会う
親友とは一年以上会っていないし、
好きな言葉を紡ぐ人とは一度も会ったことがない。
自分にとってその人が大切かどうかは、会う頻度や回数ではないのだと思う。
私は大学を卒業する前に、会いたい人に会おうと決めている。会いたいと思えることも、会いたいと思ってもらえることも嬉しい。双方の思いが一致するのは奇跡みたいだ。
SNS上には、一度も会ったことがないけれど、いつか会ってお話したいなと思える人がいる。SNSには言葉が氾濫していて、辟易とすることも多いけれど、その中で、ふっと心に触れる言葉と出会うことがある。
人間はずっと、言葉を使って誰かに思いを伝えてきた生き物だ。平安時代の和歌しかり、アメブロしかり、ツイートしかり。
言葉にはきっと、その人の隠しきれない何かが滲むのだと思う。何かを隠そうとしていることさえも。言葉にすることは、言葉にしなかったことを表すのと同義だ。
そういう言葉を紡ぐ人のことを、私は、とても大切な存在だと感じる。一度も会ったことがなくても。
気軽に人と会えなくなった、会いたいと言わなければ会えなくなった、こんな時代に、
会いたいと思えた人、
実際に会えた人、
いつか会おうと思った人には、
きっと、これから先会える気がする。
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眠れない夜のための詩を、そっとつくります。