【生きづらい】HSS型HSPとは/活発なのに敏感すぎて疲れる・・?

あなたは、人の気持ちに敏感になって動きにくくなってしまったり、周囲の音や光、匂いを感じやすかったりしたことで「生きづらい」と思った経験はあるだろうか?

もしかしたら、それはあなたの中にあるHSP気質の一部分かもしれない。

HSPとは、Highly Sensitive Person の略で、アメリカの心理学者、エイレン・アーロン博士が提唱し1996年に初めて書籍化もされた。人一倍繊細で人の気持ちや光・音・匂いなどの刺激に敏感な気質のことである。全人口の5人に1人の割合で存在すると言われており、日本人は比較的多めだとも言われている。

例えば、会社で他の人が怒られているのに、自分が苦しくなってしまったり目が笑っていない人にすぐ気が付いたり、仕草やちょっとした声のトーンで相手の気持ちがわかったりするので、周りの人よりめちゃくちゃストレスがたまりやすい。

アーロン博士のHSPチェック項目はこんな感じ。もしかして?と思ったら当てはまるかチェックしてみてほしい。

感覚に強い刺激を受けると容易に圧倒されてしまう
自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
他人の気分に左右される
痛みにとても敏感である
忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、
刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる

カフェインに敏感に反応する
明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい                               豊かな想像力を持ち、空想に耽りやすい               ☑騒音に悩まされやすい
美術や音楽に深く心動かされる
時々神経が擦り切れたように感じ、一人になりたくなる。
とても良心的である
すぐにびっくりする
短期間にたくさんのことをしなければならないと、混乱してしまう
人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく
(たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)

一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ
ミスをしたり物を忘れたりしないよういつも気をつけている。
暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
生活に変化があると混乱する
デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
同時に自分の中でたくさんのことが進行すると気分が悪くなる。
動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
大きな音や雑然とした状況など強い刺激に悩まされる。
仕事をする時、競争させられたり、観察されていると緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた

出典:『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』エレイン・N・アーロン著 
冨田香里訳 

こちらはチェック14項目以上でHSPなんだそう。

上記のような項目には、思い当たる節が沢山あったのだが、1つだけちょっと自分とは違うかも?と思う部分があった。

それはHSPが「内向的」という部分だった。あぁ、せっかく長年悩んできたことが言語化されて、1人じゃなかったんだと救われた気持ちになったところなのに、やっぱりこれにも当てはまらない。やっぱり私の気質は誰にも理解の得られないものなんだ・・・と絶望しかけたその時

HSS型HSPという、新しいタイプを発見した。(ポケモンみたいに言うな)

HSS型HSPとは、High Sensation Seekingの略で、アクティブで刺激を追い求める気質のことで、日本語にすると「刺激追求型HSP」。HSP気質の中に30%ほどいて、人口のおよそ6%と少数だ。


そしてチェック項目はこんな感じ。

☑** もし安全なら、未知の新しい体験ができる薬をやってみたい。**
会話によってはひどく退屈になる時がある。
☑** 行ったことのある好きな場所にもう一度行くよりも、         
好きにならないかもしれないけれど知らない場所の方へ行ってみたい。**
☑** スキーやロッククライミング・サーフィンのようなスリルのあるスポーツをやってみたい。**
長い間家にいるとイライラする。
☑** 何もせずにじっと待っているのは嫌い。**
同じ映画を二度見ることはめったにない。
☑** あまりやったことのないことをするのが楽しい。**
もしなにかめずらしいことを目にしたら、わざわざ寄り道をしてでも確かめに行く。
毎日同じ人たちと一緒にいると飽きてしまう。
君のやることは予測がつかないと友人たちに言われる。
知らない場所を探検するのが好き。
日課はもたないようにしている。
強い体験を与えてくれるアートに惹きつけられる。
気分を高揚させてくれる物質が好き。
思いもつかないようなことをする友だちのほうが好きだ。
新しい知らない場所へ行ってみたい。
もし旅行に行くお金があったら外国へ行きたい。
探検家になってみたい。
誰かが性的なジョークを飛ばしたり、性的なことを口にして、
みんなが気まずそうに笑うような時でも、自分はそれを楽しいと感じる。

