【木曜日のしかけ#36】チーム名はメンバーに決めさせる
木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。
突然ですが、社長の会社では部門/チーム名はどなたが決めていますか?
『うちは、経営会議で組織を設計する時に決めてるよ』
そうですか、一般的にはそうなりますね。
今回の7秒しかけは「チーム名はメンバーに決めさせる」なんです。
『白潟さん、メンバーに決めさせて問題ないの?』
例えば「気合と根性」「プラチナ」等のチーム名だと外部に組織図を公表すると問題になるかもしれません。
社内の組織図だけに記載するローカルなチーム名であれば大丈夫です。
『メンバーに決めさせるメリットってあるのかな?』
大した効果はなさそうなイメージですが実はたくさんの効果があります。
自分たちでつくったチーム名なので愛着がわきモチベーションも高まります。更にメンバーの心がひとつになりチームビルディングも実現できます。
それでは、詳しく紹介していきます。
0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~
② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」
③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
1 「チーム名はメンバーに決めさせる」とは
社長、トップダウンで決められた「営業1課」「営業2課」「ISチーム」「FSチーム」等のチーム名にメンバーは愛着がわくと思いますか?
『うーん、どうなんだろう? でもチーム名に愛着って必要なのかな? 愛着わかなくてもいいんじゃないの?』
社長、そういう考えも一理ありますね。
ただ、社長からネーミング決定権をもらい自分たちでチーム名を決められると次に示す4つの効果があります。
それらの効果を踏まえて判断するのもありかもしれません。
① モチベーションの向上
自己決定理論によると自分たちでチーム名を決めることでメンバーが意思決定に参画しチームの方向性に影響を与える機会を持ちます。
それによって内発的動機づけが促進されます。
これにより、メンバーはチームの活動に対しより積極的に関与するようになります。
② チームへの愛着と誇り
特徴的なチーム名は、他部門からの認識を高めチーム独自の認識を確立すると共に、社会的アイデンティティ理論によりチームに対して愛着や誇りを感じます。
③ 楽しさと魅力の向上
チーム名を考えるプロセス自体が楽しい活動となり、メンバーの満足度を高めることができます。
楽しい要素を取り入れることで、職場の雰囲気が明るくなりストレス軽減にもつながります。
④ チームの一体感の醸成
メンバー全員でチーム名を考えるプロセスを共有することで、協力やコミュニケーションが促進され一体感が生まれます。
自分たちで決めた名前に対して愛着や誇りも生まれ、チーム全体の結束力が強化されます。
4つの効果いかがでしたでょうか?
『意外と効果あるんだね』
はい、そうなんです。
社長が4つの効果を得たいのであれば、「チーム名はメンバーに決めさせる」意思決定をしてもいいかもしれません。
具体的な進め方を紹介します。
チームが発足した時にチーム名を決めるのが理想のタイミングです。チームの責任者と一部のメンバーだけで決めることはおススメできません。
チームメンバー全員でチーム名のアイデアを出し意見交換し、最後はチームリーダーが決めてください。
チーム名を決める時にはトップダウンでチーム名の基本要件はだしてください。
【チーム名の基本要件例】
① チームの役割や機能をあらわしている
② チームの目指す姿(ビジョン)をあらわしている
③ チームの戦略/方針をあわらしている
④ 13文字以内(7秒しかけ13文字以内トークを読んでください)
そうしないと、特定メンバーが好きなお店や芸能人、スポーツチーム名などをいれたチーム名になったりします。
チーム名を決めることはメンバー全員で次の4つの議論をすることにもつながります。
・チームの存在意義(何のためにうちのチームは存在しているのか?)
・チームの役割(うちのチームは社内でどんな役割を担うのか?)
・チームの目指す姿(うちのチームの1年後のゴールは?)
・チーム目標達成のための戦略/方針/取り組み(どんな戦略/方針/取り組みを実行すればチーム目標を達成できるのか?)
期の初めにチームリーダーと新しいメンバーでそれら4つの議論をすることで、メンバーのモチベーションが上がりチーム名に愛着と誇りを感じメンバー全員のこころがひとつになります。
うちの会社の6期の時のユニークなチーム名を紹介します。
チーム名:新売7(しんうりせぶん)
チームビジョン:新規顧客開拓の先頭に立ち、売上をあげ顧客と営業ノウハウを7期につなげる
ベタなチーム名でしたが、チームのビジョンと役割がチーム名にあわられメンバー全員が心1つでチームに貢献していました。
チーム名の決め方は以上になります。
社長、気にいってもらえたら、ぜひ「チーム名はメンバーに決めさせる」を実行してください。
2 アンカー(「チーム名はメンバーに決めさせる」を思い出させるきっかけ)
「チーム名はメンバーに決めさせる」は準備をすれば実践できます。
3 今すぐ準備しましょう
「チーム名はメンバーに決めさせる」を実践する社長は次の準備をしましょう!
① 経営会議で意思決定する
トップダウンではなくボトムアップでチーム名を決めることを経営会議で意思決定します。
② チーム名の基本要件の設定
最低限の決まり事をまとめたチーム名の要件を設定します。
【チーム名の基本要件例】
① チームの役割や機能をあらわしている
② チームの目指す姿(ビジョン)をあらわしている
③ チームの戦略/方針をあわらしている
④ 13文字以内
③ チーム名を決めるお願いをする
期や半期の開始時期に社長/経営幹部が全社員へボトムアップでチーム名を決めること・基本要件を説明します
④ 各チームでチーム名を決めるミーティング
チームメンバー全員で1回~3回くらいチーム名を決めるミーティングをします。
4 いつから実践しますか?
「チーム名はメンバーに決めさせる」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!
・上期/下期から
・来期から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
「チーム名はメンバーに決めさせる」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに貼ってもいいです。
「チーム名はメンバーに決めさせる」の紹介は以上でおひらきです。
社長の会社のチームメンバーのモチベーションアップートと活躍を心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
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それでは、また明日!明日はフツーの会社のすごいしかけです。