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記事分類/蔵書紹介

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買ったけど読んでいない本について紹介します。本の概要、興味を持ったポイント、購入や積読の経緯など。
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2023年9月の記事一覧

蔵書紹介:壊れゆく世界の標/ノーム・チョムスキー, デヴィッド・バーサミアン

本の概要『壊れゆく世界の標』ノーム・チョムスキー (著), デヴィッド・バーサミアン (著), 富永 晶子 (翻訳) 言語学者・哲学者であるチョムスキーへのインタビューがまとめられている。インタビューは2020年5月から2022年12月におこなわれたもので、アメリカの政治やコロナ禍について語られている。 購入経緯と読書状況哲学や言語学について興味を持ち始めた頃に書店でよく見かけたため購入した。チョムスキーについては現代の言語哲学者であることしか知らないが、いつか著書を読みた

蔵書紹介:チョムスキーと言語脳科学/酒井邦嘉

本の概要『チョムスキーと言語脳科学』 言語脳科学者である酒井邦嘉氏がチョムスキーおよびチョムスキーの著書『統辞構造論』や生成文法について解説・考察している。昨日紹介した『壊れゆく世界の標』はチョムスキー自身の主張に基づいたアメリカ政治に関する書籍だったため言語学以外の要素を多く持っていたが、本書は第三者によるチョムスキーの解説で、言語学を中心に取り扱っている。 購入経緯と読書状況大型書店で見つけてジャケット買いした。チョムスキーを知ってからまだ日が浅いのでチョムスキー関連書

蔵書紹介:リーダーの仮面/安藤広大

本の概要『リーダーの仮面 ── 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』 会社でプレーヤーがリーダーに出世するにあたって、リーダーがフォーカスすべき5つのポイントとして「ルール」「位置」「利益」「結果」「成長」のマネジメントについて書かれている。近年のビジネス書の中でもよく売れており評判が高い。 過去に紹介した『とにかく仕組み化』のシリーズ1冊目。 購入経緯と読書状況SNSや書店での評判が良すぎて逆に敬遠していたが、会社の同僚が勧めているのを見て、内容

蔵書紹介:数値化の鬼/安藤広大

本の概要『数値化の鬼 ── 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法』 数値化による定量的・客観的な思考法の必要性や使い方について書かれている。現代は昔と比べれば物事の数値化が容易になっており、また、数値化した結果が広く共有されるようになっている。しかし数値化や数値の評価が苦手な人や嫌いな人、そして誤った使い方や解釈をしてしまう人は少なくない。今の社会を生き抜くための数値化スキルの習得に本書は役立つだろう。 先日紹介した『リーダーの仮面』『とにかく仕組み化』と同じシ

蔵書紹介:考具/加藤昌治

本の概要『考具 ―考えるための道具、持っていますか?』 アイデア・企画を考えるための道具・方法論・ツールを「考具」と呼び、情報を集める考具、アイデアを拡げる考具、規格に収束する考具といった章立てで考具やその使い方が説明されている。広告代理店の著者による経験則に基づくため、個々の有効性や再現性は根拠に乏しいが、アイデア出しの参考にはできると思う。 本書はカラーバスに言及している点で一部界隈に知られている。 購入経緯と読書状況Youtubeでカラーバス効果が批判された際に本書

蔵書紹介:ネットワーク分析/安田雪

本の概要『ネットワーク分析―何が行為を決定するか』 ネットワーク分析の入門書。グラフ理論やクラスター分析などの基本用語の解説や、ネットワーク分析の応用研究について、比較的平易な言葉で書かれている。用語の数は多いが数式はほとんど使われていないため、諸学者でも読みやすいと思う。 購入経緯と読書状況会社でビッグデータの分析について考える機会があり、後輩が本書を読んでいるのを見て私も購入した。学生の頃にグラフ理論を履修したことはあるが、当時は深いことまでは理解できなかったので、学び

蔵書紹介:システムの問題地図/沢渡あまね

本の概要『システムの問題地図 ~「で、どこから変える?」使えないITに振り回される悲しき景色』沢渡 あまね (著), 白井 匠 (イラスト) 企業の情報システムにありがちな問題の原因と解決策について解説されている。『職場の問題地図』に始まる技術評論者の問題地図シリーズの4冊目。平易な言葉や豊富な図解によって、エンジニアだけでなく情報システムに関わる人・使う人でも読みやすくできている。関係者間での目線合わせの助けになるだろう。 購入経緯と読書状況Twitterでの評判を見た

