見出し画像

【ネタバレあり】映画「ラストマイル」を観てきました

この映画は絶対に初日に観に行こうと思って、無理矢理でも仕事をどうにかして笑
初日に観に行くことができました。

観終わった感想(率直なやつ)
「………え、どーゆうこと……?(困惑)」

でした。(ああ!決してつまらなかったわけではない!!誤解しないで!)

ただ、これってある意味正しいようで、終わった後にすぐスタバに駆け込んでパンフレットを熟読した結果、主役である満島ひかりさんも塚原監督も、このなんだか掴みきれない「余白」感を大切にしてる、そこが肝、的なことを言っていたので、多分、この映画は大衆向けのわっかりやすい映画では決してなくて良いんだろうなと。けど、日本中・世界中誰もが無関係ではなく、同じ列車に乗ってると突きつけられる映画でした。

(袋とじのところは見れず!!でも、多分「彼」のインタビューやから家帰ったら読む!!)

こんなにパンフレットを熟読した映画は初めてではなかろうか??笑
未購入の方は、パンフを買われることを強くお勧めします。

ただ、どゆこと??と思う反面で、考えることはすごーーーくありました。フィクションの物語としては余白が多くって、え、何?え??これどういう終わり方??私の理解力不足?ってなるんだけど、これを観て素直に感じたことは、「なんでもかんでもポチるのやめよう」ということでした笑
便利と欲望の裏側の、社会の歪み見たいな。そんなのにみんな加担してる。見て見ぬ振りしてる。物流ではないけど、仕事が輸送に関わる仕事だからなおのこと。だからってこの提起された問題が解決するとは思わないけど、それをひとりひとり少しでも考えること、これがこの映画を観終わったあとの正解なのかなと思います。

送られた荷物が爆発するサスペンスストーリーとして、本当に最後までドキドキわくわく!!
エレナに対して抱く「あー赴任してきてすぐトラブルなんて可哀想だなー」から「え、この人、怪しくない…??犯人だったりする?え?」の感情の変化は、脚本の野木さんにまんまとやられました笑
(しかも狙ってる!!すごい)

だからこそ、柔く強い印象の岡田くんはぴったりな相棒でした。山﨑のデータを消したエレナに詰め寄る演技なんてほんと迫真!!そこで垣間見た梨本の過去も相まって、ドキドキする場面のひとつでした。からの爆弾の起爆装置が…!!生死をかけたシーンなのに、どこかコミカルで…。あとのリラックスしたコーヒータイムも含めて、ほんと、良いシーンだよね。

山﨑といえば…
中村倫也…!!!!!
写真が出てきた瞬間「は?!え?!中村倫也?!」って劇場中みんなが思ったと思う笑笑
豪華だわ〜。役柄的には、社会が救えなかった命(植物状態なのでちょっと違うけど)。すごい大事な役どころ。けど、彼ひとり飛び込んだところでベルトコンベアは止まらない。それが空恐ろしかった。ベルトコンベアの「0」は、自分が落ちて止めることによって「0」になると信じた山﨑の表れなのかな…と。

毛利さんの「やまさきって、濁らずに発音したな…」の気づきが、この人コメディ要因じゃなくて刑事だ…(失礼)って震えたシーンですね。大倉さん、ほんといい味出してる。

今回の醍醐味のひとつは、なんと言ってもアンナチュラル組とMIU404組が出演するところ!!!さいっこうに豪華で、女傑3人への信頼の証だよね。新井Pも調整大変だった…って言ってたけど、本当にそうだと思う笑
MIUのロゴが出るだけで、きゃーーってなったし、今回は「音」にもこだわってくれていたようで、聞いたことある音や音楽が随所に!!!ちゃりーんとか!
志摩と伊吹のやりとりなんて胸熱すぎる!!伊吹の「きゅる」も炸裂してて、本当に!!桔梗隊長もキリッとしてて最高!!かっこいい!!
そして私は、アンナチュラルも好きだけどMIUが好きすぎると気づきました笑

メロンパン🍈も健在!!

物流を支える佐野親子笑もすごく良かったね。
最初、息子が犯人?!なんて思ったけど、最後まで一生懸命に働くおじちゃんでした。シンママの日常が苦しくて、そしたら誕生日プレゼントを選んでた娘たちがいて、それが最後の爆弾?!は?!ふざけんなよーー!!!っとハラハラしっぱなし。置配の商品が爆弾だったなんて!!!!もう!!このラストの仕掛け、やばくない?嬉々として取りに行く親子、走るおじさん…!(家に押しかけてきたらそりゃ、怖いよ…)
ただ、爆弾を乾燥機にぶち込んでことなきを得る演出なんて、もう、さいっっこうのエンタメだった!!!最初からこの発想はなかったと言ってるけど、そこに着地したのは本当に見事。乾燥機と、佐野親子の息子さんが自信を持って前職を全うしてたのに倒産してしまって…みたいなちょっとしたエピソードが繋がって、本当に秀逸でした。

犯人は最初の爆弾で自殺をしていた、という設定はなんだかな、もう少し動機とか掘り下げて欲しい…なんて思ったけど、これは、あえて語らないほうが良いんだと思いました。語らない=最初から犯人はもういないと最後にネタバラシすることで、最後の爆弾の在り方が↑のハラハラに繋がるし、もし、犯人が出てきて動機を語ってしまうと、観客に考えて欲しかった「余白」に無駄なフィルターをかけてしまう。だから、動機は語られず、犯人の本当の声は聞こえない方が、今回は成立してる気がする。

ラストの終わり方も、エレナは職を辞してゆっくり眠る、っていう締めくくりだけど、鍵を渡された梨本=観客は何を思うの?っていう命題を投げかけられました。うーん重い命題。最後のロッカーでの岡田くんの表情が、なんとも言えなくてすごい良かった。

とにもかくにも、もう一度観たい映画でした。ただ、観る人を選ぶな!!誰か一緒に見に行って欲しい。語りたい、そんな映画でした!!

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?