見出し画像

【月曜日のしかけ#37】『○○さんの意見を受けて』

月曜日は仕事力大全の基礎に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回のテーマはアクティブリスニング力(聴く力)とビジネス・トーキング力(話す力)になります。

ミーティングに参加し議論している中で相手の意見に賛成や反対が明確な場合は『XXに賛成です/反対です』と発言する方は多いです。

一方、相手の意見がきっかけでより良いアイデアや考えが浮かんだ場合、
皆さんはどのような発言をしますか?

おそらく、

『XXXXの意見はどうでしょうか?』

相手の意見には触れずに、こう言う方が多いのではないでしょうか?

今回紹介する7秒しかけは、そんな時に

○○さんの意見を受けて、XXXXの考えはどうでしょうか?』

こう発言してはどうでしょうか? という提案です。


直前に意見を述べた〇〇さんは少し嬉しくなるし、○○さんの意見をベースに新たな考えが浮かんだという流れがつくれます。

そうすることで、意見がフィードバックや追加のアイデアを得て次第に良いものへと変わっていく進化型のアイデア形成ができます。

残念ながら、7秒しかけ『○○さんの意見を受けて』を活用していない方は ぜひ読み進めてください。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】

・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す

できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~

何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~

習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 『○○さんの意見を受けて』とは

突然ですが、あるチームの会議シーンを読んでください。

上司:『それでは、チームミーティングを始めます。今日はみんなのスキルアップについてディスカッションしたいです』

山田:『わー!マネジャー楽しみです!』

上司:『今までもそれなりに皆さんのスキルアップのための取り組みをしてきましたが、十分ではないと感じています。そこで、今日は更なるスキルアップができる取組みについて、皆さんの意見をきかせてください』

佐藤:『マネジャー、スキルアップはチームでやることではなく自分でやるべきことではないでしょうか? 自己啓発だけでいいかと思います』

上司:『佐藤さん意見ありがとう。そういう考え方もあるね』


山田:『私は、佐藤さんの意見には反対です。もちろん、一人ひとりの努力も大事ですが、チーム全員で学ぶのも効果的だと考えます』

上司:『山田さんもありがとう。何かいいアイデアないかな?』

鈴木:『マネジャー、ケーススタディからみんなで学ぶ勉強会はどうですか?』

田中:鈴木さんの意見を受けて、成功事例から成功のコツを学んではどうですか?』

小西:『いいですね!それでは、私も田中さんの意見を受けて、成功事例であればお客様にうちの勉強会にご参加してもらいプレゼンして頂く案はいかがでしょうか?』

鈴木:『いやぁ! それはいいですね! 学びが深そう』

田中:『私も、小西さんの意見に賛成です』

上司:『たしかに、いいね! 3人のおかげで良い意見にまとまりました。ありがとうございます。 それでは、お客様にご参加してもらい成功のコツから学ぼう会を開催しよう!』

全員:『はい、マネジャー、やりましょう!』


ここまでいかがでしたでしょうか?

田中さん、小西さんが7秒しかけ『○○さんの意見を受けて』を実践し、鈴木さん ⇒ 田中さん ⇒ 小西さんリレーで進化型のアイデア形成ができました。

最後に良いアイデアがまとまりマネジャーも一安心です。


田中さん、小西さんが7秒しかけ『○○さんの意見を受けて』を言わなかったらどうなったでしょうか?

2人が自分の考えだけを提案したら、鈴木さん、田中さんは自分のアイデアがきっかけなのに…と、少し寂しいおもいをしたかもしれません。

次回以降のミーティングでは、先に意見を言わなくなるかもしれません。

ブレインストーミングでも同様ですが、進化型のアイデア形成で重要なポイントは、人のアイデアを否定しない、人のアイデアを尊重することです。

○○さんの意見を受けて』は人のアイデアを尊重しながら、ひらめいた自分のアイデアも提案できるしかけです。

人のアイデアを尊重しているのに、意外と相手に伝わらないことって多いです。

人のアイデアがきっかけで新たなアイデアがひらめいた場合は、
ぜひ7秒しかけ『○○さんの意見を受けて』を実践しましょう!

ミーティングのファシリテーションする方には

○○さんの意見を受けて、アイデアある人いますか?

も活用してもらえたら嬉しいです!

2 アンカー(『○○さんの意見を受けて』を思い出させるきっかけ)

○○さんの意見を受けて』は今すぐ準備で実践できます。

3 今すぐ準備しましょう

準備しなくても『○○さんの意見を受けて』を実践できそうな方は今すぐ実践しましょう。

準備した方が実践しやすい方は今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。週4回は実践しないかもですが、準備の例を次に示します。

・ 『○○さんの意見を受けて』と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに『○○さんの意見を受けて』と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

○○さんの意見を受けて』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 明後日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
○○さんの意見を受けて』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。  

○○さんの意見を受けて』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんがチャット上手になられ、相手に伝わりやすいチャットコミュニケーションができることを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

○○さんの意見を受けての7秒しかけを気に入ってもらえたら、
日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!

それでは、また明日!

いいなと思ったら応援しよう!