K先生との最後のカウンセリング
K先生。私が大学2年の春から大学4年の今日(1/17)までお世話になった先生。
私が唯一、今まで出会ったカウンセラーの中で信頼した大好きな先生。
最後の大学でのカウンセリングを備忘録として残しておく。いつか未来の自分、見返してね。
わざわざ広島から来たK先生はお土産をくれた。カラス麦のクッキー。広島の名産品なのかな?お土産のチョイスがよく分からない。でも食べたらK先生との繋がりの品なのに消えてしまいそう、という感じで大事で食べられないな。まあ賞味期限切れる前には食べるけどね。
私も、お土産で詩と赤穂海浜公園のフィルム写真を渡した。
詩も喜んでくれたけど、何より海浜公園の写真を先生は喜んでくれた。
「今街中に住んでるからこんな大きい公園ないんだよね。駐車料金500円っていうのも安いし。何より観覧車が好きで、山の上から観覧車が反射して光ってるのを見るのが好きだったんだけど、解体されちゃった。」
時間が無いので単刀直入にダメ元で「連絡先交換とかしたいです。また、以前言ってた原爆資料館を案内したいという言葉が忘れられないです」と伝えた。
先生「原爆資料館は案内したいという気持ちはあるけど1人で見て欲しいんだ。なんで僕がついていかなきゃならないのかな?一人で行く能力は貴方は十分にあるよ。今のあなたは自転車を1人で漕げるのに、支えて!と僕に言ってるようなもの。いやいや、漕げてるやん!って。それと、あ、分かってる?能力というのは有名になる才能とかそういうのでは無い」
「連絡先交換も、過去のことにいつまでも拘ってたら良くないよ。貴方は過去に囚われすぎてる。今を味わうものだよ。引越し先でも新しい支援者がいるだろうから大丈夫。」
私「私の目標は先生に元気な姿を見せることだった。もう見届けてくれないのですか?」
先生「そりゃあ見届けたいさ。離れてても心の中では見守ってる。海浜公園の観覧車と同じだよ。もう観覧車は現実には無いけど、海浜公園を見る度に僕の心の中には観覧車が思い浮かぶのと同じ。病院に手紙出すくらいだったらいいよ、近況報告とかね。だけど僕は病院月一で来るか来ないかだし返事できるかは確約できないけど。あと、元気かそうじゃないかの0か100かで考えすぎ。」
「新しいステップにここから進むんだよ。大学院も、貴方ならきっと卒業できるよ。じゃあ、スピッツのライブ(この日はスピッツのライブが夜にあった)楽しんでね。」
私「最後に好きな音楽聞いていいですか。あと、前の入院で読ませていただいた本の題名も。(先生との繋がりを少しでも感じたかった)」
先生「本は、10代のACT、みたいな題名のやつ。音楽は……うーんなにがいいかな。スティービー・ワンダー……あとは、そうだ!ジョージ・ベンソンのBreezin’。爽やかでおすすめ。」
私「ありがとうございます。手が冷たいですね、大丈夫ですか?(先生とグータッチをした)元気でいてください。」
先生「大丈夫だよ。じゃあ、新しいドアをくぐるんだよ」とカウンセリングルームの扉を開けた。
車に戻って大泣きした。もう会えないのが辛いから。
副専攻でお世話になった先生に「縁があれば、また会うから」という言葉を信じたい。
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