もう3月が終わるね
12月から、2月の短い春休みを挟んで今もなおずっと走り続けている。
そして瞬く間に3月が終わろうとしている。
12月に出会った人たち。この人たちと一緒に働きたい。そう思って、揺らぐ気持ちを抑えて、無我夢中で走ってきた。
今までにない感覚だった。知らないうちに少し力の入り方が変わってきて、笑うようになって、前向きな気持ちと後ろ向きな気持ちが交互に入り乱れるような、波のような日々を過ごしてきた。
知らないうちに積み上げてきていたもの。遠く離れていってしまったもの。仕事だけでなく、自分のことだってずいぶんと遠回りをしている気がしている。
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昨年の今頃、祖父の一周忌のときに会うなりわたしを抱きしめてくれた伯母はひと月も経たずに4月の半ばに旅立った。別れの日は雨だった。しとしと降る雨の中、讃美歌を聴きながら見送った。
伯母が亡くなる前の年の4月に祖父が旅立ったのだから、春はどこか寂しさを覚える。
でも、ふたりとも似たもの同士なのか、桜のように見事に咲き誇り、静かにはらはらと舞い散るが如く生き切って旅立ったように感じる。
だから悲しいだけではなく、心の中に青空に映える桜と共にふたりを思い浮かべられるのだ。
そして先日、もうひとりの祖父の兄、わたしからすると大伯父にあたる人が旅立った。お通夜・お葬式に久方ぶりに親戚一族が集った。ここに来れなかった家族からも電報が届き、彼がわたしたちを久しぶりに会わせてくれたのだと親戚皆が口を揃えて言う。
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年が明けてからずっと、いろんなことがあって、本当に怒涛の日々だった。笑えるようになって楽しいなと思いながらも体がしんどくて、どうすればいいのかわからなくて、その度に音楽を聴いて、ひとりで歌って、大好きなフレーズを何度も何度も再生して、人のことをぐるぐる考えて、それでも寝てしまって朝が来る。
立ち止まってたはずの時間が動き出していくような感じがする。果たしてその動き出した時間についていけるだろうか?
分からないけれど、ご自愛しながらわたしらしく29歳を過ごすことにする。