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まじめに3週間「セロ活」した話 ~「精神科医が教える幸せの授業」を読んで~
「やばい、とにもかくにも、セロトニン的幸福を増やさないと…。」
これが、私が「精神科医が教える幸せの授業」(樺沢紫苑著)を読み終えていの一番に思ったことだった。
私事だが、10月と11月に立て続けに風邪をひいてしまった。
風邪をひいてしまうと、パフォーマンスが下がる。
しかも11月は家族旅行の前に風邪をひいてしまい、あまり体調の良くない中、旅行する羽目になった。
これでは旅行の楽しみも減少である。
2か月連続で体調を崩してしまい、私は自身の健康に不安を覚えていた。
なぜなら、楽しみな予定は後にも控えていたからだ。
12月には、私が所属するコミュニティ「ウェブ心理塾」のセミナーと懇親会がある。
さらに年明け1月には、会員制リゾートホテルでの豪華合宿の予定がある。
体調不良で予定のキャンセルは絶対にしたくない。
そんなときに、「精神科医が教える幸せの授業」を読んだ。
この本では、健康=セロトニン的幸福は、幸せの「土台」だと書かれている。
このような3つの幸福のバランスを、私は「幸せの三段重理論」と名づけました。健康があって、つながりができる。心と体の安定があって、はじめて仕事も頑張れる。セロトニン的幸福という土台の上に、オキシトシン的幸福、そしてドーパミン的幸福の3つを積み上げて、はじめてバランスのとれた「幸せ」が手に入るのです。
体調を崩しては、幸福でいられるわけがないのだ。
私に今一番必要なのは、健康でいるための取り組みだと気付かされた。
そこで、私は「睡眠」「運動」「朝散歩」の取り組みを見直した。
「睡眠」は平均して7時間くらいは取れていると思っていたが、ログをとってはいなかった。そこで、毎日、就寝時刻と起床時刻を手帳に記録することにした。そして、夜のスマートフォン使用を制限するため、スクリーンタイムを1時間早めた。
「運動」はジムへ通う日数を週2回に増やすことにした。2年ほど前からジムに通っているものの、平均利用日数は週1回以下だった。まずは、ジムの定休日でも通えるよう、無人時間帯でも利用できる会員種別に変更した。
「朝散歩」は、特に休日にサボりがちだったので、あらかじめ手帳に朝散歩の時間を記入する、コンビニで買い物といった理由をつけるなどして、朝散歩を習慣づけるようにした。
そのほかに、朝晩に「鼻うがい」をして、上気道からのウイルス感染を防いだ。
3週間実践した結果は以下の通り。
睡眠はおよそ7.5~8時間だと、まずまず元気でいられる
スマートフォンの利用時間は週平均で40分削減
運動は週2回通えた週が1度、週1回だった週が2度
朝散歩は、ほぼ毎日実行
そして、この三週間、風邪をひかず、体調不良で仕事を休むことなく、元気に過ごせている。これが一番大きな収穫だった。
今後は、運動の週2回が定着するよう、計画的にスケジュールに組み込みたいと思う。
また、不思議なことに、健康が維持されると、自分の家族に対する態度が軟化してきた。
我が家は夫が私以上に家事をしてくれるのだが、夫に対して細かいことでも感謝することができるようになった。
私はズボラなところがあり、夫から毎日のように私の不手際(やり忘れとか)を指摘されて苦痛を感じていたが、それすらも「ありがとう」と感謝できるようになった。
そして、小学生の息子に向き合える時間が増えた。
息子の具体的行動を細かく褒めるようにした。
息子の話を聞いてあげられるときが増えた。
息子が観ているアニメを一緒に観てあげる時間も増えた。
そんな中、「オキシトシン的幸福」を実感する出来事があった。
先日、息子の授業参観に行った。
道徳の授業で、漢字一文字を選んで、家族への感謝を表す文章を書きましょう、という内容だった。
先生の計らいで、子どもたちは授業で書いた作文を家に持ち帰り、家族に見せることがその日の宿題となった。
帰宅してから、息子の作文を見せてもらった。
彼は、苗字に含まれる漢字を選び、こんな文章をつづっていた。
「ママへ、ぼくを生んでくれてありがとう。
柳という漢字には、えだにだん力せい(筆者注:弾力性)があるという意味があると知りました。」
これを読んで、私の心の中は、ものすごい感動に包まれていた。
それも、あとから感動の波がじわじわとやってくる。
これぞ「オキシトシン的幸福」だと思った。
私は産前産後にメンタルの調子を崩し、初対面の臨床心理士から、「お子さんを特別養子縁組に出せば、あなたの悩みはすべて解決します」と言われた過去を持つ。
よい母親だとは口が裂けても言えない。
そんな私が産み育てた息子から「生んでくれてありがとう」という言葉が出てくるとは、夢にも思っていなかった。
彼の成長を実感して、あとからじわじわと感謝の思いが出てきた。
なんてことだろう。
自分の健康に気を付けたら、オキシトシン的幸福に気づけたのだ!
幸せは確かにそこにあったのだ。
今、この文章をつづりながら、思った。
息子に、今まで言えなかったこの言葉を伝えたい。
「私をママにしてくれてありがとう。君は私にとって最高の息子です!」