夏休み明けに子どもが『学校に行きたくない』と言ったら
『学校に行きたくない』から一年
現在小2の息子が
『学校に行きたくない』
と言ってからもうすぐ一年が経つ。
小1の夏休み明け、始業式の次の日の朝からだった。
あれから一年、、。私自身の中でも激動の日々だった。息子にたくさん気付かされ、学び、たくさんの人に出会った。未だに、我が家の形を模索中である。
私の中の不安と恐怖
学校外で学ぶ小学生の居場所がまず少ない。事例も少ない。同じ境遇の親子がなかなか近くにいない。大変さを共有したり共感できる人が少ない。相談できる人が圧倒的に少ない。
職場の同僚や仕事で関わる方たちは、学校に行かないなんて、いーじゃん♪でも、親は大変だよねと受け入れてくれる方ばかりでかなり助かった。
夫はなかなか認めてくれなかったし、私にも不安があった。私の親は、『あんたたちが甘やかして育てるからだ』的な失礼なことを定期的に伝えてきていた。相談場所は間違えると逆に傷つけられる。
子どもが学校に行きたくない
と、言ってるだけなのに、周りの大人たちの心はこんなにも乱されるのだというのを実感した。いつもは、自分の考えをしっかり伝えることが大事だと言ってるのに。私自身、学校がそんな好きでもなくて、疑問すらあって、行かない選択もアリだな、周りにそういう友達がいたら、むしろかっこいいな、とか思うくらいだったのに、我が子が
学校に行きたくない
と言うと、不安が、恐怖が襲ってきた。
何の、恐怖?
何が、不安?
学校に行かなくていいよ、行かないのがいいよ!
と、発信して生き生きとホームスクールしたり、オルタナティブスクールをしている親御さんたちをみて、「なんでそんなに、真っ直ぐ、ぶれずに居られるんだろう、、、」と不思議で、さらにそんな心境であたたかく子どもを見守れるのが羨ましかった。何で私は、こんなに苦しいのかと。
私の問題
こうなってくると、『学校に行きたくない』と言ってる息子の問題ではなく、私の問題だってことに気付いた。
学校に行かないと、、、~になるよ。学校に行かないと、~できないよ。
という脅しがどこかから聞こえてくるのだ。これは、私自身が実家で、学校で、社会で、そう言われてそういう空気で育ってきたからだった。全て、小さい頃からの思い込み。子どもにとって、こう言われて育つことって、結構な負担だったんじゃないかと思う。自分の感覚を、抑え込まなきゃいけないのだから。
結構厳しい家庭で育った私は、大学は心理学科に進学するほど自分自身の心の動きに関心があり、いつも不安定だった。たくさん葛藤しつつも、就職せずに世界を旅した後、社会に出てから、自分の好きな仕事につき、また旅をして、好きな人達と繋がり、私は自由になれたと思い込んでいた。けれど、結婚して子どもが生まれてから、
子どもがいるから、ママだから、親だから、妻だから、夫なのに、、家族なのに、、
と、子どもの頃からの思い込みにまた縛られるようになってしまった。全然自由じゃなかった。そして息子が
学校に行きたくない
と言ったことで、まさにそんな自分自身の問題に向き合わざるを得なくなった。ほんとに、死ぬほど辛かったけど、こうして向き合ってなかったらいつか死んでたかもしれない。
学校に行かなくていいよ
子どもに
学校に行きたくない
と言われたら、お休みさせてあげてほしい。だって、正直な気持ちを信頼する親に伝えてくれたんだよ?信頼関係がなければ言えないこと。時代も変わったし、技術も進化しているし、ほんとはどこでも学べる。
そして、子どもと話して、子どもの様子をよーく観察していくと、どのくらい嫌なのか、何で行きたくないのか、徐々に分かっていくと思う。こたえも、対応も親子によって違っていい。
ただ、子どもに
学校に行きたくない
と言われて異常に心が乱されてしまったら、自分自身の問題に向き合う時かもしれない。
そして、今
息子が
学校に行きたくない
と、言ってくれたことで私は、こんなにも多様な学び方があること、多様な子どもたちを受け入れて支えようとしている大人たちの存在、新しい多様な学び方を知ることができた。息子にとっても希望だけど、幼い頃の私も、喜んでいると思う。
息子が、学校に行きたくないと、言ってくれて良かった。少し、自分の思い込みから自由になれた。うちには、3才次男もいる。彼も就学したら、何て感じるだろう、言うだろう。その時までには、私たちの引き出しももう少し増やしておけたらいいなと思う。
長男にはホームスクール時々学校が合ってる。学校に行ってようがいまいが、ホームスクールなんだと思うけど。家で、家族で学べること。親としてもありがたい。興味関心が増えたし、新しいことを毎日学べる。人生は続くのだ。運動も、学びも、楽しく一生続けるのが、いいな。もちろん、学校で息子が安心して楽しんで学べる環境があったら尚良いのだけど、今すぐには無理そうだ。
もうすぐ2学期がはじまる
息子は学校にも時々行っているので、2学期が始まったらまた、何曜日の何時間目にどの先生の時に登校するのか、やっぱり今日は行かない、に対応するのか、たくさんのプリント、お手紙、先生たちとの面談、、と思うと私でもドキドキする。息子もまた、何か感じるかもしれない。
ホームスクールってなんだ?
仕事しながらホームスクールなんて、無理じゃないか、と思ってたし、ホームスクールしてる方にも、大変だよね、と言われたけど、学童にも行かない息子と休みの日も仕事の日も一緒にいて、何とか乗りきれた。この夏休みの経験は、私にも自信になった。一緒にいて学べるし、むしろパパって子どもの興味に寄り添うの上手だって知れた。教科学習は全くしていないけど、これやりたい!が毎日ある。その意欲って、生きていく力だよね。それを、親が出来る限りサポートしていく、そして共に手や心を動かし、学ぶ。息子から、私たちも学ばせてもらってる。2学期は、読み書きが苦手な息子が学びやすい方法をまた、模索していく。