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【水曜日のしかけ#32】1秒コーチング『〇〇さんはどうしたいの?』

水曜日はマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

コーチングスキルを身につけたい方はたくさんいますが、マスターするのはそれなりに大変です。

そこで、今回は1秒コーチング!第9弾
1秒で実行できるしかけ『○○さんはどうしたいの?』を紹介します。

『白潟さん、これいつも使ってるよ!』

そうですか、ナイスコーチングです!継続してください。
ここまで読んでもらいありがとうございます。

まだ活用できていない方は、ぜひ読み進めてください。
コーチングの最初のステップを踏み出せます!


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒コーチング『〇〇さんはどうしたいの?』とは

突然ですが、上司の皆さんメンバーから次のような質問が来たらどのような回答しますか?

マネジャー、A社からの相談への対応ですがどうすればいいでしょうか?

『私なら、A社へのベストな対応方法を教えてあげます』

なるほど、最適な答えを丁寧に教えるんですね。
親切上司としては100点満点です!

ただ、質問に答えるとメンバーが病気になるのが気になります。

『えー!病気に? 白潟さん、どういうこと?』
上司の皆さんはどう思いますか?
(すみません、早速7秒しかけを使ってます)

『うーーん、なんだろうなぁ?コロナとかインフルエンザではないだろうし・・・』
はい、そういう病気ではないです。

『あー、わかった!考えなくなる病だ!』
ピンポン!ピンポン正解です!

上司の皆さんがメンバーの質問にいつも答えを教えると、メンバーは「思考停止病」になってしまいます。

メンバーは上司に聞けばいつも答えがわかるので、自分から学ばないし課題がおきても全く困りません。

さらに、上司が答えを3カ月教え続けるとメンバーは完全に「思考停止病のステージ4」になってしまいます。

癌であればもともとがんが発生していたところだけ治療しても思うような効果が得られない状態なので、考える力の育成は困難を極めます。

なので、メンバーの質問に答える上司はダメ上司!なんです。


これからは、メンバーに絶対答えを教えないようにしましょう
メンバーから、これからどうしていいかわからないと質問がきたら

○○さんはどうしたいの?

と切り返してください。

それ以外の質問には先ほど紹介した
○○さんはどう思うの?』と切り返してください。


メンバーが自分で答えを考え始めるので、
質問の都度メンバーの「考える力」トレーニングができます。

たったひとつの質問で上司のコーチング力アップとメンバー育成もできてしまう一石二鳥のしかけです。


効果のあるしかけですが、留意点が2つあります。

① 口調に気をつける
② 落とし穴に落ちない

○○さんはどうしたいの?』と言うときには、

詰問調」ではなく「やさしくゆっくり」問いかけてあげてください。
そうすることでメンバーも答えやすくなると思います。

上司が『○○さんはどうしたいの?』と問いかけた後に、
メンバーが『どうしたらいいかわかりません!』と言ったらどうしますか?

反応①:答えを教える
反応②:答えを教えずに、ヒントを与える
反応③:答えを教えずに、『答えを考え付箋に書いてきてください』と指示する

反応①の落とし穴に落ちないようにしてください。

せっかくメンバーに考えさせるチャンスを与えたにも関わらず、結果として答えを教えてしまっています。メンバーは「思考停止病」まっしぐらです。落とし穴に落ちないよう気をつけてください。

反応②のヒントを与えるも良いですが、メンバーがもう少し考えたら答えが出そうなときに実践しましょう。優秀なメンバーに活用すると効果的です。

オススメは反応③です。

「考える力」が足りないメンバーは、紙に書いて考えることをしない方が多いです。そこで、紙に書いて考えさせるとメンバーはその都度「考える力」のトレーニングができます。

紙はすぐ取り出せる、「75×75mm付箋」がおススメです

付箋に書いて考えさせることをうちでは「ふせんシンキング」と呼んでいます。

付箋にメンバーが答えを書いた後は、メンバーにプレゼンテーションさせてください。

そこで答えが間違っていた場合も答えを教えてはダメです
2つ目の落とし穴に落ちてしまいます。

メンバーが再度考えられるような指示を赤ペンで付箋に記載したり、
新たに考えられる切り口等を与えてください。

再度、メンバーに付箋に書いて考えさせるトレーニングが始まります。

このトレーニングを何回も繰り返せばメンバーは次第に答えを導きだせるようになってくるでしょう。

ちなみに、書いた付箋は捨てずに保管しておきましょう

以前書いた付箋と最新の付箋を比べると、上司はメンバーの「考える力」の成長過程が把握できますし、メンバーも成長実感を得ることができます。

気にいってもらえたら、ぜひ『○○さんはどうしたいの?』実践しましょう!

2 アンカー(『○○さんはどうしたいの?』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくても『○○さんはどうしたいの?』実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。

きっかけがあった方が『○○さんはどうしたいの?』を実践しやすい上司は
メンバー」をきっかけにしましょう。

次の条件に合うメンバーをきっかけにしてください。

・ 関係ができている
・ 考える力が弱い
・ コミュニケーション取りやすい

3 今すぐ準備しましょう

準備しなくても実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。

そうでない上司は『○○さんはどうしたいの?』を実践するには
次の準備が必要です。今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。週4回も実践しないかもですが、準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに『○○さんはどうしたいの?』」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに『○○さんはどうしたいの?』と4回のチェック欄を書く(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

○○さんはどうしたいの?』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
○○さんはどうしたいの?』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

1秒コーチング『○○さんはどうしたいの?』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんのコーチング力アップを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

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それでは、また明日!

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