しおり完成!小説「三つ編み」
しおりの報告会の記録。
最後は、しおり作りの企画者でもある私(矢崎)です。
企画するだけではなく、実際に作ってみないと、わからないことがあって、
ブックカバーに続き、自分で作ってみることができてよかったです。
artist in
あたらしいワークショップの試みを記録中。吉祥寺にあるアトリエで手芸にまつわることを企画しています。
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「三つ編み」という小説をテーマにしおりを作りました。
この小説には、インド、カナダ、シチリアの3つの国の女性が主人公として登場します。3人は別々の場所で暮らしていて、直接的に物語上の関わりはないのですが、それぞれの髪の毛が主要なモチーフとなって、それらが三つ編みのように絡み合って展開していくストーリーでした。そうした内容だったので、しおりには、3人の女性の髪の毛を表してみたいと思いました。
3人の髪の毛をどう表現するかを考えた時に、一番最初は、直接的な髪の毛の色ではなく、いろいろな色から3色を選んで、1つの三つ編みを刺繍糸で編んだものから作ってみました。そして、次は実際の髪の毛に近い色を1色使って三つ編みをすることも試してみました。
三つ編みの両端には、厚紙に布を貼って作った蝶のモチーフをつけて、本にしっかり挟まるような形状にしました。この蝶は、本のカバーを外した時に描かれていたイラストから同じモチーフにしました。
ここから、最終的にしおりの形状を決めていく時には、本にしおりを挟んで、しおりがプラスされた時に、絵になるような形、本との相性が良い形を探っていきます。
三つ編みをするだけということもあって、いくつも試作ができてしまうので、三つ編みの長さも、長いものや短いものなど色々試して作ってみました。
一番長いものでは、三つ編みが70cmくらいで、大きな紙の蝶を読み途中のページに挟んで、三つ編みを本にぐるりと1回転巻きつけて、残った三つ編みは本の外側に飛び出させるように、使います。
実際に、しおり作りに取り組んでみて、しおりの形状として、本にぐるぐる巻きつける形を発見した事は小さな収穫でした。
巻きつける行為が心地よくて、三つ編みが意外と本にフィットすると同時に、本を装飾することもできるので、良い形だなと思いました。
そして、自分で作ったしおりを本にプラスすることで、見慣れた本が違ったものに見えることが新鮮でした。しおりの形を考えていく中で、元々の本の想定に合わせて、コーディネートする感覚で、しおりのデザインを考えている自分がいました。本自体は手作りで作られたものではなく、同じものが世の中にはたくさんあって、その1部を持ってるという感覚ですが、自分が作ったものが添えられることで、本の世界がぐっと自分に近づいてくる感覚になるのが、とても楽しいところでもありました。
(小林さん)
三つ編みの糸は何の糸ですか?
(矢崎さん)
これは25番刺繍糸。色数が多いので、髪の毛の色が見つけやすいのと、長さもちょうど足りる感じでした。
(高杉さん)
蝶のところはどうなってる?
(矢崎さん)
小さな四角い画用紙にまず木工用ボンドを塗って、そこに布を貼り付けて、乾いてからハサミで蝶の形に切り取りました。5分くらいでできちゃう簡単な作りです。
本体の三つ編み部分の作りは気に入っていますが、本のページに挟まる方は、もしかしたら蝶の形じゃない方が良いかなとか、手作り感がない方が良いかなとか、両端のモチーフをどうするかは検討の余地がありそうです。