母上様は頑張ったよ
アルツハイマー型認知症で要介護3
足腰も弱くなって
…ヨボヨボふらふら
「あぁ~痛い痛い」
「あぁしんどい」
「あぁ怖い、転けそうや」
黙ったまま歩く事はない
一緒に歩くときは手をひいて歩く。
着替え、トイレ、様々な身の回りの世話をしている。
私の姿を後追いする姿は
『幼児か!?』って突っ込みたくなる。
毎日デイに行ってる事も覚えてない
時々仕事に行ってると思ってる
娘の私の事も頻繁に忘れる
そんな母でも、認知症でも、
何歳になっても【母は母】なのだ
親の顔、母の愛、
無意識で無償の愛なのだ
買い物に一緒に行ったとき
全身浮腫の持病のある私は、歩くのも儘ならない、さすがに母ほどノロノロではないけど買い物中も腰や足の痛みで辛い
車に乗ったあと
「やっぱり痛いわぁ、ちょっと待ってな、一旦座ったまま動かんと、落ちついてから出発するし~」と言うと
「そんなに辛そうやのに何も手助けしてあげられんとゴメンなぁ」
母もショッピングカートを押しながら足腰が痛いと愚図っていたのに…
私が痛いと顔を歪める姿をみて、自分より娘を心配する母の顔になった。
「ママは今は認知症でボケボケのよろよろやけど、これ迄沢山頑張ってきたやん!!」
「そんなん言ってくれるのは、●●(私の名前)だけやわ」
そんな会話をしながら思い出してた
物心ついた頃には父は酒乱
飲んだくれてあちこちで車を乗り捨ててしまうため、引取に行けるよう車の免許を取得したらしい
そんな父は私が10歳の頃飲酒運転の単独事故で亡くなった
母子家庭となり兄弟4人を女手一つで育てた
家も建て直した
全て負けず嫌いの母の奮起の結果だ!
戦時中で中学卒だった母は、仕事先で「高卒以上」と記載された募集要項を沢山見て奮起し、通信教育で高校卒業。同時に簿記の免許も取得
長年事務仕事で65歳まで。
高齢者の集まりや公民館の行事では、役員をしたり、世話役だったり。
認知症発症までは、ほんまに頑張り続けた。
今は認知症で90歳手前で思うように行動出来なくなってしまったけど、ほんまに母親として良く頑張ったよ!
ありがとう❤️
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