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【水曜日のしかけ#40】1秒コーチング『作業してるから、ゆっくり考えて』

水曜日はマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

コーチングスキルを身につけたい方はたくさんいますが、マスターするのはそれなりに大変です。

そこで、今回は1秒コーチング!第11弾

1秒で実行できるしかけ『作業してるから、ゆっくり考えて』を紹介します。

『白潟さん、このしかけ質問ではないけどコーチングなの?』

コーチングぽくないですが、実はコーチング中に活用してもらいたいセリフなんです。

実は、この1秒コーチングのしかけは上司の皆さんがメンバーについ答えを教えてしまうことを防止するためのしかけなんです。

詳しく紹介していきますね。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒コーチング『作業してるから、ゆっくり考えて』とは

突然ですが、上司とメンバーの次の会話シーンを読んでください。

佐藤:『マネジャー、どうすれば個人目標達成できるでしょうか?』
上司:佐藤さんはどう思うの?

佐藤:『うーーん、どうすればいいのでしょうか?あまりみえてないです』
上司:『そっか、それなら新規開拓より既存客深耕に時間をかけたら?』

佐藤:『マネジャー、ありがとうございます!』
上司:『いえいえ』

この会話いかがでしょうか?
『コーチングになってないですね、途中で答えを教えています』

そうなんですよ。

最初に『佐藤さんはどう思うの?』と良い質問をしても、佐藤さんから答えがすぐでないと答えを教えちゃってます。

良くないのですが、意外とこれをやってる上司は多いです。
おそらく、次のような原因が想定されます。

・無意識に答えを教えてしまう
・時間がないので答えを教えてしまう
・メンバーからの回答が待てずに答えを教えてしまう

そんな上司におススメしたいのが

1秒コーチング『作業してるから、ゆっくり考えて』なんです。


次の会話を読んでください。

佐藤:『マネジャー、どうすれば個人目標達成できるでしょうか?』
上司:佐藤さんはどう思うの?

佐藤:『うーーん、どうすればいいのでしょうか?あまりみえてないです』
上司:作業してるから、ゆっくり考えて

(ここで佐藤さんは沈思黙考、上司は作業を始める)

(10分後に佐藤さんが語り始める)

佐藤:『やはり、私の行動を変えないとダメな気がします』
上司:『行動を変えないとダメか?』

佐藤:『はい、新規開拓ばかりやっているのが違うと思います』
上司:『なるほど新規開拓ばかりではダメか、それでは、何をすればいいと思うの?』

佐藤:『うーーん、何をすればいいのでしょうか?』

(上司は沈黙、佐藤さんは沈思黙考)

(2分後に佐藤さんが語り始める)

佐藤:『既存客へのアプローチもした方がいいのでしょうか?』
上司:どうして、そう考えたの?』

佐藤:『はい、今回私が営業している商品は既存客にも気に入ってもらえるのではないかと考えました』

上司:『ほー!いい考えだね』

佐藤:『ありがとうございます!それでは、既存客にもアプローチしてみます』
上司:『頑張って!』


ここまでの会話はいかがでしょうか?

先ほどのダメコーチング(ティーチング)より、数段良くなったのではないでしょうか?

メンバーの回答が3分以上かかりそうな場合は

作業してるから、ゆっくり考えて


メンバーの回答が3分以内ででそうな場合は

沈黙する

この2つを上手く使い分けることでコーチング上手になります。

更に、『作業してるから、ゆっくり考えて』は忙しい上司にはピッタリの1秒コーチングなんです。

メンバーはじっくり考えられるし上司は他の仕事をしてればいいんです。

待っている間に自分の仕事ができるので上司のパフォーマンスも下がりません。

なお、『仕事してるから、ゆっくり考えて』もいいのですが、

メンバーが気になってじっくり考えられないリスクがあるので「仕事」よりも「作業」を推奨します。

ただ、メンバーが「作業」と「仕事」の意味を明確に把握していない場合はどちらでも構いません。

他にも『他のことやってるから、ゆっくり考えて』、『考える時間つくるので、ゆっくり考えて』のようなセリフもありです。

メンバーにじっくり考えられる時間を提供し、上司は他の仕事ができるようになっていればセリフは何でもいいです。


紹介は以上です。

気にいってもらえたら、ぜひ『作業してるから、ゆっくり考えて』を活用してください。

2 アンカー(『作業してるから、ゆっくり考えて』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくても『作業してるから、ゆっくり考えて』実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。

きっかけがあった方が『作業してるから、ゆっくり考えて』を実践しやすい上司は「メンバー」をきっかけにしましょう。

次の条件に合うメンバーをきっかけにしてください。

・ 人間関係ができている
・ 考える力が弱い
・ コミュニケーション取りやすい

3 今すぐ準備しましょう

準備しなくても実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。

そうでない上司は『作業してるから、ゆっくり考えて』を実践するには
次の準備が必要です。今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。週4回も実践しないかもですが、準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに『作業してるから、ゆっくり考えて』と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに『作業してるから、ゆっくり考えて』と4回のチェック欄を書く(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

作業してるから、ゆっくり考えて』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
作業してるから、ゆっくり考えて』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

1秒コーチング『作業してるから、ゆっくり考えて』の紹介は以上でおひらきです。皆さんのコーチング力アップを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

作業してるから、ゆっくり考えての7秒しかけを気に入ってもらえたら、「日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!

それでは、また明日!

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