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テーデルゲンとは?
たけもと農場の加工品ブランド「テーデルゲン」。
業界用語っぽく言うと、たけもと農場というCIと、BIのテーデルゲンとで、線引きをしたカタチ。
テーデルゲンとは、造語
テーデルゲン...ドイ語かな?と思った方も、多いでしょう。
これは、世の中に存在していなかった言葉。
石川の人が言う表現を使うと、
「手ぇ出るげん」
を語源としている。
「〜げん」という表現は、「〜なのだ」「〜である」「〜だってばよ」に近い概念。
ちっちゃい「ェ」は、石川の人の表現。
「今日ォ」と表現すると、「今日は」になり
ヒューガルテンン〜と表現すると、「ヒューガルテンは」になる。
ヒューガルテナァ〜と表現する場合もある。
石川人は語尾伸ばさないといられない。
つまりは、テーデルゲン→手ェ出るげん→「手が出ちゃうのよね」みたいなカンジをイメージした言葉である。
(疑問形のときは「げん」が「がん?」になったりするけど、ホント横道それるので割愛)
ブランド名「テーデルゲン」が誕生した瞬間
石川県の六次化プランナーにも名を連ねてる、マンデイーネの松蔵高子さんを巻き込んでの社内会議にて。
ブランド名を各自リストアップして臨んだ会議。
そこで、ボク青いTシャツが投げたのが「テーデルゲン」
ほかの皆は、美しい名前を挙げてた。
「ウェルネスなんちゃら」とか
「美ホゲホゲ」とか
なんかフランス語の単語とか
その中で、最後に出たのが「テーデルゲン」だったので、
一同ブフッと笑いが出てしまった(笑)
「ちょ、社長〜笑、まさかアレ?ツエーゲンみたいなアレ?」
ちなみにツエーゲンは金沢のサッカーチーム。
これまでの青いTシャツプレゼンツ石川弁講座を受講された皆様なら、
「はは〜ん、強いんだぜ!からきた造語な」
と読解できるかと思う。
とまあ、一同うっかり笑ってしまう失笑モノだったけど、ボクの目はマジだ。「なにか問題でも?」の表情すら作りつつ、進める。
「何処のメーカーでも思いつくようなワードも良いけど、喉越し爽やかすぎて、引っかからんかなって。テーデルゲンで、良いダサさを出しつつ、ガツンとした喉越しいいかなって。」
そこに乗っかったのが松蔵さん。そう。さっきスルーしてしまったが、松蔵さんの会社は「マンデイーネ」。
石川弁で使う「まんで」と「良いね」を足してウィーン...ガシン!として、たぶんイタリア語っぽくして出来上がった社名の方なので、共鳴😂
言葉のインパクトと、語呂の良さ、そして社長の圧力が合わさって、テーデルゲンをブランド名とすることになった!
カミさんからは会議中3回くらい
「ホントに大丈夫?笑」
と来られたので、ぜんぜん半信半疑だったのだろうと思う笑
(マトモな感覚な人がいるので、ボクは無茶できるってのはある笑)
今なら確信を持って言える!
「もう走ってしまってるので、諦めろ!笑」と😂
「テーデルゲン」に込めた思い
たけもと農場の6次産業化商品ブランド、それがテーデルゲン。
「つい手が出ちゃうのよね」と言う商品を作り出そうという意気込みをブランド名に押し込んだ。
たけもと農場は、時代こそ「農業は生産の1次だけでなく、加工の2次、販売の3次も担うことで、全て掛け算にした6次産業化で儲かる農業をだな...」という、誘導行政に乗っかったように見られるかもしれない。だけど、取り組んだのは自然発生的。
◯国産イタリア米カルナローリは、プロにとても好評だった。
◯そして、国内ではウチがおそらく初...ということもあって、超ニッチ(すきま)ではあるものの、第一人者っぽい立ち位置にいるカンジ。
◯第一人者としてやるべきことは、「先行者利益でウハウハ」であるよりも、「新しい道路を敷設すること」なのでは...という、たけもと農場らしいロマン志向を持っていた。
◯国産イタリア米カルナローリは、個人客向けには、けっこう不評だった
という要素がある。
プロは「カルナローリ」というワードだけでピーンと来るけど、一般向けには「カルナローリ」も「イタリア米」も刺さらないし、「イタリア米作ったし、リゾットにしてみてま」と渡しても「ヒィ〜〜〜」「そんなん、作れるか!お店で食べるもんやろいね」とまあ、罰ゲームかのような受け取られ方をして、これは何とかせねばという思いに駆られた部分がある。
この辺りのエピソードを先述のマンデイーネ松蔵さんに話したところ、
「パスタって、今じゃ日常的に食べられるでしょ?
でも、かつては、パスタ=お店で食べるもの、だった。
そこから乾麺が開発され、いろんな乾麺が流通するようになり、
パスタソースが開発され、流通するようになり、
今の姿になった。リゾットも、同じ景色を目指すことは、
突飛なことじゃないですよ。やってやりましょう!」
と、大きく背中を押され、加工品の開発に着手することになった経緯がある。進み始めて、「あっ、そういえばこれって六次化か...」と気づいたほど。
なので、これからも
「なんかラクに加工品に出来ないかな?」という無理矢理発想よりも
「これはお客さんに新しい体験を提供できるのでは✨」というロマンみ溢れる発想で商品開発を進めていきたいし、テーデルゲンってロマンある取り組みだねって言われるよう、ブランドを育んでいきたい。