【俳句】白の俳句道場風 第3回
やあ、うちの道場に訪れてくれたあなた。
ありがとう!
だんだんと俳句を嗜んで(たしなんで)くれる人が増えてきてうれしいね。
今回は5人の句を紹介するよ。
まずは先日note界に惜しまれながら引退を表明したゴリちゃん
見にきてくれると嬉しいね。
俳句はこちら
最高値裏切り者め秋刀魚刺し
季語 秋刀魚 《晩秋》
こちら秋の味覚さんまだが、実は昔は季語じゃなかったんだって。
季語になったのは現代になってからなんだね。
俳句は、それを詠んだらその景が目に浮かぶ必要があるよ。
俺はこの句を読んで、裏切り者に対する怒りのボルテージがマックスになって、サンマをその裏切り者にぶっ刺したか、あるいは秋刀魚刺しという、目刺しのような刺し方でもあって、処刑したのかと思ったよ。
ゴリちゃんに聞いてみたら、酒のつまみにサンマの刺身を(風流だね)食べようと思ったら、最近サンマも漁獲が減って高級魚の仲間入りしちゃって、手が届かない。
庶民の味方じゃねーのか、裏切り者めという意味らしい。
落語でも目黒のサンマなんて噺があるくらい、庶民の魚だったのにねー。
その怒り分からんでもない。
これは素直に読むしかない。
秋刀魚の値上がりて酒の肴無し 白月
お次は、シローちゃん
前回はお友達の愚痴を代弁してくれた俳句だったけれど、今回は自分のことかな。
秋空の自転車旅いつできる
あきぞらの じてんしゃたび いつできる
ここで注意点。
「じっと」「バット」の「っ」は一音だけど、「しゃ」「しゅ」「しょ」は、これで一音。
拗音というよ。
そうすると、じてんしゃたびは六音。
だからもう一音欲しいね。
切れ字の「や」、あるいは現代語で言うと「よ」を入れようか。
秋空の自転車旅よいつできる
これで、定型は整いました。
あとは、自転車旅→いつできると言うように、ちょっと説明的なので、この辺を工夫するといいね。
この句の背景を詳しく聞いていないので、想像になるけれど、
自転車旅に行きたい気持ちが募っていると想像して
我恋し自転車の旅秋の空 白月
どこでもいいから、すぐにでも自転車で旅に出て〜よー
秋高し銀輪の旅思うまま 白月
こんな感じか。
さて、お次の方は、道場が遅れるほどに俳句が増えていく、もうすぐ道場運営を任せる側に回したい、かこちゃん。
二句いただきました!
秋澄むやコメントはまる人の性
ハワイ行こ広告塔は夏の空
まずは一句目。
noteでついついコメントを見たり書いたりして1日を終えてしまう我々のような人を詠んだ一句だね。
はまると言わず、はまっている様を表したいね。
秋澄むや今日もリプライ果てもなし 白月
続いて二句目
これは俺の不人気写真記事
をお題にした直球だから、特に変えるところもないけれど、違う角度から
椰子の葉の揺れる異国よ夏帽子 白月
はい、続きましてはフリーザちゃんの一句。
秋寒しスマホを置いてリモコンを
秋ですっかり涼しくなったから、スマホで遊んでてふと寒いなって思ってリモコンで温度調整するようになった。切るとクーラー中毒の同居人がうるさいから温度下げるだけだけどね
同居人と体感気温が違うって辛いよね。
俺も嫁さんと体感気温が違うので、よくエアコンから遠く離れた場所にいるよ。
さて、話からするとエアコンのリモコンなんだね。
予備知識なく読むとスマホやめてテレビでも見るかーって思う可能性があるので、そこははっきりしておこう。
ちなみに、冷房、暖房は季語だけど、エアコンは季語じゃないよ。
秋寒と言う季語は、どっちかというと初秋ではなく晩秋にあたるので、今の仲秋の季語がいいかもね。
秋冷やスマホに触れる手を止めて 白月
最後5人目はワディちゃん。
ヤバくない?超ヤバいよね マジ卍
俳句初投句。
うれしいねえ。
必要な教養の敷居が高いと、そのヤバさを伝えてくれた一句。
でもちゃんと五七五の定型は押さえているよね。
このままだと、どちらかというと川柳に寄っちゃうので、俳句に寄せていこうと思うよ。
まずは季語。
内容でいうと、季節はいつでも良さそうだけど、そんなときは今の季節を使ってみよう。
んで、このままだと何がヤバくてマジ卍か分からんのでコメントから
教養の敷居が高いマジ卍
んで、季語を入れるためにどれかあきらめないといけないね。
敷居が高いという言葉はあきらめよう。
宵月夜教養はるかマジ卍 白月
ほんとはさらにもうちょい映像が欲しいので、次は写真を語るように詠むとOK。
おっと、この記事を書いている真っ最中にかこちゃんから追加で一句が届いたよ。
秋小寒声なき声をハートから
ゴリちゃん引退しちゃうし、フリーザちゃん現れないしで、note上に姿は見えないんだけど、もしかすると、記事やコメントにスキをしている中に、その姿が見つかるかもしれないという、ちょっぴり寂しさも抱えた一句だね。
note民には伝わるからこのままでいいかもね。
同じような思いを込めて俺からも一句。
待宵やわが目わが指君を追う 白月
では、今宵はこの辺で。