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じっとこの「手」を見る…そして何度「診て」もらったことだろう…それから今は…
くりすたるる様〜
「お手紙」送ります
くりすたるるさんの記事から
言葉を引用させていただきます
この「手」で
私は
パソコンを打ち
ピアノを弾き
本のページをめくり
髪を編み
ハサミを使い
誰かに手を差しのべる
そうして過ごしてきた
けれども
少しずつ
そんなことが
できなくなる
描く
掘る
洗う
飾る
たたむ
持ちあげる
指し示す
片づける
さする
絞る
めくる
どれも…無理
できないだけではなく
感じるのは「痛み」
激痛
私は
何度も自分の「手」を見る
左手は右手を
右手は左手を
それぞれ
いたわる
明け方
痺れと痛みで
目覚める…というより
眠れなくなる
パンパンに腫れ上がったその手を
そっとそっと
さする
上げても下げても
襲ってくる痛み
気づくと
涙も滲む
そんな「手」を
診てもらう
優しい医師(せんせい)だ
「痛み」は
体ではなく
その箇所ではなく
脳が感じているもの
「痛み」続けることは
心にも体にもよくない
だから
早く「痛み」を
遠ざけよう
「痛み」がない感覚を
取り戻そう
その方法は…手術だと思うよ
きっとそうだろう
それは
唯一の手立てだと信じる
委ねる
私はもう限界だった
その後
私の「手」は
今一度
「手」となる
「手」は
ただ動くだけのものではなかった
何もせずとも
そこに「在る」もの
そっと肩に置かれる「手」
背中に当てられる「手」
触れ合う「手」
声の代わりに振る「手」
そっと開く「手」
そこに「在る」だけでいい
じっとこの手を見つめながら
「ありがとう」と
そっと呟く
頑張った「手」に
ご褒美と言いながら
CMでやっていた
少し高級なハンドクリームを
つけて
マッサージしてみる
浮き出た血管が消えて
色白になり
思った以上に
ステキな「手」になった
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