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【月曜日のしかけ#25】1秒Q『というと?』

月曜日は仕事力大全の基礎に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回は新シリーズ「1秒Q」の第4弾の紹介です。

1秒Qとは、短い1秒の質問で5つの効果を得るための質問手法です。

① 相手のおもいや考え、感情を聴きだしてあげる
② 相手の考えを整理してあげる
③ 相手に新しい視点を得てもらう
④ 相手の興味や関心を理解し、相手との信頼関係を築く
⑤ 相手に喜んでもらい満足してもらう


今回は、1秒Q第4弾『というと?』を紹介します。

シンプルな質問ですが、この質問をすることで相手が話したいことや伝えたいことを明確にできたり、チャンクダウン(大きなかたまりをほぐす)ができます。

相手は自分が話したかったことや伝えたかったことを伝えられ喜びますし満足します。

更に、話を深掘りし聴いてきくれたあなたのことを好きになってくれるでしょう。

それでは、1秒Q『というと?』紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒Q『というと?』とは

突然ですが、次の同僚同士の会話のシーンを読んでください。

鈴木:『最近、うちのチームなんかおかしい(かなと思うんだけど)?』
自分:『(途中で遮り自分が話しだす)俺もおかしいと思うよ!みんなの会話も減ってるし空気よくないよね?リーダーも暗いしなんか全体的に雰囲気悪いよね』

鈴木:『…(途中で遮られ話を始められたので、話す気になれない)』
自分:『で、どうなの?』

鈴木:『いや、もういいよ』
自分:『…』

鈴木さんの話を遮り、自分が話し始めています
これは絶対やってはいけない聴き方です。

鈴木さんは不快に感じ相手のことを嫌いになったかもしれません。

続けて、こちらの会話も読んでください。

鈴木:『最近、うちのチームなんかおかしいかなと思うんだけど?』
自分:『ふーん、というと?

(しばし沈黙)

鈴木:『なんか会話減ったと思わない?』
自分:『たしかに、みんなの会話へったかもね、なんかうちのチーム静かすぎて居心地よくないね』

1秒Q『というと?』により、鈴木さんの伝えたい事が少し明確になりました。

更に会話を続けていきますね


鈴木:
『やはり、そうだよね、原因はなんだろうね?』
自分:『鈴木さんは、どう思うの?』

鈴木:『リーダーのマネジメントじゃないのかな?』
自分:『リーダーのマネジメントか、というと?

(しばし沈黙)

鈴木:『リーダーの叱り方が良くないよね』
自分:『そうか叱り方か、具体的には?

鈴木:『リーダーみんなの前で叱り過ぎじゃない?』
自分:『たしかに、そうかもね、昨日も佐藤さん叱られてたね』

鈴木:『そうだよね、会議室で叱ればいいのにみんなの前で叱るので、みんなリーダーに話しかけにくくなってるんじゃないかな?』

自分:『うん、同感、話しかけられないね、だからチーム全体が静かになるね』

鈴木:『話を聴いてくれてありがとう、同じ気持ちの人がいたので少し安心した』

自分:『いえいえ、私でよければいつでも声かけて、でも誰かがリーダーに諫言しないといいけないね』

ここで会話は終わりです。

いかがでした?


1秒Q『というと?』は『リーダーのマネジメントじゃないのかな?』
と漠然とした問いかけをされた場合等に

相手が伝えたい事を、まず聴きだしてあげるのに有効な質問です。
相手の話を具体的に深掘りするより、とりあえず聴いてあげる時に有効です。

一方、『リーダーの叱り方が良くないよね』
と話かけられた場合は1秒Q『具体的には?』で質問すると
具体的にどのあたりが良くない叱り方かを話してくれます。

相手の話した内容の確信度や相手の状況に応じ、『というと?』『具体的には?』を使い分けてください。

たかが4文字の1秒Q『というと?』ですが、意外と効果は絶大です。
1秒Q『具体的には?』との併用も試してください。


効果絶大のしかけなんですが、留意点が2つあります。

① 「詰問調」ではなく「やさしくゆっくり」問いかける
そうすることで相手も答えやすくなると思います。

② 何回も『というと?』と質問する場合は、表現を少し変える
『というと?』は3回以上質問すると、相手が話しにくくなるかもです。

なので、次のような表現も活用してください
どんな感じ?』、『どんなイメージ?』、『もう少し言うと?

ぜひ、皆さんの質問レパートリーに1秒Q『というと』、『具体的には?』を加えてください。

2 アンカー(1秒Q『というと』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくてもできる方は1秒Q『というと』を実践してください。

実践するのに不安がある方は、人すなわち「メンバー」をきっかけにしましょう。

★ XXさんが声をかけてきた!
〇〇さんが話し始めた ⇒ 1秒Q『というと』を実践する

さて、きっかけを誰にしますか?
全メンバーの中から次の条件にあてはまるメンバーを選んでください。

・ よく声をかけてくれる
・ コミュニケーションを取りやすい
・ 聴いてあげると喜びそう
・ 質問してあげると喜びそう

3 今すぐ準備しましょう

準備しなくても1秒Q『というと』を実践できそうな方は今すぐ実践しましょう。

準備した方が実践しやすい方は今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに1秒Q『というと』と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに1秒Q『というと』と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

1秒Q『というと』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 明後日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
1秒Q『というと』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。  

1秒Q『というと』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんが聴き上手になられ、話し手に喜ばれることを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

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それでは、また明日!


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