見出し画像

【木曜日のしかけ#42】朝礼暮改予報

木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。

今回は、社長の朝令暮改についての「7秒しかけ」を紹介していきます。

朝令暮改とは、
朝に命令を下して夕方それを改めかえること。命令や方針がたえず改められあてにならないこと。【広辞苑】

『えーー!社長、もう方針変えるんですか?』
社長の朝礼暮改についての社員の代表的なリアクションです。

社長の朝礼暮改はどうあるべきなのでしょうか?

私は「社長の朝令暮改は良い」と考えます。


もちろん、社長が何も考えずに朝令暮改しているのであればマジでヤバいです。

多くの社長は社員とお客様のことを誰よりも深く考え続け
様々な分析をし悩みぬいた上で経営の意思決定をしています。

だから、社長は朝令暮改でいいのです。

ただ、朝礼暮改のこころは社員全員に語った方がいいでしょう。
詳しくは次の記事を読んでください。

朝礼暮改のこころを語るに加え、もうひとつの7秒しかけを紹介します。

7秒しかけ「朝礼暮改予報」です。


社長が朝礼暮改を事前に予想できているのであれば、社員に前もって話した方がいいです。

『白潟さん、どうして?』
社長、質問ありがとうございます!

この後、詳しく紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 「朝礼暮改予報」とは

『うちの社長は決めたことをコロコロ変える!』
『うちの社長の朝令暮改っぷりまじハンパない!大変だからやめてくれ!』

よく聞く社員の社長批判ですが、社長が朝礼暮改する前に変更することを社員へ伝えていたら、社員の反応はどうなるでしょうか?

『少しはショックがやわらぐかもね』
はい、そうなんです。

なので「朝礼暮改予報」なんです。

変化の激しい時代なので、社長が決めた戦略・方針・計画等が予想に反して上手くいかなくなることはあります。

なので、社長は朝礼暮改をせざるを得ないのです。

ただ、朝礼暮改することが事前に予想できる場合は、早めに幹部と社員に伝えた方が幹部と社員の動揺は少なくなるし変化対応も早くできます。

例えば、ターゲティングの場合

社長が当初設定したターゲットにマーケティング・セールスを展開したが、期待通りの売上が上がらなかった。

そこで、社長は次に狙うべきターゲットを考え始めます。

考え最終的に決定したターゲットを幹部に伝える(朝礼暮改)より前のタイミングで、幹部の意見をきいてはどうでしょうか?

意見を聴いた上で幹部とディスカッションします。
もちろん、経営会議で議論するのもありです。

そのディスカッションでの社長の意見そのものが「朝礼暮改予報」になります。

幹部とのディスカッション後に、社長は再度分析し考え変更するターゲットを決め幹部に指示をします。

この段階での幹部の反応は『殿ご乱心!』よりも『前回の議論で聴いた話だったな』と感じてくれ、変化への受け止めもしやすくなるし変化対応も早くなります。

もうひとつの例をあげます。
事業部長の抜擢だと

社長が事業部変革をするため事業部長を抜擢した後に、社長の期待通りに事業部が変革されないこともあるでしょう。

そんな時に、社長が交代を決め全員の前で『事業部長を交代します』と発表すると、社員は『えー!もう変えるの?』『社長の抜擢が失敗だったんだ!』等とネガティブな反応をします。

そこで、発表する前に事業部の社員の意見を聴きます。

『新しい事業部長はどう?』『事業部いい方向に変化してると思う?』等ときいてみます。

そこでの社員の反応を踏まえ『それであれば、事業部運営を変えた方がいいか?』等と社員にフィードバックします。

このフィードバックが「朝礼暮改予報」になります。

意見を聴かれしばらくした後に、社長から事業部長交代の発表をきいたとき社員は『やはり事業部長変えるんだ!』『社長、自分の抜擢人事の失敗認めてたね』等と反応し事業部長交代への受け止めができます。

いかがでしたでしょうか?

社長の直感は当たりやすいです。

自分が決めた戦略・方針・計画等が上手くいきそうもないと判断したら、早めに関係者と意見交換した方がいいでしょう。

その意見交換が「朝礼暮改予報」になります。

気にいってもらえたら、ぜひ「朝礼暮改予報」実践してください。

2 アンカー(「朝礼暮改予報」を語るを思い出させるきっかけ)

社長「朝礼暮改予報」を実践するきっかけは当然「社長の朝令暮改」です。

朝令暮改発言をした後に、異変を感じたら「朝礼暮改予報」です。

3 今すぐ準備しましょう

朝礼暮改予報」を実践するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう!

① 朝令暮改発言をした後に結果を分析する
 期待通りの結果がでたのかどうかを分析します。

② ①の結果が良くなければ方針変更案を考えます
 どう変更すれば上手くいくのかを考えいくつかの案をだします。

③ ②の案をベースに関係者と意見交換します(ここが「朝礼暮改予報」)
 ②の案を幹部や社員に説明し反応をききます。

4 いつから実践しますか?

朝礼暮改予報」いつから実践しますか?
実践したいと思った社長は今ここで実践時期を決めましょう!

・今日から
・明日から
・来週から
・来月から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込んでください。
朝礼暮改予報」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

朝礼暮改予報」の紹介は以上でおひらきです。
社長の朝令暮改への幹部と社員の納得感が高まり、全員でのスピーディーな実行を心から願っております。

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

朝礼暮改予報」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!

それでは、また明日!明日はフツーの会社のすごいしかけです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?