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【火曜日のしかけ#45】ボスマネ「振り返りの時間予約」
火曜日は仕事力大全の応用に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。
今回は新シリーズ「ボスマネ」の紹介です。
ボスマネとは「ボスのマネジメント」の略語です。
もちろん、上司を管理することではありません。
ボスマネのゴールは皆さんが仕事で成果を出すために上司を味方にし、必要な支援やアドバイスを得ることです。
上司に味方になってもらうためには、次の3つの実践が大切です。
① 皆さんのことを上司に深く知ってもらう
② 皆さんが上司と深い人間関係を構築する
③ 上司に皆さんを気にいってもらう
この3つの実践により、上司が皆さんの味方になってくれ必要な支援やアドバイスを得られるようになります。
ぜひ、ボスマネを実践していきましょう!
今回は、ボスマネ第2弾「振り返りの時間予約」を紹介します。
突然ですが、皆さん仕事が終わった直後や1日の終わりに振り返りをしていますか?
『白潟さん、私は1日の終わりに振り返りをしています』
さすがですね!さては、ハイパフォーマーですか?
ぜひ継続してください。
『私は、重要な仕事や初めてやる仕事が終わった直後に振り返りをしてます』
なるほど、仕事が終わった直後の振り返り重要ですね。
ちなみに、振り返るときに上司はいますか?
『いや、残念ながらいないです。いてくれた方がいいんですけどね』
そうですよね。
そんな時に紹介したい7秒しかけが、
ボスマネ「振り返りの時間予約」なんです。
『えーー!白潟さん、上司に予約すると迷惑になりませんか?』
いや、そんなことないですよ。
意外とメンバーから振り返りを一緒にやってくださいと頼まれると嬉しいもんです。
それでは、詳しく紹介していきます。
0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~
小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。
② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~
簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」
③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
1 ボスマネ「振り返りの時間予約」とは
いわゆるハイパフォーマーと言われる高い成果を生み出せる人材は、
毎日、夕方か夜にその日の仕事の振り返りをしています。
ディビッド・コルブの提示した「経験学習モデル」でも、
具体的経験(仕事)後の省察的観察(振り返り)の重要性を説いています。
ディヴィット・コルブは、アメリカを代表する哲学者であり、教育思想家であるジョン・デューイにより従来から提唱されていた学習理論を実務家にも使える経験学習モデルとして単純化し、その理論の普及に努めました。
コルブの経験学習モデルは、経験から人はどうやって学ぶのかを①具体的経験→②省察的観察→③抽象的概念化→④能動的実験という4つのプロセスをサイクル化し繰り返すことによって、学びを獲得していくというものです。
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1日1回の振り返りは極めて重要なので習慣化することをおススメします。
それに加え、重要な仕事については終わった直後に5分だけ振り返りをすると正確な記憶に基づき直前の仕事について効果の高い振り返りができます。
夜に、午前中実施した仕事を振り返るときには、記憶が完璧でないため質の高い振り返りができません。
仕事が終わった直後の振り返りに上司に付き合ってもらうと振り返りの質が高まります。
ただ、上司も忙しいので事前に上司の時間を確保しておかないと実現できません。
そこで、7秒しかけボスマネ「振り返りの時間予約」なんです。
上司に依頼し、振り返りが必要な仕事の終了後5分~15分の時間を事前確保しておきましょう。
『○○マネジャー、お疲れ様です。来週のN日15時~15時15分、振り返りにお付き合い頂けたら嬉しいです。マネジャーと一緒ですと振り返りの質も上がりそうです。どうぞよろしくお願い致します』
こんな感じのメッセージを送るといいかもしれません。
振り返りに上司のサポートが必要な場合は、ぜひ「振り返りの時間予約」を実践してください。
2 アンカー(「振り返りの時間予約」を思い出させるきっかけ)
「振り返りの時間予約」は、準備をすることで実践できます。
3 今すぐ準備しましょう
「振り返りの時間予約」を実践するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう!
① 振り返りをするタイミングを決める
まずは、1日の終わりか、仕事の直後かを決めます。
もちろん、両方もありです。
② 仕事の直後に振り返りをする場合はどの仕事かを決める
重要な仕事、初めてやる仕事、上手くやれそうもない仕事等を選びます
③ チャットやメールで時間確保を依頼する文章案を作成しておく
事前にひな形の文章を作成します。
【ひな形の例】
○○マネジャー、お疲れ様です。
来週のN日15時~15時15分、振り返りにお付き合い頂けたら嬉しいです。
マネジャーと一緒ですと振り返りの質も上がりそうです。
どうぞよろしくお願い致します。
④ 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。週4回も実施しないと思いますが、準備の例を次に示します。
・ 「振り返りの時間予約」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)
・ 1枚のふせんに「振り返りの時間予約」と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)
⑤ ④のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る
4 いつから実践しますか?
「振り返りの時間予約」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!
・ 今から
・ 明日から
・ 明後日から
・ 来週の月曜日から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
「振り返りの時間予約」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに貼ってもいいです。
「振り返りの時間予約」の紹介は以上でおひらきです。
上司の協力を得て振り返りの質が向上することを心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
「振り返りの時間予約」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、「日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!
それでは、また明日!