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お煮しめ
私のおばあちゃんは料理が上手だったという。
でもほとんど記憶がないおばあちゃんのこと。
おばあちゃんのことを書いた記事がある。
タイトルのとおり、祖母はとても粋な人だった。
ちょっと、おじいちゃんのことも書いてある。
イラストはおじいちゃん。
そして、この記事には書かなかったけれど、
私の中にもう一つだけ、おばあちゃんの記憶がある。
それは、蓮根の煮物。
今でもお店で蓮根を見るたび、おばあちゃんを思い出す。
記憶に残っているおばあちゃんの料理はそれだけ。
ただ、美味しかった。
ただ、それだけ。
私はその蓮根の煮物をおばあちゃんに教えてもらうことはできませんでしたが、でも大好きだった叔母に教えてもらいました。
叔母も料理の上手な人で、お正月に行くといろんなお料理がテーブルに色を添えていました。
ある年の暮れ。
年末、叔母の家でお正月料理の手伝いをしました。
そこで、一通りのおせち料理を教えてもらいました。
とは言っても、そんな立派なおせちではなくて、
普通に、伊達巻や栗きんとん、ごまめに黒豆、
そして、お煮しめ。
中でもお煮しめはおばあちゃんからの譲り受けのため、叔母が亡くなった今でもお正月には作っています。
みなさんのお家でも同じかもしれませんが、叔母に教えてもらった、おばあちゃんのお煮しめは素材ごとに一つ一つ作ります。
にんじん
ごぼう
どんこ
八頭か里芋
蓮根
根菜同士のにんじんとごぼうは一緒に煮ますが、
どんこは戻し汁と共に煮て、八頭か里芋はしっかり茹でてから一旦ザルに開け、少量の煮汁でコロコロ転がしながらトロトロに煮ていきます。
蓮根は、歯応えを考えると乱切りがいいのですが、お正月なので輪切りにします。
蓋をしてしまうと、蓮根が真っ黒になってしまうので蓋を開けて強火で煮切ります。
私は関東の人間なので、お好みの濃口醤油。
蓮根はほんのりと言うよりは、しっかり、いい色に染まります。
こうしてできたおばあちゃんのお煮しめは、お重の下段に並べます。
結構、1日がかりで作るおせち料理。
私にとっては食べると言うよりも、「作って詰める」と言うイメージなので。
出来上がったらそれだけで満足しちゃうんですよね。
グッタリ。
でもおばあちゃんのお煮しめは、私の味がどうかはわかりませんが、
今でも、いつまでも、大好きな
お料理です。
そうそう。
お正月の準備がもう一つ。
かきもち作りです。
かきもちは、カラカラに乾いた鏡餅を、鏡開きの時に砕いて、油で揚げると思うのですが、我が家では家族が大好きな豆もちをあらかじめ乾かしておくのです。
そして、お正月のおやつに「サクサク」っと食べたりします。
昔は、ストーブがあったので、その上に網を乗せて焼いたりしてね。