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この音楽だけには、傍にいてほしい

映画みたい、と思える時間だった。

1月11日、夜のZepp DiverCity。
the shes gone, This is LAST, reGretGirl。
年明け前からずっと待ちに待ったライブ。

脊椎に響く音圧と、重厚感のある音色。
好きだった人に教えてもらったバンドと音楽が目の前に在る。生きている音楽を聴いた。
祈るように歌う彼らの姿を見て法悦にひたる。

This is Last の「バランス」は、好きだった人に初めて教えてもらった曲で、とても美しいのに私にとって猛毒だったから、振られてからただなんとなく、一度も聴くことができなかった。

だからGadd9の不意打ちに、淀みなく身体に流れてきて心臓が潰れて泣いてしまった。菊池さんの暖かな声が愛しくも哀しかった。

"両思いのはずなのに 片思いをしてるみたいね"


大本命のthe shes gone は私にとって神さまで、
兼丸さんは生きる燈明だ。
この人の音楽があれば生きられるし、
この人の曲で殉じれる。
安っぽい常套句も、この人の声に乗せれば聖書になる。
こんなにも溶けるくらいに陶酔する音楽に出会えた。たまらなく幸福だ。

二度と戻らなくても、遠くに行ってしまっても、この音楽たちが残ってくれれば、傍にいてくれれば大丈夫。私は生きていける。

好きだった人へ。私に音楽をくれてありがとう。

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