書きやすい鉛筆
こんばんは。
部屋の湿度が中々のものになってきたので、除湿器を買いました。
六月も下旬ですね。浅い眠りから覚めて、窓の外で外で雨が降っていると、ヨルシカの「六月は雨上がりの街を書く」が脳内で流れます。
いつもこういうのって夜に書くんですよね、朝とか昼ってどうも落ち着かなくて。魂が抜けたかと思ったら謎に焦って、本棚の掃除とか始めちゃったりして。ご飯の時間とか気になるしね。
その点、夜はいいです。ご飯の時間気にしなくていいし、環境音も最小限で、いい意味でも悪い意味でも濃度が高い。それがたまに心地いい。
なにが言いたいかというと、後ろの除湿器がうるさいってことです。
ちょっと今日話したいことの為に、いくつか例を挙げさせてくださいね。
〈例1 除湿器!〉
確かに某通販サイトの説明欄に「静音」って記載があったんです。
でも床から振動伝わってくるし、楽器の練習の合間たまにチューナー反応するし。でもちょっと待てよと。自室用の除湿器を買うのは、これが初めてだから、このうるささは「そういうもん」レベルかもしれないぞ?と。
話題の急カーブが過ぎる、とお怒りのあなた。どうかお座りください。
〈例2 目〉
コンビニやスーパーの照明が眩しくて、それで体調を崩すくらいにはストレスだった。なので、そういう場所へはサングラスをして行っていた時期があった。そりゃあ、浮いたよね。
〈例3 耳〉
さっき挙げた場所でもそうだけど、予測不可能な音が無理。
バイト先や学校でのこと。後ろから不意に声を掛けられると、毎度肩がビクッてなるくらい驚いて、たまに指摘される。ほんと自分でもうんざりしている。
もひとつ、専門学校に通っていた頃。
木材や刃物を扱う科だったので、ベルトサンダーやバンドソー、木槌とかの音が耳を何度も貫いてくる。それに耐えかねて、音が出るときは先輩に一声かけてもらってイヤホンしてた。(ほんとにありがとうございます愛してます)
こういった感覚や価値観の相違に悶々としては、「矯正しなければ!」「直さねば!」と思っていたわけです。浮いちゃうもん。
それが嫌だった。今でもたまに悶々とします。
モンモンって響きなんか可愛いですね。
モーン。モン。
モ—————ン。
はい。
その「矯正しなければ!」と思わせる、周りに合わせたい己と対峙するのが、モーン皆無の、純度100%の己です。「それが自分だ!」派閥。
最近はよく‟個性を活かす”とか‟ジェンダー平等社会の実現”っていう言葉が耳や目に入ってきますよね。表面だけのものが多いし、ほんとにミジンコくらいですが、変わってきていると感じています。そこで困るのが、矯正せざるを得なかった人達。必要以上に‟普通”に侵されてしまった人達。
朝のニュースでそういった平等・個性の話題が展開されてるのを見て、
また矯正し直さなきゃ次は「古い!」だとかなんとか叩かれるんだろうな~
とか、
コロコロ位置付けが変わる普通って言葉便利だねーらくだねー
なんて頭の片隅でぼやいてます。
あーー面倒くさいです!!!もうやにっちゃいます!
人に大した迷惑かけない程度の己なんか矯正しなくていいのにね!!
くそくらえです、強制してくるやつの生活用品片っ端から重油まみれになっちまえ!!
.......。
モ—————ン。
うちのモ—ンが粗相を失礼。
でもそういう事なんです。
正常といわれる行動や感覚、価値観等の必要以上の自己矯正で得るメリットと、それによって自分にかかる摩擦が全く釣り合ってないと思うんです。
だけどなんせここは日本なわけですから、「統一」「普遍的」「一つに」とかがお好きな訳でして。するとどうしてもモーンは居座り続けます。
しかし、「モ————ン」を「モン」にするのは可能かもしれません。
あれですよ、モンを完全に殺しちゃいけませんよ?ただの尖りまくってる人になっちゃう。万年若気の至りみたいな。
僕の周りの「この人尊敬するな」「この人なんかかっこいいな」と思う大人や友人たちは、きっと書きやすい鉛筆になれてるんだな~と感心します。
自分に合った長さと硬さの芯を選んで、丸過ぎず尖り過ぎず、筆圧や筆跡は思いのまま。
僕はまだまだ未熟なので、もう少しだけモ——ンと付き合っていこうと思います。
適度な「それが自分だもの」を手にれる、という難問をゆっくり解き進めながら、小さな可愛いモンと一緒に生きていくような、書きやすい鉛筆にいつかなりたいものです。
それでは、今日はこの辺で。おやすみなさい。
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