読書メモ:職場の問題地図/沢渡あまね

本の概要『職場の問題地図 ~「で、どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方』沢渡 あまね (著), 白井 匠 (イラスト) 職場でありがちなアンチパターンが書かれている。 平易な言葉遣いや豊富な図解のおかげで読みやすい。 業務改善の知見がないような同僚へ薦めたい。 私には新たな学びは少なかったが、たとえば業務の属人化の分類の考え方は役に立つかもしれない。 印象に残ったフレーズ

¥300

蔵書紹介:マネージャーの問題地図/沢渡あまね

本の概要『マネージャーの問題地図 ~「で、どこから変える?」あれもこれもで、てんやわんやな現場のマネジメント』沢渡 あまね (著), 白井匠 (イラスト) 日本のマネージャーや管理職にありがちな悩み・苦しさ・難しさについて、問題となる行動やその原因、対処方法が書かれている。 購入経緯と読書状況昨日紹介した『システムの問題地図』と同様、Twitterでの評判や著者のnoteを見て購入した。私自身がマネージャーになってから、マネージャーのあるべき姿や立ち振る舞いのつかみどころ

蔵書紹介:異文化理解の問題地図/千葉祐大

本の概要『異文化理解の問題地図 ~「で、どこから変える?」グローバル化できない職場のマネジメント』 日本人が上司の立場で外国人の部下と働く際の問題や対処法について書かれている。入管法改正(出入国管理及び難民認定法改正)の2019年および2021年の改正もあり、近年は外国人の労働力が増えているため、日本人との文化の違いの理解や多国籍チームで成果を出す工夫が求められている。本書は外国人部下との仕事にフォーカスを当てて学ぶことができる。 購入経緯と読書状況昨日までに紹介した『シス

蔵書紹介:業務改善の問題地図/沢渡あまね,元山文菜

本の概要『業務改善の問題地図 ~「で、どこから変える?」~進まない、続かない、だれトク改善ごっこ』沢渡あまね (著), 元山文菜 (著) 企業の業務改善の推進と定着化がうまくいかない原因と対処法について書かれている。大きく6つに章立てされており、特に「問題意識がバラバラ」「無力感」「ソリューションありき」は私の経験上も問題になりやすくまた解決しづらいため、この問題に一定の回答を出している点は期待が高い。 購入経緯と読書状況先日紹介した『システムの問題地図』『職場の問題地図』

蔵書紹介:3分間HTTP&メールプロトコル基礎講座/網野衛二

本の概要『3分間HTTP&メールプロトコル基礎講座』 HTTP、SMTP、POP、MIMEなどの仕組みが対話形式と豊富な図解で入門者向けに解説されている。前提知識がなくても理解はしやすいが概念の解説にとどまるので、具体的な実装を知るために別の教材を使うと良い。 WEBやメールを自分で最初から作ることは少ないかもしれないが、WEBサービスの開発者や利用者、情報システム管理者として働く際に基礎知識を広く知っていると合理的な設計やトラブルシューティングで役に立つだろう。 WE

蔵書紹介:3分間ネットワーク基礎講座/網野衛二

本の概要『3分間ネットワーク基礎講座』 コンピュータ・ネットワークの仕組みについて書かれている。3分間基礎講座シリーズの1冊目で、用語解説を中心に入門向けに対話形式で書かれている。IT技術の中でもネットワークは目に見えない部分があって概念的にわかりづらい性質があるため、本書のようにやさしい本から学び始めるのが良いだろう。 購入経緯と読書状況先日紹介した『3分間DNS基礎講座』『3分間HTTP&メールプロトコル基礎講座』と同様に、ネットワークやインフラが苦手なためシリーズで購

蔵書紹介:3分間ルーティング基礎講座/網野衛二

本の概要『3分間ルーティング基礎講座』 ネットワークのルーティングとスイッチングについて解説されている。3分間基礎講座シリーズの2冊目に当たり、ほか3冊と比べてテーマが応用・発展的なため難易度が少し高い。基礎知識をつけた上での学習に有用であろう。 購入経緯と読書状況先日紹介した『3分間DNS基礎講座』『3分間HTTP&メールプロトコル基礎講座』『3分間ネットワーク基礎講座』と同様、苦手分野の学習のために購入した。まだ読んでいない。目次を見たところ知らない言葉が多くて難しそう