの場合、コンテンツにレバレッジを利かせ、リードを獲得する仕組みを構築であるビジネスブログが設置されています。

インバウンドエンジンからコンタクト情報を獲得後の、次のLCSへのCVRを高めるための手段としてMAがうまく噛み合わさっていることが多い、ということ。

この相性はとても良いです。

ちなみにこちらは、以前私がざっくりと米国のいけてるSaaSのサイトをリサーチした様子。

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この様に、中堅以下を対象としているSaaSは確実にオウンドメディアでブログによる情報を発信し、強力なインバウンドエンジンとMAを組み合わせ、各LCSのステージ間のCVRを高め、CACを下げる試みを積極的に取り入れています。

ちなみに、私がエンタープライズ SaaS マーケティングをすることになったらマーケティングオートメーションは導入しないかもしれません。

その理由は、対象となる企業の数の少なさ、マーケティングオートメーションにかかるコスト。

例えば、MAより安価なSendGridなどのEメール配信ツールとサードパーティのデーターベース、CRMとの連携ができれば、CAC下げるというマーケティング部門の使命を追求できるのではないかな、と思っています(関係性作りというエンプラ営業的な視点は置いておき)。

Enterprise SaaS → SMB SaaS → Vertical SMB SaaSの流れという肌感 & まとめ

米国の初期BtoB SaaSはエンタープライズ向けが多く、SMB SaaSは少数派でした。しかし、ここ数年でCACを抑えることに間接的につながる”フルリモートチーム”で構成されるSMB SaaSが徐々に増えてきている感じがします。

フルリモート体制でVertical SMB SaaSの領域に入ってくる企業もちらほらと出現しているのを見受けますが、日本ではまだエンプラSaaSの方が多いのかな、と。

エンタープライズSaaSは、高額のCACでも、MRRが大きいゆえ、LTVが大きくなり、一瞬でユニットエコノミクスを健全水域に浮上させることができます。確かに美しくて、一発ペイ!という意味では非常に気持ちよさそうだな、と思います。

ただ、私はもっと日本のSMBを助けなくてはいけないのではないか、という気持ちがあります。

米国や欧州はSMBであったとしても割と独立したサプライチェーンや商流を作っていることが多い。一方、日本企業は独特の”KEIRETSU(特にVertical Keiretsu)”という繋がりがあり、大企業と中小企業が一蓮托生なイメージがあります。

ただ... 一蓮托生とはいえ、うまくいく時は上位企業が最も利益をうけ、下位の企業は最も遅く利益を享受します。景気が悪い時にもろに影響を受けるのは下位の企業からです...。

ここ数週間のコロナショックで社会構造的に下にいる企業は強烈なダメージを受けるのだろうなぁ、と。

そんな社会構造だからこそ、日の目を浴びずらいSMBを助けるSMB SaaSが増えて欲しいな、ってひっそり思っています(いや、ほんと大変だけど...経験談より)。

そんなこと思っているので、前々職、前職 HubSpotでインバウンドマーケティングを広げるために働き、マーケティングオートメーションの正しい使い方的なこと呟き、今はSBM SaaS マーケティング支援をしているのでした。

SMB SaaSが好きな方、関係している方、SMB SaaSの魅力を一緒に広げていきましょ(笑)

明日19日目は、open8原沢さんがお送りいたしますのでお楽しみに!

あ、こんな内容のnoteや情報発信をしておりますので、最後まで読んでくださったご親切なみなさま、よければTwitterのフォローも頂けると嬉しいです🙇‍♂️

追記:2020/4/8に続編「BtoB SaaSマーケティングのきほん 1 - 1 :SaaS マーケティング部門が本来見るべき指標を分解して解説」を公開しています。かなり細かいですがよければ↑もご覧ください。

 追記2:2021/10/12に関連性の高い記事「The Science of ReEstablishing Growth :成長戦略に再び舵を切るタイミングは? 科学的アプローチから考える」を自社ブログにて公開しました(↓)。

かなりバズらせて頂いたので、この領域にいる方であれば役に立つコンテンツだったのではないかと思います。そちらも良ければご覧くださいませ。


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