ファンと一緒にブランドを育てるSNSマーケティング実践法④(全文無料公開)
全文無料公開、第4弾!
今回は、SNS業界に転職してからの話です!
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黎明期のSNS分野で、 「守り」のノウハウを身に付けた
◆一般ユーザーの書き込みが、企業にダメージを与える
イー・ガーディアンは、ブログや掲示板、SNSにおける不正な書き込みや投稿を監視して炎上や風評被害を防ぐ「ネットパトロール」事業を中心に、ソーシャルゲームのデバッグサポート、ソーシャルメディア、コミュニティサイトの運営代行を行っている会社でした。
その中で私がやっていたことは、2ちゃんねるをはじめとした掲示板の監視です。そこに不適切な投稿があったら削除依頼をしたり、場合によっては通報対応を行ったりしていました。
SNSの流行に伴い、掲示板だけではなく、大手メーカーのFacebookページなどに
「この商品、全然ダメだった」
とか
「店員の態度がすごく悪かった」
といったクレームを書き込む人も現れるようになりました。
こういうコメントがずっと残ってしまっていると、それは企業にじわじわとダメージを与えていく。そこでメーカー側から「ここを数時間おきに監視して、変なコメントがあったらすぐ通報してください」、あるいは「投稿を非表示にしてください」といったご依頼を受けました。
こうした背景を受けて、私は、そもそも投稿内容が炎上しないようにライティングも含めた監視を行えばいいのではないかと考えるようになりました。つまり、SNS投稿の代行事業やSNSの運用代行はビジネスになるのではないかと思い付いたのです。
そこで、会社の中で2~3人のメンバーとともに取り組んだところ、年商(売上)1億円ぐらいまで持っていくことができました。
この事業に手応えを感じましたが、イー・ガーディアンのコンセプトは“ブランドを守る”ことが第一です。顧客からは
「SNS始めたいけど、炎上したくない。どうしたらいい?」
とのご相談が多くありました。
「炎上が怖いなら、やらなければいい」
という話でもあるのですが、“なりすまし問題”が発生することもあるのでそういうわけにもいきません。
“守り”を求められる中で、私は
「SNSをもっと上手く使ったらいいのに」
と思っていました。しかし、顧客からは
「SNSの上手な活用方法はありませんか」
という相談は少なかった。
そこで私は、SNSの積極的な活用方法の提案をするなら、マーケティングの会社に行った方がいいと考えたのです。
イー・ガーディアンでSNSの“守り”の重要性を学んだ私は、今度はSNSの“攻め”の部分を開拓するため、アライドアーキテクツに転職することを決めました。
SNSを活用した キャンペーンの企画・運営実績を積んだ
◆「いいね!」を獲得し、フォロワー数の拡大へ
アライドアーキテクツは、SNSのビジネス活用やマーケティング支援をしている会社です。
現在は広告事業が主軸のようですが、私が入社した頃はキャンペーン事業が中心でした。キャンペーン事業で多くの企業から支持を集め、上場を果たした会社です。
SNS上におけるキャンペーンとは、例えば、Facebookなどの企業ページから情報を発信し、「いいね!」を増やしてフォロワー数を獲得していくことがミッションとなります。
しかし、Facebookのように色々な人が利用しているプラットフォームの中に、企業がポンッと入ってきて、情報をポーンと発信しただけだと、「いいね!」がなかなかつかないし、フォローもされません。そこで、Facebook上でキャンペーンを告知して、参加者に「いいね!」を押してもらい、フォロワーを増やしていくのです。
例えば、あるアパレルブランドのケースだと、
「いいね!をしてくれた人の中から 50 名にオリジナルハンカチをプレゼント!」
という内容でキャンペーンを行いました。
すると、「ハンカチが欲しいから参加しようかな」という人がたくさん「いいね!」を押してくれるわけです。さらに、キャンペーン専用のアプリを開発していたので、個人情報の入力が簡単だったことも参加者を増やすことができた要因でした。
◆一時的な盛り上がりに終わり、効果が続かないことも
その中で私が学んだことは、キャンペーンでは「もの欲しさ」で入ってくる人、いわゆる「懸賞ユーザー」の方が多いのではないか、ということです。
キャンペーンを開催すると、参加者の2割ぐらいは「本当にそのブランドが好きだから景品も欲しい」という人で、残りの8割は景品だけが目当ての人だといっても過言ではありません。
ですから、キャンペーン開催中の短期間でフォロワーが1万人に増えたとしても、そのうちの4,000~5,000人は「いいね!」を解除してしまうこともありました。
企業はこの1万人を集めるために、「いいね!」の獲得1つあたりに100円ぐらいのコストをかけます。にもかかわらず、半分以上は離脱していってしまう。たとえ抜けていかなかったとしても、キャンペーン後にこの企業のページを見なくなってしまうと、Facebookのアルゴリズム上、その人にあまり情報が届かなくなってしまうのです。そうなると、結局は「幽霊会員」を増やすために、企業はお金を支払っているともいえます。
もちろん、すべてのキャンペーンがそうした状況に陥るわけではありません。例えば、キャンペーンのインセンティブをamazonギフト券とかにするといいねは増えるし、ファンイベント参加券などにすると、「もの欲しさ」で入ってくる人は少なく、コアなファンになってくれる人が集まります。
私はここで約2年半、営業マネージャーを務めました。そして、これらの事例を通じて、SNSにおけるキャンペーンの運用方法とユーザーにとって参加しやすいキャンペーンの設計の仕方を学んだのです。
でも、懸賞ユーザーの多さを目の当たりにしたとき、もしかしたら、キャンペーンそのものも、企業からの「一方的な」コミュニケーションにすぎないのではないかと感じたのです。アパレルショップ販売員の「試着いかがですか?」という一律なセールストークと同じように、来店したお客様に対してポンっと投げているだけなのではないか、と。
ですから、これからはもっと違う方法でSNSをビジネスに活用して、ブランドや企業のコアなファンを増やしていけるような手法を展開していきたいと考えるようになりました。
それが、BOKURAの創業につながっているのです。
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次回は、
具体的な炎上事例や、どうして炎上してしまうのか、そのメカニズムの部分についてです!
※次回のnoteはこちら
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