出典:High Sensation Seeking Test
http://hspjk.life.coocan.jp/HSS-Test.html 

これは女性が11項目、男性が13項目以上でHSS型HSPなんだとか。

チェックした瞬間に、あ、私これだ。と思った。敏感すぎるのに、新しいことやスリルのあることを好んだり(空を飛んでみたいとか)、家にいないことが多かったり、外交的で友達も多く、何よりワイワイするのが好きだったりする。一見HSP気質の部類だとは思えないのだ。

これが、HSS型の特徴でもあり、その本人にとって一番苦しい部分でもある。

この特徴は「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態」と例えられることが多い。まさにその通り。好奇心が強く、外交的なので人前で話したり誰もやってこなかったことにも挑戦したりする。だけどその間にとてつもない刺激や気づきがあるので、一通り経験すると計り知れない心身のストレスが襲ってくる。だけど周りからは、誰とでも会話できるんだね。あんなことできるなんて強いんだね。明るいよね。なんて言われる。(いやいや、こちとら今精神的にめっちゃきついわ・・)と思っていても、HSP気質はそんなこと正直に言えない。できるだけ相手のイメージに合わせる。そしてまた苦しくなる。

元々、私はずっとこういった自分の性格で疲れてしまうことが多かったが、大学までは自由な時間もあったし、好きなことを選んで学んでいたし、割と勉強とか人間関係とかも順調な人生だったので特に気にしていなかった。ちょっと気にしちゃう時あるよねぐらい。それどころか自分は強い方だとすら思っていた。

でも、社会に出たらその気質が全面に出た。自分でも気づかないくらい私は「生きづらい」人間だったのだ。当たり前だが、会社に勤めると好きなこと、気の合う人だけ選択していくのは不可能。その上、新卒の時、HSS好みの『変化があること』『新しいこと』『動き回れること』が実現できる仕事に就いたために、確かにやりたいことではあったが、その分とてつもなくストレスを抱え心身共にボロボロになってしまった。営業職で関わるお客様の言葉の細かい部分、上司からの視線、電話の声のトーンなど全てが自分にとっての悪い刺激に変わった。でも、新しい商品ができれば飛びついて売りにいく。ワクワクした。それなのに、やり始めて少し経つとまたどっと疲れて、ずっと海に潜っているような、苦しい時期が来る。

自分がやりたい!と思ってやっているのに、それが自分の首を絞める。こういう経験、あなたはあるだろうか?苦しいのがわかっているなら、やらなきゃいいじゃないって人の方が多いのかもしれない。けれども、やりたい!と思ったことができないってこともまた苦しいだろう。どちらにしても。

ただ、今はHSS型HSPという名のあるものを発見したことによって、以前より気が楽になってきた。理由の1つは、私1人だけじゃないんだと知れたから。そしてもう1つは、何だかわからなかった自分の中の矛盾に説明がつくようになったから。この提唱のお陰で、だから私は苦しかったのだと腑に落ちた。そしてこれからの自分の気質との付き合い方についても考えられるようになった。

何かに挑戦したい!と思ったとき、あーはいはい出てきましたHSS。でもそのうちまた急降下しますよ、と自分でスタンバイできるようになったし、疲れた、もう駄目だ、あの人言葉であぁ言ってるけど絶対思ってないよ、とか考えちゃっても、はいはいこんにちはHSP。と少しは冷静になれる。そして少しずつ、そんな自分を許して休みをあげられるように訓練していく予定だ。


もし今、暗闇から抜け出せない人がいたら、1人じゃないということを知ってほしい。そして少しでもいいから、自分を許して。たくさん考えてしまうし、嫌になってしまうし、傷ついていると思う。これから随時書いていこうとは思うが、こういった気質だからこそできることが山ほどある。むしろこれからの時代の方ができることも求められることも多くなってくると考えている。今感じている感情は、いつか必ず人の役に立つ。味わった人にしかできないことを、これからしていこう。私も、微力ながら人の力になれるよう、これからも行動していく。


最後までお付き合いありがとうございました!

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