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【火曜日のしかけ#44】60分に1回立つ/歩く
火曜日は仕事力大全の応用に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。
突然ですが、デスクワークが多い皆さん、
1時間以上座って仕事したことありますか?
『白潟さん、ありますよ!』
そうですよね、そういう方は多いでしょう。
実は、1時間座り続けると22分寿命が短くなるというオーストラリア研究機関の研究結果もあるそうです。
『えーーー! 白潟さん、本当ですか?』
はい、仕事だけでなく1時間座ってテレビを見る方も同様です。
詳しく紹介すますので、ぜひこの後、読み進めてください。
0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~
小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。
② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~
簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」
③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
1 「60分に1回立つ/歩く」とは
座る時間が長くなるほど死亡リスクは高まる!
これはオーストラリアの研究機関調査や京都府立医科大学での研究での結論だそうです。
まず、オーストラリアの調査結果から紹介します。
テレビに限らず、オフィスでじっと1時間座っていると寿命が約22分縮んでいることになるそうです。
オーストラリアにて、45歲以上の成人男女22万人を3年ほどの追跡モニターした「1日に座る時間と死亡リスク」についての調査が行われました。
モニター期間中に亡くなった人の生活スタイルを調査し、1日の座位時間がトータルで4時間未満、4〜8時間、8〜11時間、11時間以上にグループ分けをして分析をしました。
座位時間が8〜11時間という人は、1日4時間未満の場合に比べて死亡リスクは15%高く、最も長い11時間以上の人は最も少ない4時間未満の人と比べ、死亡リスクが40%高まっていました。
つまり座る時間が長くなるほど死亡リスクは高まるという結果だったのです。
さらに、同じくオーストラリアでの別の調査では、テレビを1日6時間見る人と全く見ない人を比較。すると、全くテレビを見ない人のほうが4年8カ月長生きすることがわかりました。じっと1時間座ってテレビを見ることで、寿命が約22分縮んでいることになる、と結論づけています。
問題になるのはテレビ自体ではなく、「じっと座る」こと。テレビに限らず、オフィスでじっと1時間座っていても同様だということです。
タバコを1本吸うことで寿命が5分30秒縮むという話を考えれば、座り続けることがいかに体に悪いかが実感できますね。
京都府立医科大学大学院の研究では、日中の座位時間が2時間増えるごとに、死亡リスクは15%増加するそうです。
京都府立医科大学大学院医学研究科地域保健医療疫学の小山講師らの研究グループは、6万人を超える日本人を平均7.7年間追跡したデータを用い、日中の座位時間と全死亡(全ての死因を含む)の関係を、生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)の有無と、余暇時間の運動量に分け、検討しました。解析の結果、下記が明らかとなりました。
(1)日本人の大規模研究として、初めて仕事中の時間および余暇時間を含む全ての日中の座位時間が長いほど死亡と関係することが明らかとなりました。
(2)高血圧、脂質異常症、糖尿病の有無に関わらず、日中の座位時間の長さに伴い死亡リスクが高くなります。また、高血圧、脂質異常症、糖尿病の保有数が増えるほど、死亡リスクが高くなることが認められました。
(3)余暇の身体活動量を増やしても、日中の座位時間の長さと死亡の関連を、完全に抑制するには至らないことが明らかとなりました。
参加者全体では、日中の座位時間が2時間増えるごとに、死亡リスクは15%増加することが認められました。
ここまでの研究結果で長時間座っていると死亡リスクが高まることは理解できたでしょう。
どうして死亡リスクが高まるのか、その原因は、一言でいえば座ったまま動かないことによる弊害だそうです。
人体の筋肉の中で約7割を占める足の筋肉が動かないため、血流が滞り、代謝機能が低下するからだと言われています。
なので、皆さんにおススメしたい7秒しかけが
「60分に1回立つ/歩く」
なんです。
1時間座ったら1回立つか歩きましょう。
まずは、スマホのタイマー機能を使い1時間座ったらアラームを鳴らしましょう。
ちなみに、私も実施しています。
そして、その後は
・席を立ってコーヒーやお茶を淹れる
・少し歩く
・軽く体操する
こうすれば大丈夫です。
今日から、1時間以上は座らないように気をつけましょう!
気にいってもらえたら、ぜひ「60分に1回立つ/歩く」を実践してください。
2 アンカー(「60分に1回立つ/歩く」を思い出させるきっかけ)
「60分に1回立つ/歩く」は事前に準備をし実践しましょう。
3 今すぐ準備しましょう
準備しなくても実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。
そうでない上司は「60分に1回立つ/歩く」を実践するには
次の準備が必要です。今すぐ準備しましょう!
① スマホやウェアラブル端末のタイマーセット
1時間たったらアラームが鳴るようセットしてください。
② ①の後に何をするかを決める
①の後に何をするかを事前に決めましょう。
例
・コーヒーやお茶を飲む
・少し歩く
・軽く体操をする
・立ってできる仕事をする
③ 4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。準備の例を次に示します。まずは4回実践しましょう。
・ 「XXさんに「60分に1回立つ/歩く」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)
・ 1枚のふせんに「60分に1回立つ/歩く」と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)
④ ③のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る
4 いつから実践しますか?
「60分に1回立つ/歩く」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!
・ 今日から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
「60分に1回立つ/歩く」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。
7秒しかけ「60分に1回立つ/歩く」の紹介は以上でおひらきです。
皆さんの寿命が延びることを心から願っております。
実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
「60分に1回立つ/歩く」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
「日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!
それでは、また明日!