年女だものね。
なんだかよく分からない肉を買ってしまった。
と言っても、得体の知れない肉というわけではなくて、豚肉ということは分かるのだが、部位がよく分からない。なんとなく安いからいいか、と買ってしまったのだ。
スウェーデンのスーパーでは薄切り肉というのはほぼ売っていない。今回の肉ももちろん塊。表示された名前で調べてみるとポークリブ、スペアリブ、そして排骨と出てきた。排骨はどうやら中国語で、パイコーと読むらしい。そして排骨飯のレシピなるものがたくさん出てきた。美味しそう〜。よし、これを作ってみるか!
調味料に漬け込み、あとは揚げるだけ。ついでに前からやりたいと思っていたアボカドと、ズッキーニの天ぷらもやってみよう。
意気揚々と油を準備して、まずは野菜から。なかなか良い感じに揚がったぞ。そしてお肉、分厚いから時間がかかりそうだ。弱火で長くやるしかない。この間にちょっとアボカドとズッキーニを味見してみよう。
これはなかなか美味しい!娘にも勧めてみるがほんのひとかけら食べてもういらない、と言われた、、
じゃあ私がもう少し食べよう。二口、三口、と食べたところで、うっ、、
あれ、胃もたれってこんなに食べてすぐ起こるものだったっけ?胃の中にいきなりドロドロしたものを流し込まれたかのような違和感。
メインディッシュはこれからだというのに、もう食べる意欲が消失してしまった。とりあえず仕上げるしかない。なんとか気持ちを奮い立たせて出来上がったそれは、美味しそうな香りはするものの、圧倒的な「コレジャナイ」感を漂わせていた。
それでもせっかくなので食べないわけにもいくまい、と泣く泣く脂身を全て切り落とし、衣も分厚いところを剥がして無理矢理食べた。なぜ私は揚げ物を作ったのだろう。
私はぼんやりと、もう鶏皮食べられないのかな、と思った。私は焼き鳥の中で鶏皮が一番好きだったが、そういえばしばらく食べていない。日本にこの前帰った時も肉より圧倒的に魚ばかり食べていた。それはただ単に日頃食べられないからここぞとばかりに食べていただけかと思っていたが、もしかしたら体が本能的に油(脂)っぽいものを避けていたのかもしれない。
また一つ、大人の階段を登ったんだなぁ。どうか明日まで引きずりませんように。